結婚祝いに贈るご祝儀袋の書き方(表書き・中袋)と袱紗(ふくさ)の包み方

ご祝儀袋に名前を書く人© iStock.com/west

結婚式のご祝儀袋の書き方と、袱紗(ふくさ)の包み方には細かなルールが存在します。黒の筆ペンで丁寧に書くのは当たり前のマナーです。その他の、「のし紙」や「中袋」への基本の書き方、連名での名前の書き方、お札の包み方から袱紗(ふくさ)の包み方も、順番に見ていきましょう。

一目でわかる!結婚式用ご祝儀袋の書き方まとめ

ご祝儀袋の書き方

慶事用のご祝儀袋の書き方や袱紗(ふくさ)の包み方は、基本的に上記画像のような流れになります。

  1. 中袋の表面に金額を旧字表記で書く
  2. 中袋の裏面に名前・住所を記載する
  3. 中袋にご祝儀(お札)を入れる
  4. 中袋をのし袋に入れたら裏は下側を上にして閉める
  5. のし紙の短冊に名前を記載する
  6. 袱紗(ふくさ)に包む

難しいことはないですが、各過程で押さえるべきポイントが決まっているので、次の項目から順番に見ていきましょう。

ご祝儀袋の「中袋」の書き方

ご祝儀(お金)を直接包む袋を、中袋と呼びます。中袋の書き方のポイントは主に下記の2点です。

  • 表は旧漢数字でご祝儀の金額を書く
  • 裏面はには名前+住所を書く

それぞれ、中袋の表面の書き方と裏面の書き方をご紹介します。

中袋の表面の書き方

旧字表記の参考例

表面の書き方ポイントをまとめると、下記のとおりになります。

  • 包んだ金額を書く
  • 数字は旧字表記が基本

旧数字の書き方もご紹介します。

  • 1⇒壱
  • 2⇒弐
  • 3⇒参
  • 5⇒伍(五でも可)
  • 7⇒七
  • 8⇒八
  • 10⇒拾
  • 万⇒萬
  • 円⇒園(円でも可)

※ご祝儀のマナー違反となる偶数、4、9の数字の記載は除いています。

中袋の表面には、ご祝儀で包んだ金額を書きます。
例えば三万円を包む場合には「金参萬円」と書くのが、基本マナーです。
この時、数字は「参(=3)」のように旧字表記にしてください。

ご祝儀で包む金額に関しては、下記記事でご紹介しています。

中袋の裏面の書き方

中袋の裏面の書き方

裏面の書き方ポイントをまとめると、下記のとおりになります。

  • 裏面には住所と名前を書く
  • 数字は旧字表記が基本
  • 連名の場合は別紙を入れる

住所に含まれる数字はローマ数字ではなく、表面同様に旧字表記にするのがマナーとなります。連名全員の名前を入れたい場合には、次の項目で紹介する別紙を用意するのがおすすめです。この際には、封筒に「代表者氏名と住所+外一同」と記載をして、他の方の名前は別紙に書きます。

3名以上の連名・家族連名はのし袋に別紙を入れる

連名でご祝儀を渡す際には、4名以上の場合「代表者+外一同」の書き方で問題ありません。ただし、これでは誰からご祝儀をもらったかわらかないので、ご祝儀を頂いた全員の名前を書いた紙を入れることもあります。全員の名前が書かれた紙は中袋に入れず、中袋と一緒にのし袋に包みます。

連名の際に入れる別紙

全員の名前と一緒に住所を書くこともありますが、基本的に書かなくても問題ありません。「誰からもらったか」がわかればOKです。
家族連名で別紙を入れる場合には、下記のように書きます。

家族連名の場合 別紙

右から夫、妻、子供の順で書けば大丈夫です。基本的に別紙は入れる必要がなく、入れない場合も多いです。ただし、入れたい場合は上記の書き方を参考にしてください。

中袋にお札を入れる向き

中袋にお札を入れる向き

お札を入れる向きのポイントをまとめると、下記のとおりになります。

  • 肖像画が一番上
  • 肖像画を表面に合わせる

中袋にご祝儀(お札)を入れる際は、肖像画が正面にくるように入れます。「金〇萬円」と書かれている方に向けて入れてください。お札を入れてから、封筒の符をのりやテープで閉める必要はありません。そのまま軽く閉じて、のし紙に包みます。

ご祝儀袋の「表書き(のし袋)」の書き方

結婚式用のご祝儀袋を購入すれば、基本的に「御祝」などの表書きは最初から書かれていますので、基本的には送り主の名前を書くだけでOKです。

基本の書き方

ご祝儀袋の表書き

ご祝儀袋の表面には下記の2点を書きます。

  • 表書き
  • 送り主

表書きには下記のような内容を書きます。

  • 寿(旧字:壽)
  • 御祝
  • 御結婚御祝
  • ご結婚おめでとうございます

「Happy Wedding」と印字されているご祝儀袋は少しカジュアルとなるので、なるべく表書きは日本語で書かれたものを選びましょう。基本的に表書きは最初から書かれていることが多いので、送り主の名前を書くだけで終わる場合も多いです。

名前はご祝儀袋に直接書かず、付属の短冊に書きます。短冊が2枚ついている場合は、2枚重ねて使用するのが基本です(「喜びが2倍!」を意味するのだとか)。ただし、1枚しかなくても問題ありません。

連名の書き方

ご祝儀袋 連名の書き方

連名の場合の書き方のポイントは、下記のとおりになります。

  • 右から順に位が高い人(目上の人)の名前を書く
  • 連名は最大3名まで
  • 4名以上の連名は「代表者+外一同」と書く
  • 3名以上での家族連名の場合は「夫の名前+他家族一同」と書く

水引きの下には、フルネームを書くのが基本マナーです。家族連名の場合は、名字を書いて、連名部分は下の名前だけでも問題ありません。

結婚式ご祝儀袋の中袋の包み方(のし袋への入れ方)

中袋の入れ方

中袋の包み方のポイントは下記のとおりです。

  1. 水引きそのままに、のし袋の上部を開く
  2. のし袋の向きに揃えて中袋を入れる
  3. のし袋の上部を折り返して閉める(※のし袋の裏面は下側が上にくるのが基本です)

中袋をのし紙から取り出す際や入れる際には、水引きを外す必要はありません。のし紙の上側を開けば、簡単に出し入れが可能です。中袋を入れる際には、中袋の正面とのし紙の正面が同じ向きになるように入れます。中袋を入れたら、上側を折り返して閉めてください。閉める際には、のし紙の下側が上側の外にくるように閉じます。「慶事は上向き」「弔事は下向き」に閉めると覚えれば簡単です。

結婚式ご祝儀袋の「袱紗(ふくさ)」の包み方

結婚式のご祝儀は袱紗(ふくさ)に入れて持ち運ぶのが基本です。
袱紗(ふくさ)には2種類あります。

  • ベーシックタイプの袱紗
  • 金封袱紗(きんぷうふくさ)

それぞれの使い方をご紹介します。

ベーシックタイプの袱紗の包み方

袱紗の包み方

ベーシックタイプの袱紗(ふくさ)の場合、下記の通りにご祝儀をつつみます。

  1. 袱紗を広げて、中央やや左側にご祝儀袋を置く
  2. 袱紗の左側を折る
  3. 袱紗の上下部分も折る
  4. 右側を折り返して完成

最近では使用する人も減りましたが、よりフォーマルにしたい場合はベーシックタイプの袱紗がおすすめです。

金封袱紗(きんぷうふくさ)の場合の包み方

金封袱紗の入れ方
金封袱紗は開いてご祝儀を取り出すだけなので、最近では主流になりつつあります。
慶事用の袱紗は右開きが基本なので、ご祝儀袋は左側に入れてください。

結婚式のご祝儀袋はしっかりとマナーを押さえて

結婚式のご祝儀袋の書き方・包み方には細かなルールが存在をしています。「どうせわからないでしょ」と適当に書いてしまうとバレてしまいます。新郎新婦はゲストからのご祝儀全てを見るので、「字が汚い」「書き方が違う」「入れ方が違う」は一目でわかってしまいます。ご祝儀マナーは大人の必須マナーです。しっかりとポイントを押さえて、恥ずかしくない書き方を心がけましょう。

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