結婚式の上司スピーチでは何を話す?主賓・上司のスピーチ構成や注意点を解説!

結婚式場のマイク© iStock.com/Sushiman

結婚式で主賓スピーチを頼まれたら、上司としてその勤めをしっかり果たしたいものですよね。

ですが、人前で話す機会が少ない方にとって、結婚式のスピーチをするのは中々ハードルが高く感じられるのではないでしょうか。

うまくできるかと不安を覚える方もいらっしゃるかと思いますが、スピーチの構成を知り、事前の準備を怠らなければ、それほど困難な事ではありません。

上司として結婚式のスピーチをする際の文例や、話し方のポイント、注意点などもご紹介していきますので、ぜひご参考としてお役立てくださいね。

結婚式の上司・主賓スピーチ構成:①自己紹介

まず、自分が何者で、新郎新婦とはどのような関係なのかを話します。

「ただ今ご紹介に預かりました、広瀬君の勤務先上司の櫻井でございます。僭越ではございますが、ご挨拶をさせていただきます。」

というように、自分が新郎、もしくは新婦の上司だという事を説明しましょう。司会の方から紹介があるので、ここは簡潔にして大丈夫です。

結婚式の上司・主賓スピーチ構成:②祝辞

新郎新婦© iStock.com/Romanno

次に、新郎新婦と両家の親族にお祝いの言葉を述べましょう。

「広瀬君、由花子さん、ご結婚おめでとうございます。そして、両家のご家族やご親族の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。」

という感じでシンプルにまとめます。

結婚式の上司・主賓スピーチ構成:③新郎新婦のエピソード

新郎、または新婦とのエピソードを語ります。この部分の文字数が最も多くなるような構成にすると、聞きごたえのあるスピーチになります。

「新郎の広瀬君が入社したのは、今から3年前のことになります。

総務部に配属された広瀬くんは、入社後間もない頃から優秀な仕事ぶりを発揮しており、周囲の信頼を得るまでに時間はかかりませんでした。

スピーディーに仕事を覚え、次々に捌いていく姿は大変頼もしいものでしたが、広瀬君が誰からも頼られる存在になった一番の理由は、生来の誠実さから生まれる不思議な魅力だと感じています。~

(仕事にまつわる具体的な様子や、新郎新婦の人柄がわかるような話しを盛り込む)」

という形で、できるだけ具体的な内容でオリジナリティを出しつつ、やりすぎない程度に褒めましょう。

結婚式の上司・主賓スピーチ構成:④はなむけの言葉

幸せな新郎新婦© iStock.com/Halfpoint

新郎新婦へ向けて、これからの結婚生活への励ましの言葉を伝えます。

「まだまだ私自身も未熟者ではありますが、これから結婚生活を送ってゆく新郎新婦のお二人に、一言だけアドバイスをさせていただきます。

これからの生活の中で、喧嘩をすることも数知れないかと思います。

心がざわついている時には、相手の顔も見たくないと感じてしまうかもしれません。ですが、行ってらっしゃいとお帰りの挨拶は、どんな時にも欠かさないようにしましょう。

それが、私なりの夫婦円満の秘訣です。~

(アドバイスの根拠となるようなエピソードを手短に紹介する。)」

というように、実体験に基づいたアドバイスや、有名な格言を引用して話してみましょう。

ただし、格言や名言を使いすぎたり、説教臭い内容になってしまわないよう注意してくださいね。

結婚式の上司・主賓スピーチ構成:⑤締め

最後に、祝福の言葉で締めくくります。

「長くなりましたが、お二人の輝かしい未来をお祈りして、お祝いの挨拶とさせていただきます。末永くお幸せに。」

上記の例文のように、「長くなりましたが」と添えるとスマートな印象になりますよ。

結婚式の上司・主賓スピーチ例

スピーチをする上司© iStock.com/pixdeluxe

これまでの例文をすべて合わせて、スピーチ全文の例をご紹介していきます。ポイントは、

  • 文字数は1200~1500字程度におさめる
  • 実際に声に出し、5分前後で話せる内容になるよう調整する

という2点です!

スピーチ全文例

「ただ今ご紹介に預かりました、広瀬君の勤務先上司の櫻井でございます。僭越ではございますが、ご挨拶をさせていただきます。

広瀬君、由花子さん、ご結婚おめでとうございます。そして、両家のご家族やご親族の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。

新郎の広瀬君が入社したのは、今から3年前のことになります。

総務部に配属された広瀬くんは、入社後間もない頃から優秀な仕事ぶりを発揮しており、周囲の信頼を得るまでに時間はかかりませんでした。

スピーディーに仕事を覚え、次々に捌いていく姿は大変頼もしいものでしたが、広瀬君が誰からも頼られる存在になった一番の理由は、生来の誠実さから生まれる不思議な魅力だと感じています。

同じ部署だけでなく社内全体へ気を配り、部署間での業務だけでなく人間関係も円滑にしてしまう広瀬君。

わだかまりを発見し、それとなく解決してしまう能力に長けている広瀬君には、いつも驚かされるばかりです。

どんな人が相手でも「広瀬君の頼みならしょうがない」と思わせてしまうのは、普段彼がどれだけ努力しているかを、社内の人間なら誰しもが知っているからだと感じます。

思わず匙を投げたくなってしまうような難しい案件にも辛抱強く向き合い、泣き言一つこぼさないどころか、常に朗らかな姿勢を崩さない広瀬君を見ていると、こちらも負けていられないという気持ちにさせられます。

社会人になってから日浅いうちから、あまりに頼もしい姿を見せる広瀬君に安心感を抱くものの、彼の支えになってくれる存在はいるのだろうかと心配になることも多々ありました。

なので、広瀬君から結婚の話しを聞いた時は心の底からホッとしました。

由花子さんを「一本筋の通った性格でありながら、穏やかな優しさも持ち合わせている素敵な人」だと話してくれたことがありましたね。

お目にかかるのは本日が初めてでしたが、式の前に少しお話をさせていただいたところ、広瀬君から聞いた通りの方だという印象を受けました。

こうして幸せそうな二人を眺めていると、なにかこみ上げるものを感じます。

まだまだ私自身も未熟者ではありますが、これから結婚生活を送ってゆく新郎新婦のお二人に、一言だけアドバイスをさせていただきます。

これからの生活の中で、喧嘩をすることも数知れないかと思います。

心がざわついている時には、相手の顔も見たくないと感じてしまうかもしれません。ですが、行ってらっしゃいとお帰りの挨拶は、どんな時にも欠かさないようにしましょう。

それが、私なりの夫婦円満の秘訣です。

私自身、その有難さに気づくまでにずいぶんと時間がかかってしまいましたが、結婚生活の醍醐味は、自分を送り出し、そして迎え入れてくれる相手がいるという所だと考えています。

ぶつかり合うのは夫婦として必要なことでもありますが、その分だけお二人の仲も深まるような、いい関係を築いていってくださいね。

長くなりましたが、お二人の輝かしい未来をお祈りして、お祝いの挨拶とさせていただきます。末永くお幸せに。」

結婚式のスピーチとしてNGな内容が含まれていないかチェック!

スピーチの文章が出来上がったら、結婚式にふさわしくない内容が含まれていないか入念にチェックをします。

ここを疎かにしてしまうと、当日のお祝いムードに水を差してしまうことになるため、十分に注意しましょう。

新郎新婦にとってマイナスな事は話さない

具体的には、

  • 人格を傷つけたり貶めるような言葉
  • 短所や失敗談
  • 新郎新婦の過去にまつわる恋愛事情

などです。

面白おかしさを演出するために失敗談をする、という方を見かけることもあるかと思いますが、それが許されるのは自分についての話しをする時だけです。

変にウケを狙おうとする必要はありませんので、新郎新婦への祝福を伝えるということだけを意識した内容にしましょう。

会社や自分の自慢話は控える

新郎新婦を語る上で、会社や自分との関わりについて話す場合があります。その際、説明を最小限に抑えることで、自慢話になってしまうことを防げますよ。

上から目線になってない?

上司と部下という普段の関係から、無意識のうちに言葉遣いが高圧的になってしまうことがあります。

スピーチの際にそれを出すのはNGですので、例えば普段通り苗字を呼び捨てにしたり、上から目線な話し方をしないようにしましょう。

忌み言葉に注意!

普段何気なく使っていても、結婚式という場にはふさわしくない言葉がいくつかあります。うっかり口にしてしまわないよう、事前にチェックをしておきましょう。

別れ・再婚を連想させる言葉 最後に、去る、失う、去る、終わる、離れる、別れる、切れる、嫌う、飽きる、疎遠になる、冷える、繰り返し、再び、何度も
不幸を連想させる言葉 亡くなる、苦しい、朽ちる、病気、倒れる、壊れる、泣く、崩れる、滅びる、流れる痛ましい、衰える、倒れる
重ね言葉 時々、いよいよ、重ね重ね、わざわざ、たまたま、いろいろ、たびたび、どんどん、だんだん、しばしば、みるみる、日々、 相次いで

上司・主賓スピーチをする際の話し方のポイント

マイク© iStock.com/jk_light

結婚式で上司・主賓スピーチをする際は、以下の点に気をつけて話してみてください。

ゆっくりと話すことを意識

緊張すると、人は自然と早口になってしまうものです。必要以上にゆっくり話すぐらいでちょうどいいので、スローペースを意識することを忘れないようにしましょう。

姿勢を正す

背中が丸まっていると、声も出しづらくなります。姿勢を正し、楽に発声ができるように気をつけましょう。

視線を手元に落としすぎない

カンペを見るのは構いませんが、そればっかり見てはいけません。

一言一句間違わずに話さなくても大丈夫ですので、視線は新郎新婦や親族、ゲストへとまんべんなく向けて話せすように頑張りましょう。

余裕があれば表情にも気を配って!

余裕があれば、柔らかい表情を心がけるようにしましょう。緊張でこわばった顔よりも、スピーチの内容が相手に届きやすくなります。

万全の準備で、結婚式の上司・主賓スピーチをスマートにこなそう!

お茶の子さいさい、というわけには行きませんが、基本さえ押さえていれば結婚式の上司・主賓スピーチはそこまで難しいものではありません。

上司として頼もしく思われるようなスピーチができるよう、万全の準備を整えて結婚式の当日に臨みましょう!

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