喪中に結婚式に招待されたと時の対処法:断り方も

喪中のイメージ© iStock.com/LoveTheWind

お祝い事を避けるのが一般的な喪中。そんな時に大切な人の結婚式に招待されたら・・・出席をしても大丈夫?欠席をする際はどのようにするのが正しい?どちらの場合も正しいマナーはあります。この記事では、冠婚葬祭マナーに不安を抱える皆さんの疑問にお答えします。

喪中(もちゅう)とは?その期間は?再確認

喪中の範囲© iStock.com/Richard Villalonundefined undefined

喪中の間は、慶事(お祝い事)を避けるのが基本マナーです。神社へのお参り、結婚式、新年のお祝いなどは基本的に避けます。年賀状も出さず、代わりに喪中はがきを12月の始めに出します。色々な決まりがある喪中。そこで気になるのが、「何親等までが喪中になるのか」「喪中の期間は」かと思います。その疑問にお答えしたうえで、次の項目で結婚式への出席に関してご紹介します。

喪中とは

第2親等までの親類の方が亡くなった場合に、一定の期間喪に服す(亡くなられた方の死を悼み身を慎む)ことを指します。第2親等までとは下記の通りとなります。

第1親等

両親(配偶者の両親含む)
配偶者
子供

第2親等

祖父母
兄弟姉妹(その配偶者も)
孫(その配偶者も)

なお、叔父や叔母、姪や甥、は第2親等以上となります。「必ず」喪に服さないといけないことはありませんが、関係性によっては喪に服しても問題ありません。

喪中の期間

一般的に亡くなられてから49日の法要(神式では五十日祭)までが「忌中(きちゅう)」、忌中を含む1年間を「喪中」と言います。昔は法律で喪中期間が定められており、間柄によって喪中の期間は異なっていました。今ではそんな法律はありませんが、その名残で喪中期間はだいたい1年とされています。しかし、近年では地域制や、家族体系が時代とともに変わってきているため、遠縁の祖父母の場合を喪中としないなどの傾向も増えているようです。なので、喪中の間柄や期間はあくまでも、一目安となります。

喪中時の結婚式出席はマナー違反!?

喪中の結婚式参列マナー© iStock.com/metamorworks

喪中でも結婚式の招待を受けることがあります。また結婚式の招待を受けた後に喪中になることもあります。喪中の結婚式参加は、自分個人の気持ちや考えで参加を決めてはいけません。その理由をご紹介します。

喪中の場合は承諾を得た上で出席をすること

昔から、身内が亡くなった人には「穢れ(けがれ)」があるとされ、それが人に移るとされてきました。「穢れ(けがれ)」のある状態で、おめでたい席への参列は避けるのがマナーです。

結婚式は当人たちにとって人生に一度のおめでたいイベント。「喪中でも自分は大丈夫」と思っていても、結婚式を行う側やその親族の意見があります。必ず喪中の身であることをお伝えした上で、参加させてもらえるか確認をする必要があります。

忌中(49日まで)では結婚式への参加を控える

昔からの一般マナーでいえば、忌中での結婚式参加はマナー違反となります。縁起の面で相手に失礼に当たるので、自分は大丈夫だと思っていても避けるのが基本だと言えます。しかし、時代も大きく変わってきており、考えも人それぞれ異なってきているのも事実。同居もしておらず、何年も会っていない祖父母など、親族とはいえ気薄な関係の場合は、この限りではなくなってきました。

基本的には自分の気持ちの整理ができていても、結婚式への参加は相手への承諾を得ることが大前提となります。相手があなたの出席を熱望しており、あなたにも参列したいという意思があれば、ケースバイケースで出席をしても良いでしょう。

忌中明け(49日~)であれば、結婚式に参加できる

最近では、忌中明け(49日)であれば、喪中でも結婚式に参加をできるようになりました。「喪中ですが」の一言を相手に伝えれば、気にすることなく結婚式に参加ができます。しかし、そこで気を付けてほしいのが、「新郎新婦とその両家」の宗教観と、しきたりを考慮することです。しきたりを気にするお家柄の場合は、「百日法要」(命日より100日)が過ぎるまでは参加を控えるのがマナーとなります。「百日法要」を過ぎての結婚式参列なら、問題なく出席をしても大丈夫です。

喪中の際の結婚式の断り方

喪中を理由に結婚式を欠席する際は、「喪中」ということを伏せるのがマナーです。相手が自分の事情を知っている場合は問題ないですが、知らない場合はわざわざ相手が幸せな時に、自分の不幸で気を使わせるのは避けましょう。招待状には「やむを得ない事情で」という理由で欠席をお伝えします。本当の理由は結婚式が終わったあとに、お伝えしてあげましょう。

ご祝儀をお渡ししたい場合は、忌明け後に渡しするのがマナーとなります。

喪中で結婚式に出席をするか悩んだら

喪中で結婚式に出席をするか悩んだら© iStock.com/FotoDuets

亡くなられた方の為に、喪に服す期間である「喪中」。その期間内のマナーはいろいろあります。亡くなられた方のため、自分の気持ちの整理を行うため、縁起面で回りに配慮をするためなど。喪中はさまざまな面において大切な期間であると言えます。喪中には様々なマナーがあり、慶事(結婚式など)への参加を避けるのもマナーの一つとなります。

しかし、「マナー」とは相手を不快にさせないために存在するものであり、「必ずこうでなければ絶対にダメ!!!!」なんてものではありません。喪中での結婚式参加はとても悩む部分でしょう。しかし、生きていれば必ず幸と不幸が同時に訪れることもあります。「マナーだから絶対にダメ!」と考えるより、自分の素直な気持ち、招待をしてくれた方(その家族含む)の考えや気持ちのほうが、「マナー」よりも大事な部分だと思います。

時代とともにマナーも変わってきますので、「ケースバイケース」で考えるのが一番おすすめです。喪中での結婚式出席に悩まれたら、この記事と、お相手の気持ちを参考に参加を考えていただければ幸いです。

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