結婚式でゲストの席次表は?招待制・会費制での着席席順アイデア

招待制と会費制結婚式の席次表アイデア©Wedding Stock Photo – shutterstock.com

会費制結婚式では、新郎新婦の意向によってフォーマルなパーティからカジュアルでアットホームなパーティまでさまざまで、準備の際にゲストの席次をどうするべきか悩んでしまうことが多いようです。会費制結婚式の席次マナーと席順ルール、人気のカジュアルな席次アイデアをパーティスタイル別にまとめました。

結婚式でゲストに席を知らせる「席次表」とは

結婚式の席次表とは

席次表とは、結婚式に招待したゲストが座る位置を指定して、分かりやすく表記した案内図のことです。席次はゲストの年齢・役職・新郎新婦との親密度や関係性によって、配置する順番のルールが決まっています。ゲストは席次表を見て、他のゲストと新郎新婦の関係性を知ることができるのです。そのため、ゲスト全員に対して新郎新婦からの配慮と気遣いが求められ、結婚式の準備の中でも一番神経を使う部分の1つと言えます。

席次のルール

席次を決める際には、一般的に次のようなルールがあります。

【席次のルール】
1. 新郎新婦を基準にしたテーブルごとの上座と下座を決める
2. 血縁の濃さや付き合いの長さでの座席の順番を決める
3. 全員の氏名の前に正式な肩書・敬称を付ける

一般的でフォーマルな招待制結婚式の席次

席次の上座と下座

円卓テーブルちらし型※円卓テーブルちらし型

ゲストの席を決めるのに「上座・下座」という考え方があります。
新郎新婦の席から最も近い側が上席(上座)、出入り口に近いほど末席(下座)となり、立場・年齢・血縁の濃さ・新郎新婦との関係性で座る位置を決めるルールがあります。
上座には主賓・職場の上司や先輩・恩師が座り、下座には親族や家族が座ることになっています。親族でも父母が末席、関係が遠い親せきや年配者ほど上座に座ります。
このルールは基本的にどのような会場でも共通しています。会場のレイアウトによっては分かりづらい場合もあるので、席次は会場側の担当者に相談して決めることがほとんどです。

座席の順位と席順

関係性と席の順位は、「新郎新婦と血縁が濃い」「付き合いが古い」「歳が若い」ほど格下として、新郎新婦から距離を遠く配置します。そのため、両家の両親と家族は一番末席になります。また、同じ友人でも大学時代の友人のほうが高校時代の友人より席順の格は上になります。友人内で同じ年齢や関係性の男女の場合は、女性の順位を先にすることが多いようです。このルールは新郎新婦両サイドで統一して席順を決定します。

肩書・敬称の付け方

席次表には名前の上に役職や新郎新婦との関係性がわかる「肩書」を添えます。かつては会社名や職位まで詳細に書き添えるのが普通でしたが、現在は転職や派遣勤務が一般的となり、会社との関係性が希薄だったり上司や同僚の定義があいまいだったりすることも多いため、「新郎上司」「新婦同僚」といった簡単なものになることが多いようです。
招待ゲストが仕事関係中心で、結婚式がフォーマルな社会的お披露目としての意味合いが強いなら、職場名や役職もきちんと略さずに書くことが大切です。また、主賓をお願いした場合は、社会的な正式な肩書きを添えるマナーになっています。

会費制のレストランウエディングなどの席次

レストランやカフェレストランのように、今までの披露宴会場とは少し趣の違った会場が会費制結婚式で選ばれることが多いです。
そういった結婚式では、フォーマルで一般的な席次表とは違ってルールを少し崩した席次の決め方も増えてきました。

長テーブルの席次とレイアウト

長テーブルくし型※長テーブルくし型

「円卓テーブル散らし型」よりも狭い面積で多くの人数を収容できるのが、長テーブルのレイアウト。そのため、レストランウエディングではよく採用される形式です。歴史を感じる晩餐会のようにクラシカルな雰囲気になるので、カジュアルで手狭な会場を格式高い披露宴にしたいと考えこのレイアウトにするカップルも多いようです。
長テーブルなら、グリーンやアンティーク小物を配置したテーブル装飾・装花も可能で、フォトジェニックにゲストの目を楽しませてくれます。

家族への感謝を表す席順

最近のレストランウエディングでは、上座下座にこだわらないケースが増えてきました。結婚式のテーマが「大切な家族やゲストへの感謝の気持ちを表す場」という新郎新婦の意向が強くなり、会場中央に家族席を配置するケースは多く見られます。
主役の二人が高砂席から見下ろす形を避ける傾向にあり、メインテーブルをゲストと同じ目線の高さにしたり、テーブルを取り払って高砂ソファにすることもあります。

レストランウエディングでの席順や敬称

会費制結婚式では正式な敬称は省略され、「新郎上司」「新婦友人」など、その人との関係性がざっくりとわかるようになっていることが多い傾向です。テーブルの順番も、新郎新婦のゲスト数とバランスによってお互いの友人を混在させ1つのテーブルにまとめたりと、状況に応じた対応になりつつあります。
しかし、省略せずに席次表をしっかりつくるということは、ゲストと新郎新婦との社会的な立場と関係性の確認であり、これを重視する人はまだまだ多いのです。
会費制結婚式でも、主賓を上司にお願いするようなフォーマル度が高い結婚式であれば、しっかりと一般的なマナー・ルールに沿って作る必要があります。

友人・同僚が多いカジュアルな会費制結婚式の席次アイデア

会費制結婚式の席次アイデア©SERGIOKAT – shutterstock.com

親しい人や友人ゲストが多く、ごく親しい親族や一部目上の方のみ招待する、アットホームな形式のカジュアルな会費制結婚式が急増しています。そういった場合、きっちり席次表を作るより、海外の結婚式のアイデアを取り入れたおしゃれなエスコート・アイデアが取り入れられることが多いようです。

エスコートカードのアイデア

海外では定番のエスコートアイテム。ゲストは受付でテーブル番号・またはカラーのついたアイテムを渡され、テーブルのみ指定されているので、そのテーブルの好きな場所に座ることができます。おしゃれなデザインのものが多く、ゲストに結婚式の雰囲気を楽しんでもらうために、席次表・席札とデザインを組み合わせて使う場合もあります。

エスコートカードの詳しい説明はこちらから

テーブルナンバーのみ指定して自由席にする

エスコートカードでテーブルナンバーを知らせ、テーブルの位置だけ指定してあとは自由に座ってもらう海外では定番の方法です。新郎新婦の準備が少なく、気心が知れた者同士であれば自由で自然に歓談を楽しむ席順になります。

テーブルナンバーの詳しい説明はこちらから

席礼を用意して座席を指定する

座席は全て新郎新婦サイドで指定して、テーブルナンバー以外に席礼を用意して分かりやすくする方法です。海外のように自由に座るシステムにまだ日本のゲストは慣れていないため、座席を指定したほうが親切という考え方もあります。

親族席と目上の方の席のみ指定する

席次を親族と目上の方など配慮が必要な立場の人のみ指定して、それ以外の親しい友人知人は自由に座ってもらったり、歓談が弾むようテーブルナンバーのみ指定する今までの席次ルールとエスコートカードのアイデアを融合した考え方です。

席次表の肩書を人物像や関係性の紹介にする

席次表の肩書を「野球の師匠の大先輩」「幼稚園からの幼馴染」といったふうに、一目で関係性やユニークな特性が紹介できるようにする席次表も増えてきました。席次表を作るのは大変ですが、ゲスト同士の歓談のきっかけになるなど、席次表が果たす役割は大きいです。

北海道の会費制結婚式の席次

会費制結婚式が9割を占める北海道では、結婚式を友人達が中心となり計画するという「発起人」という役割があり、ホストが発起人となります。そのため、発起人が下座で、両家家族・親族は上座となります。
両家の席は高砂に向かって最前列の左端を新郎側、右端を新婦側にするのが一般的です。
近年では北海道の会費制結婚式でも、本州の結婚知識やマナーの広まりによって、両家が上座に座るのは失礼ととらえ、親族席を末席に配置する結婚式が増えているようです。

会費制結婚式のゲストの席順と席次表アイデアまとめ

会費制結婚式の席次は、フォーマル寄りな披露宴か、カジュアルでアットホームなパーティスタイルかで考え方が変わってきます。二人が考える結婚式の意味合いや、招待ゲストの顔ぶれによって席次の配置や席順を考えましょう。席次の考え方にはかなり配慮が必要なので、会場のレイアウトやゲストの顔ぶれをもとに、会場側の担当者と相談して決めることがおすすめです。

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