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同棲を始めようと考えた時に気になるのが、住民票についてのこと。
同棲に伴って住民票は移した方が良いのか、移す際に世帯主はどうやって決めればいいのかなど、疑問に思うことも多いのではないでしょうか。
同棲の直前で迷ってしまうことの無いよう、住民票の扱いについて事前にしっかりとチェックしておきましょう。
目次
同棲したら住民票は移さないといけないの?
「一緒に住むとは言え結婚するわけじゃないし、住民票は移さなくてもいいんじゃないの?」と思う方は少なくないのではないでしょうか。
ですが、転居に伴う住民票の住所変更は法律で義務付けされており、正当な理由がなく届出をしない場合、5万円以下の過料に処されることがあります。
また、住民票には各種行政サービスの基礎となる情報が記録されています。
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 住所
- 世帯主との続柄
などの情報は、国民健康保険、国民年金、児童手当、選挙人名簿への登録などで必要になりますし、住民票に正当な住所が登録されていないと郵便物も滞ってしまうでしょう。
たとえ同棲だったとしても、住民票を移すことが必要になりますので、転入・転居から14日以内に手続きを済ませてくださいね。
同棲したらどっちを世帯主にすべき?
住民票を移す場合、同棲している際はどちらを世帯主として届け出るべきなのでしょうか。方法としては、
二人とも世帯主になる
どちらか一人を世帯主にする
という2パターンが考えられますよ。詳しくご紹介していきましょう!
二人とも世帯主になる
同棲の際に住民票を移す方法としてオーソドックスなのは、お二人がそれぞれ世帯主として届け出ることです。
たとえ物件の契約者ではなくても、世帯主として届け出ることは可能なのだそう。ただし、お互いに収入があり、生計も別々に立てていることが前提になりますよ。
この方法で登録すると、住民票に同棲相手の名前が記載されないので、同棲していることを会社にばれたくないと考える人にとっては大きなメリットではないでしょうか。
どちらか一人を世帯主にする
同棲に伴い、住民票を一つにしたい場合は、お二人のうちのどちらかを世帯主にします。ちなみに、世帯主でない方は未婚の夫か妻、または同居人として登録しましょう。
これにより、入籍の届け出をしていなくても事実婚や内縁関係、つまり生計を一つにしている証明となりますので、年金や健康保険の扶養対象になりますよ。
加えて、委任状がなくてもお互いの住民票を取得できるようにもなるそう。ただし、仮に同棲を解消したとしても、世帯主の住民票にはパートナーの名前が残ってしまいます。
同棲相手と結婚することが確定しておらず、別れた後、第三者に過去同棲していた事実を知られたくないと感じるのでしたら、住民票は分けて登録しましょう。
同棲の際に住民票を移したらばれる?
何らかの事情があり、第三者に同棲していることを知られたくないと思っている人もいることでしょう。同棲のために住民票を移したら、誰かにばれてしまう心配はあるのでしょうか?
親
住民票がきっかけで、親に同棲がばれるケースとして考えられるのは、世帯を一緒にしている場合に親が自分の子どもの住民票を取り寄せることで発覚するケースです。
ですが、これは同棲するお二人ともが世帯主になることで防ぐことができるので、さして大きな障害にはならないでしょう。
会社
会社にも、世帯を分ければ同棲がばれることはないでしょう。ただし、同じ会社に所属している場合、社内の住所変更手続きなどの際にばれる可能性が高いです。
また、たとえ同じ会社に務めていなかったとしても、社宅でこっそり同棲するのは避けることをおすすめします。
基本的に、何らかの申請をしていない限り、社宅は単身者用として手配されている場合がほとんどですので、ばれると立場が非常に悪くなりますし、非常識と思われてしまうことは避けられません。
管理会社
管理会社が住民票を閲覧することはないので、書類でばれることはまずありません。ですが、単身者用のマンションやアパートに住んでいる場合や、一人入居で契約している場合、隣人にばれて大家さんに通報されることも考えられます。
契約書に「二人以上の居住を禁ずる」という表記がある場合、強制退去の理由になることもありますので、同棲を始めるなら面倒くさがらずに契約内容の変更を行うか、二人での入居が許される物件への引っ越しを考えましょう。
同棲している際の年末調整の世帯主の書き方は?
同棲している時、年末調整の世帯主欄にはどのように記入すればいいのでしょうか。これは世帯が独立しているか、一緒になっているかで変わります。詳しく見ていきましょう!
二人とも世帯主の場合
同棲している二人ともが世帯主の場合、世帯主の欄には本人の氏名を書き、続柄には本人と記入しましょう。
どちらか一人が世帯主の場合
どちらか一人が世帯主の場合、上記と同様に世帯主となった側は自身の氏名と、続柄に「本人」と記載します。
なお、世帯主とならなかった側は世帯主にパートナーの氏名を記入し、続柄は「夫or妻(未届)」「同居人」「婚約者」とします。
続柄に関しては、同棲の状況を鑑みて判断します。例えば、ほとんど事実婚や内縁関係にあるのなら「夫or妻(未届)」「婚約者」、同棲してまだ日が浅い場合は「同居人」としましょう。
同棲中の国勢調査はどうなる?
同棲中に国勢調査が行われた場合、世帯が一緒なら二人で一緒に、別々なら各自で回答することになります。
なお、世帯を共にしている場合、世帯主との続柄の欄は「世帯主又は代表者」もしくは「その他」にマークしてくださいね。
同棲をする際は住民票を移そう
居住地が変わった際に住民票を移すのは、法律上の義務です。
移さないと法に反するばかりか、大家さんや管理会社にばれると契約違反になる恐れがある、選挙権が得られない、郵便物が居住している場所に届かないなど、弊害もかなり大きいでしょう。
多少手続きは面倒ですが、同棲をする際は住民票を移す必要がありますので、忘れずに済ませるようにしてくださいね。