©Kenishirotie – shutterstock.com
会費制結婚式は北海道では一般的ですが、ここ数年で1.5次会・海外挙式の帰国後パーティ・会費制披露宴など、会費制を選択するパーティスタイルが急増中です。それに伴い遠方から来てくれるゲストの交通・宿泊費用「お車代」について、会費制結婚式での相場がわからずどうすればいいか悩んでいる人が多いようです。
目次
通常の結婚式での「お車代」の意味と一般的な相場
結婚式でのお車代とは、ゲストの交通費・宿泊代を意味します。交通費・宿泊代を新郎新婦が負担する必要があるのは、結婚式に出席することで負担をかけてしまうゲストのこと。その負担を軽くして出席への感謝の気持ちを表すのが「お車代」の意味です。
現在では、次のゲストへのお車代を主に負担します。
特別なゲストへの交通費
結婚式で重要な役割である「主賓」「乾杯の挨拶」「仲人(媒酌人)」をお願いした人には、お車代をおつつみするか、タクシーやハイヤーを手配します。新幹線を使うなど遠方からの来訪の場合は、新幹線代を全額負担します。
遠方から招待したゲストへの交通費・宿泊費
結婚式での遠方とは次のような距離を言います。
・結婚式の出席により宿泊の手配が必要な距離
・新幹線の特急券、航空券の手配が必要な距離
・高速道路を使用して高速料金がかかる距離
上のように時間的にも金銭面的にも負担がかかるゲストには、交通費・宿泊費の半額~全額・またはどちらか片方を負担します。
会費制結婚式の特別なゲストへのお車代
考え方
会費制結婚式では、儀礼的な部分を省いた合理的でカジュアルなスタイルの結婚式が多いため、ご祝儀をいただくような結婚式での主賓・仲人・媒酌人のような役割を立てないケースも増えているようです。ですがフォーマルにのっとった会費制結婚式で、ゲストに主賓などをお願いをした場合には、今後のお付き合いを踏まえ、会費制結婚式でも必ず両家からお車代を用意しましょう。
お車代の相場
主賓・乾杯の挨拶・仲人・媒酌人をお願いした人へのお車代の相場は10000円以上が目安です。新幹線などを使う距離であれば全額負担がマナーです。
往復のタクシーやハイヤーを手配した場合は、お車代を包む必要はありません。
会費制結婚式の遠方ゲストへのお車代
考え方
会費制結婚式ではご祝儀とは違い、会費を一律で設定しゲストの金銭的負担を軽くする意図があります。そのため、会費の金額がゲストの飲食代とギフト代相当、またはそれ以下で設定されていることが多いのです。会費と同等・またはそれ以上のお車代を負担すると、当日ゲストが恐縮してしまい、心苦しく感じてしまうことも考えられます。
またパーティの規模やお料理の提供スタイルによって、会費が大きく変わってきます。設定した会費が低い・高いで、ゲストの結婚式に対する感じ方・とらえ方が変わって来ます。
会費の設定金額が目安として15000円以上であれば、何かしらの負担・配慮を検討したほうがいいでしょう。
お車代は、おもてなしの気持ちをゲストに伝えるために、とても重要です。ですが、会費の設定金額と、新郎新婦の自己負担の費用を考え、無理のないように慎重に考える必要があります。
相場
新郎新婦の考え方や会費金額、自己資金で出せる状況によって変わってきます。
新郎新婦の考え方に合わせて、次のような方法があります。ゲストの間で不平等感が生まれないように、新郎新婦の間で考え方を必ず共有しましょう。
・お車代を一切出さない
・距離・手段によって一部負担する
・一律金額(5000円~10000円)を負担する
・宿泊をこちらで手配して負担する
・会費を頂かない
会費制結婚式でお車代についての伝え方
会費制結婚式が一般的な地域の北海道・青森県以外の都道府県では、会費制結婚式に対する認識がまだまだ薄いことが考えられます。ご祝儀での披露宴に馴染みがある都道府県がほとんどですから、遠方からの招待は「お車代は出るもの」と一般的には思われているでしょう。
こうした事情から、遠方から招待したいゲストには、正式に招待状を出す前に、一度電話やメールで打診して、二人が計画している会費制結婚式がどのようなパーティなのかを説明する配慮が必要になります。
【会費制結婚式のお車代の説明内容】
・結婚式ではお祝いとしてのご祝儀を頂かずに、一律の会費であること
・お車代が負担できる、できないを明確に
・お車代を一部でも負担できるとしたら、どこまでなのかをはっきりと
・それを踏まえた上で招待したいが、結婚式に参加してくれるかどうか考えてほしいこと
即答で返事をくれる間柄であれば問題ないのですが、仲が良くても最近なかなかあえておらず少し間が開いてしまったような関係性のゲストであれば、上記の内容を踏まえた上で、考えてもらう期間を設けるなどの配慮をしましょう。
北海道の会費制結婚式のお車代事情
会費制結婚式が一般的な北海道では、結婚式に対して合理的な考え方が浸透しているそうです。基本的に北海道内に住んでいるゲストには、お車代は出さない方針で、出すとしたら親族のみが一般的です。北海道以外から飛行機を使って来てくれるゲストに対しても、一律10000円前後と、目安の相場が決まっているようです。
ただ現在では、仕事関係で北海道以外から移住した人やインターネットでマナーを検索することも多くなり、道外からの参列者が増えている傾向にあるため、お車代・宿泊費を心遣いで負担するケースも増えているそうです。
会費制結婚式のお車代の費用のまとめ
会費制結婚式のお車代は、マナーに沿って負担すべき部分と、二人がゲストにできる限りの配慮を考える部分とがあります。
特に遠方から来てくれるゲストへの交通費・宿泊費は、会費の金額と自己負担を踏まえたうえで、どれだけのことができるのかをしっかり考え、きちんとゲストに説明することをお勧めします。
ゲストに感謝とおもてなしが伝わる、素敵な結婚式にするために、大人としての気持ちが伝わる方法を考えましょう。