結婚の挨拶の手土産にかける熨斗(のし)は蝶結び?結びきり?

結婚の挨拶の手土産にかけるのしと熨斗紙©natu – shutterstock.com

結婚の挨拶でパートナーの両親に会いに行く時は手土産を持参するのが一般的なマナー。その手土産に熨斗紙(のし紙)をかけるとより丁寧な印象になるのですが、挨拶や訪問に使う蝶結びか、結婚など慶事に使う結びきりのどちらを使うかで迷ってしまうケースが本当に多いようです。どちらを使うか考え方についてまとめました。

手土産にかけるのし紙(熨斗紙)とは

のし紙とは、古来から慶事の贈り物に添えていた縁起物の“のしあわび(あわびを薄くのばしたもの)”を簡略化した図柄にして、贈り物にかけられる水引(飾りひも)の図柄ととともに、紙に印刷し簡単にかけられるようにしたものです。手土産やお祝いのプレゼントの上にかけることにより、改まった気持ちで贈り物をする敬意を相手に表します。

結婚の挨拶の手土産にのしは必要か

のしをかけるとより丁寧な印象に

結婚式の手土産のマナーでは、贈り物に綺麗に包装してあれば、特にのしをかける必要はありません。ですが、かけたほうがパートナーの両親に対してより丁寧に考えている、という気持ちを伝えることができます。

外のしと内のし

品物をおおう包装紙の外側にのしをかけることを「外のし」、包装紙の内側にかけることを「内のし」といいます。送る方法と贈る意図によって使い分けをします。

外のし

贈り物であることを強調したい場合や自ら持参して手渡す場合には、包装紙の外側にのしをかけます。結婚の挨拶として持参する手土産は、外のしが一般的です。

内のし

控え目に送りたい場合や、配送で贈答品を送る場合は、包装紙で包む前にのしをかけます。手土産に包装紙がかけられないような形状のものだった場合は、直接品物にのしをかけ、風呂敷に包んで持参します。

結婚の挨拶の手土産にかけるのし

結婚の挨拶の手土産にかける熨斗(のし)の水引の図柄の種類は「蝶結び」と「結びきり」の2種類があります。どちらを使っても間違いではありませんが、地域によって考え方がありますので、心配な場合は両親やその土地の老舗百貨店の贈答売り場で買ってつけてもらうなど、確かな知識を持つ人に確認してください。水引の結び方には縁起の由来・意味があるため、万が一のしをつけた意味を両親に聞かれた場合、どちらの意図でつけたのかスムーズに答えられるとベストです。

紅白蝶結び

紅白蝶結びの熨斗(のし)は名前の通り、水引が蝶結びでつけられているものをいいます。蝶結びは何回でも結び直せるため、何度も祝いたいという意味があります。そのため、お中元・お歳暮、出産祝いなど何回もお祝いしたい事で渡すお祝いの品や、ビジネスやご自宅訪問の際の手土産につけられます。
結婚の挨拶でパートナーの実家に初めて伺う場合は紅白蝶結びを使用する、という考え方があります。結婚がまだ許されているわけではないため、結婚のお祝いで使う結びきりの水引を使うのは気が早い、という考え方からです。今日の挨拶をきっかけに、これから親しく何度も家に伺いたい、という意思であれば、こちらののし紙を使用しましょう。

紅白結びきり

結びきりは、蝶結びと違って簡単にはほどくことができない結び方になっている水引のことをいいます。簡単にほどくことができない固い結び方なので、“一生に一度きりであってほしい“という意味合いで使います。結婚式のお祝いごとには紅白結びきりが使われます。結婚祝いだけでなく、退院祝いを贈るときにも紅白結びきりののしをつけます。
結婚の挨拶より前から何度もパートナーの実家に伺っており、先方の両親が二人の結婚をほぼ認めているような場合や、事前に挨拶に行くと知らせた際に、感触的にほぼ承諾済みのような状況であれば、手土産には紅白結びきりを使いましょう。

迷ってしまう場合は「のしをかけない」選択を

どちらののしをかけるか迷ってしまうようであれば、のしは特にかけなくても失礼にあたりません。きちんと包装紙が綺麗にかけられていれば問題はありません。できるだけ、格式のある店で上品な包装をを選びましょう。

結婚の挨拶の手土産の表書きの書き方

結婚の挨拶の手土産にかけるのし紙の表書きには「ご挨拶」と書きます。

表書きはなしでかまいませんが、あるとより丁寧な印象になります。
のし紙の中央、水引より上には「ご挨拶」と書き、水引より下に、贈る側の苗字のみを書きます。基本は毛筆で書きますが、字に自信がない場合は購入先でのしをつけてもらい、表書きを書いてもらいましょう。

結婚の挨拶の手土産にかけるのしのマナーまとめ

結婚の挨拶で持っていく手土産ののしは、「紅白蝶結び」と「紅白結びきり」のどちらを使うか迷うケースがあります。自分がとの立場で挨拶に行くのか見極めて、水引の種類を選びましょう。改まった気持ちで手土産をお渡しすれば、きっと気持ちが伝わるはずです。