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結婚式の披露宴でゲストに振舞う料理・飲み物の料金相場や1人あたりの平均金額は、結婚式のおもてなし方針を決める上で特に知っておきたい情報です。食事代は結婚式費用で最も大きい割合を占めるのですが、節約が非常に難しいのです。コースを決める際の料理のランクやグレードアップの意味など、料理とドリンク費用の仕組みを解説します。
データ参照:リクルート ブライダル総研 結婚トレンド調査2018
目次
結婚式の費用で料理と飲み物の費用が占める割合
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披露宴を行うカップルの約98%が着席スタイルを選択しており、ゲストがゆったり食事を楽しめる環境を整えています。ご祝儀制披露宴の場合の、料理とドリンクが費用で占める割合と、料金を決める際に大切なポイントをご紹介します。
料理と飲み物は結婚式費用で最も相場が高い
結婚式費用の総額の内で、料理・飲み物費用が占める割合は約1/3になります。結婚式にかかる費用の平均は372.4万円、そのうち飲食代の平均は122.1万円と、約33%を占める割合となっています。
結婚式の料理と飲み物はゲストをおもてなしする最重要項目
結婚式の会場を決定する際、特に重視したポイントで料理を挙げるカップルの割合は、なんと下見段階で62.5%、決定時は58.1%にのぼるアンケート結果が。料理はゲストが最も楽しみにしているため、料理の満足度が結婚式への印象を大きく左右します。
結婚式費用の中でもっとも金額シェアを占めるので、費用を節約したいと考えた場合に真っ先に検討箇所に上がり、ゲストのために「一番削ってはいけない」と言われている部分でもあります。どこまで頑張ればゲストが満足してくれるのか見極めが難しいところです。
結婚式での料理&ドリンク平均相場【合計金額】
結婚式の飲食代でみんなが支払った平均相場をご紹介します。
披露宴の料理と食べ物の平均は 122.1万円だと言われています。しかし結婚式の人数や会場の費用も異なりますので、あくまでも「平均」としてお考え下さい。最も多いお食事代の金額は下記の順番となります。
1)「100~150万円未満」:24%
2)「150~200万円未満」:23%
3)「50~100万円未満」:20%
4)「50万円未満」18%
※ウエディングケーキ、デザートビュッフェ、ウエルカムドリンク、シャンパンタワー等に全飲食費を含めた金額となります。
結婚式での料理&ドリンク平均相場【ゲスト1人あたり】
上記で結婚式の料理にかかる平均相場をご紹介しましたが、実際に招待する人数は人それぞれ異なります。一番参考になる、「ゲスト一人当たりの金額」に関して見ていきましょう。
料理&ドリンク、一人あたりの平均相場
結婚式で料理とドリンクを合わせた、ゲスト一人あたりにかかる平均金額は1万9,400円です。最も多い割合は下記の通りとなります。
「2万~2万2千円未満」:23%
「1万8千~2万円未満」:15%
「1万4千~1万6千円未満」:13%
「2万2千~2万4千円未満」:12%
「1万6千~1万8千円未満」:10%
料理の平均金相場
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料理だけで見た際に、ゲスト一人当たりにかかる平均金額は1万5,900円。最も多い割合は下記の通りとなります。
「1万4千~1万6千円未満」:24%
「1万6千 ~1万8千円未満」:20%
「1万8千~2万円未満」:17%
ドリンクの平均相場
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お飲み物だけで見た際に、ゲスト一人当たりにかかる平均金額4,200円。最も多い割合は下記の通りとなります。
「5~6千円未満」:31%
「3~4千円未満」:22%
「4~5千円未満」:20%
お子さま用の料理とドリンクの平均相場
結婚式のお子さまゲスト用の料理は大体4,000円前後、ドリンク代は1,500円程度となります。
ウエディングケーキやウエルカムドリンクなどの費用
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結婚式や披露宴での飲食代には、コース料理やフリードリンク以外のオプション費用もかかってくるもの。一般的にみんなが追加する項目の平均費用をご紹介します。
ウエディングケーキの平均相場
ケーキはゲスト一人当たり800円~1,500円程度とされます。さらにデザインの凝ったものを依頼すると、追加料金が2~3万円プラスになるところも。
デザートビュッフェの平均相場
デザートビュッフェはゲスト一人当たり1,000円~2,000円程度でつけられます。若い方や子供の多い結婚式では喜ばれますが、男性や年配の方の多い結婚式では、デザートビュッフェよりも料理をグレードアップしたほうが喜ばれます。
ウエルカムドリンクの平均相場
ウエルカムドリンクは飲食代金に組まれている会場もありますが、組まれていない場合は一人当たり500円~2,000円程度となります。お値段に開きがあるのは、ソフトドリンクのみ、お酒あり、フリードリンクなどオプションが異なるからです。平均的には1,200円程度といったところでしょう。
待ち時間が長い場合や、夏場はウエルカムドリンクがあったほうが、ゲストも喜びます。
乾杯用ドリンクの平均相場
結婚式の乾杯用ドリンクはシャンパンの場合が多いです。一人あたり1,000円前後でつけられます。
料理のランクアップで、見積金額から料金が上がる
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結婚式では最初のお見積り金額から、ほぼ全ての人が「料金が上がった」と答えます。平均で109.2万円は最初の値段から上がるみたいです。料金が上がる理由の多くは、下記の通りとなります。
【結婚式の金額が上がる理由】
料理のランクアップ
衣装のランクアップ
写真等のランクアップ
特に料理は最初の見積もりに組まれているものは、一番グレードの低いものが多く、品数の追加やランクアップを望むカップルがほとんどです。そのため、料金の上がりやすい項目となります。
料金を抑えたいなら1.5次会という選択肢も
披露宴スタイルだとどうしても料理やドリンクの金額が上がります。少しでも費用を抑えたいとお考えなら、1.5次会(披露宴と二次会の中間パーティー)スタイルがおすすめです。
1.5次会ならお料理がフルコースもしくはビュッフェから選べたり、会費制やご祝儀制などとスタイルも選べたりします。平均相場も披露宴よりも大分安いです。飲食へのこだわりを残しながら、無駄な部分の費用が抑えられるのでおすすめです。
結婚式の料理費用でがっかりさせない節約ポイント
結婚式費用で一番金額が大きい料理の費用を少しでも抑えたい場合、どのように節約するかは二人の工夫と会場側との話し合いが大切です。
ゲストが料理を「節約しすぎでは…」と思ってしまうのは、出された料理で満足感を得られなかったときです。ゲストが料理を判断するポイントとして、素材のクオリティ・一品のボリューム・コースの構成の3つの要素が挙げられます。
大切なのはゲストの顔ぶれを見極めること。どんな食の趣向を持った人たちが多いのかを判断して、節約方法を考えましょう。
料理のコスパがいい会場を選ぶ
料理の金額とクオリティやボリュームのつり合いは、会場ごとに大きく異なります。そもそもの料理の金額設定が原価と比較して高い会場がありますし、最低ランクのコース料理でも満足できるコストパフォーマンスをメリットとして打ち出す会場もあります。下見の際に会場側が主催する試食会・ブライダルフェアを利用したり、口コミをチェックして会場決定前に料理の価格を下調べすることが大切です。
コースのランクを下げメインのグレードをアップする
結婚式の料理で最も多く選ばれるフレンチコースの品数は一般的に9~10品です。結婚式に行き慣れているゲストが多い(ゲストの年齢層が高い)場合、品数を減らすと節約していると思われるため、全体的なランクを下げ、メイン2品(肉・魚)の素材・ボリューム・調理法をアップしてもらうという方法があります。ゲストにとってコースの内容の中で最も楽しみにしていて印象に残るのがメイン料理(女性が多いのであればデザートも有効)です。会場サイドの融通が利く場合に限り、メインのみランクアップさせることが可能です。
コースの品数を見直し質・ボリュームをアップする
ゲストの年齢層が若い場合は、料理の質よりボリュームで満足感を得られることが多いため、ランクの低いコースに品数を増やしたり、もともとコースの品数が少なくボリュームが多いイタリアンコースを選ぶ、という方法があります。
逆に、年配ゲストが多い結婚式であれば、ボリュームより質を重視するため、コースの品数を減らして一品一品の質を上げるといった見直し方もあります。
シーズンフェアやアイテムフェアの特典を利用する
単純に料理のグレードを下げずに費用を節約したい場合は、会場が用意している割引特典を使える期間をうまく利用しましょう。料理はオフシーズンの特典の対象になっていることが多いため、割引を受けやすいのです。会場の公式ホームページをしっかりチェックしたり、下見の見積もりが出た際に担当者に相談を。
結婚式の飲み物費用の節約ポイント
飲み物は会場によってフリードリンク制一択だったり、一律で費用が決まっていることが多いため、節約が難しいところです。ゲストの顔ぶれを見て、単価が高いお酒をどの程度飲む人がいるかを見極めましょう。
ウエルカムドリンク・乾杯酒の見直し
オプションになることが多いこれらの飲み物は、まずゲストにとって本当に必要かどうかを見極めましょう。ゲスト数とパーティスタイルによっては、待合時間が短くウエルカムドリンクを頼んだが、ほとんど飲まれなかったというケースがあります。また、乾杯酒は縁起のいいお酒であるシャンパンが一般的ですが、安いコストで済むスパークリングワインに変更したり、乾杯酒をなしにするカップルもいます。
酒や飲み物の持ち込み
料理では不可能ですが、会場によってはお酒やお茶など飲み物の持ち込みが可能な会場があります。フリードリンクのメニュー以外でお酒や飲み物の種類を増やしたい場合は、持ち込みで対応することができることも。注意する点として、持ち込みは可能でも持ち込み料金が設定されていることがあること、ゲストが飲む量と発注量との見極めが難しいことです。どちらも会場担当者に相談・確認をして検討しましょう。
飲み放題を思い切ってやめる
実は、フリードリンク制を選択した際の平均金額は4400円(/1人)であるのに対して、個別注文制の平均金額は4100円と低くなっています。ゲストに女性の出席者が多い場合や、そこまでお酒を飲む人がいないのであれば、個別注文にしたほうが1人1人のニーズにしっかり応えることができ、費用も抑えることができることもあります。
結婚式の料理の相場や平均金額と費用節約方法まとめ
結婚式の費用で料理と飲み物の金額は最も大きい割合を占めますが、おもてなしの質やゲストの結婚式への感想に大きく影響するため、節約が最も難しい部分でもあります。結婚式の料理と飲み物のランクを決める際には、ゲストの顔ぶれから思い浮かぶ食の好み、喜んでもらえるポイントなどを想像し、会場の担当者とどのようなコース内容にしたらいいのかをしっかり話し合いましょう。