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「結婚を考えている相手が一人っ子で悩んでいる」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
相手の親に反対されるのではないか、家事などを問題なくこなせるのか、同居の問題に巻き込まれるのではないか……。お悩みの方向性は実にさまざまです。
ご心配する気持ちもあるでしょうが、あまりにも「一人っ子」という要素に縛られすぎてしまえば、パートナーと真剣に向き合えない危険性もありますよ。
お相手との結婚について多角的に考えるためにも、まずは一人っ子との結婚における不安点やメリットなど、あらゆる知識を身につけましょう。
目次
一人っ子との結婚で不安なこと
一人っ子との結婚を検討している人は、どのような点に不安を覚えやすいのでしょうか。代表的な不安点をいくつかご紹介していきましょう!
協調性や自立心があるのか分からない
きょうだいがいない家庭で育ったため、どこか協調性に欠けていたり、親に依存してしまう体質なのではと気になってしまうことがあるそう。
たとえ一人っ子でも集団生活を前向きに送ってさえいれば、協調性に問題があるということはあまり無いでしょうが、なるべく一人でいることを好むような性格だと、不安に思ってしまうのも無理はないでしょう。
また、 「一人っ子ということで甘やかされて育った結果、親に頼り切りになっていやしないか」という疑問を抱いてしまったというケースも。
すべての一人っ子が協調性や自立心に不安があるわけではありませんが、心配に思われやすい傾向は確かにあるようですよ。
家事をひと通りこなせるのか疑問
特に、実家暮らしの一人っ子に対して不安に思われてしまうことの多い点です。
仮に家事が苦手でも本人に覚える気があるのならどうとでもなりますが、その気すら無く丸投げする気満々の様子では、結婚を躊躇うのも無理はありません。
生活する上での相性が悪いと、関係性にもヒビが入りかねませんので、多少拙くても家事はひと通りこなせるのが理想的だと言えるでしょう。
嫁姑問題など義両親との関わり方が難しそう
一人っ子には、どうしても「大事に育てられた」という印象が付きまといがちです。それ故に、嫁姑問題などが起こるのではないか、義両親とうまく付き合っていけるのだろうかという不安が生まれてしまうのだとか。
中には「新しく娘/息子ができたようだ」と可愛がってもらえたというケースもあるようですが、やはり100%ではありませんので、尻込みしてしまう気持ちにも頷けます。
義両親との同居や介護を担う必要があるのでは
結婚相手が一人っ子の場合、同居や介護は避けて通れない問題の一つです。
一人っ子と結婚するからといって必ず同居や介護をしなければいけない、ということはありませんが、時にはそれが結婚の条件になってしまうことも。
こればっかりは実際に話し合ってみないと分かりませんが、不安に思ってしまうのも仕方がないのではないでしょうか。
どちらの苗字を名乗るかで揉めそう
きょうだいが複数人いれば誰かしら苗字を受け継いでいく人もいるでしょうが、一人っ子の場合、相手の苗字を名乗ればそこで代が途絶えます。
ですが、特に一人っ子側が女性の場合は、自分の苗字を名乗りたいという思いに障害が立ちはだかるケースが多いのだそう。
たとえパートナーが快くOKをしてくれたとしても、その親や親戚から反対されてしまうことも少なくはないようです。
一人っ子側の苗字が珍しいものなら尚更、問題が大きくなってしまいそうですよね。
一人っ子との結婚にメリットはある?
夫側、もしくは妻側が一人っ子の場合、結婚した際にはどのようなメリットが考えられるのでしょうか?
親戚付き合いが楽
義兄(弟)や義姉(妹)がいないため、親戚付き合いに苦労したり、トラブルに巻き込まれて苦労する機会がグンと減ります。
人が増えるほど人間関係のしがらみは大きくなってしまうので、その心配がかなり小さくなりますよ。
自分の子のように可愛がってもらえることも
一人っ子の親の中には、義理の娘や息子を自分の子のように可愛がってくれる人も少なくないそう。
これは完全に運ですが、うまくいけば平穏な結婚生活を送ることができるのではないでしょうか。
相続問題で揉めない
親の財産などを相続する際、他にきょうだいがいないので揉めることがありません。
お金が絡むとトラブルは格段に起こりやすくなりますが、そのリスクが限りなく低いのはかなり大きなメリットだと言えるでしょう。
一人っ子との結婚で後悔することは?
では、一人っ子との結婚ではどのような点で後悔する可能性があるのでしょうか。
義両親との同居が決まってしまった
結婚時に決まってしまうケースに加え、結婚当初は同居の予定が無かったのに、義両親の体調不良や加齢によって同居が決まってしまうこともあるそう。
同居は無しということが結婚の条件だった場合は、特に後悔が重くのしかかってくるのではないでしょうか。
ですが、同居が決まった途端に離婚というわけにもいかず、モヤモヤとした気持ちを抱えてしまう人も多いようですよ。
何もしない相手だった
家事や近所付き合いなどを丸投げにしてくる一人っ子と結婚してしまうと、毎日の生活にかかるストレスがとんでもなく重くなってしまうようです。
甘やかされて育った結果なのか、生来なまけもの気質なのか……。何をすべきか分からないものの、頼めばやってくれる相手ならまだ救いはあります。
ですが、いくら言っても協力してくれないようなら、離婚も視野に入れたくなってしまうことでしょう。
介護をせざるを得ない状況に……
結婚前は義両親の体調に問題が無くても、急に病気を患ったり、その後遺症で誰かの補助が無いと生活が難しくなってしまうことも考えられます。
介護は基本的に実子が行えば問題は無いのですが、仕事が激務だったりする場合、それも難しくなってしまいます。
その結果、義理の娘や息子に白羽の矢が立ち、介護をせざるを得ない状況に立たされてしまうこともあるようです。
親がしょっちゅう口を出してくる
義両親が過保護な性格の場合、結婚後も頻繁に口を出してくることがあるそう。
家事のやり方や家計の管理、子どもは産まないのかなど、夫婦の生活にいちいち文句をつけられてしまうという意見もありました。
パートナーが庇ってくれるならまだ耐えられもしますが、一緒になって攻撃してくるようでは、離婚もやむなしと思ってしまっても不思議ではないでしょう。
一人っ子との結婚を親に反対されてしまうことも……
結婚相手が一人っ子だということを、あまり良く思わない親もいます。結婚相手の人間性ではなく、一人っ子という特性のみに目を向け、結婚を認めてくれないこともあるようですよ。
また、自分の親だけでなく一人っ子の親も自分の子の結婚に慎重になっており、強い反対を受けてしまうケースもあるのだそう。
中でも最悪なのは、双方の親から結婚を反対されてしまうことです。人によっては、「ただ一人の子ども」という特徴をかなり重く捉えている場合があるようですね。
なので、最初から結婚を諦めることは考えなくてもいいですが、認めてもらえない可能性もあると肝に銘じておきましょう。
一人っ子と結婚する前にやっておくこと
一人っ子と結婚する前に、いくつか確認しておくべきことがあります。有耶無耶にしておくと後で苦労してしまう項目もありますので、事前チェックを怠らないようにしましょう。
相手が自立しているか確かめる
判断が難しい点ではありますが、ポイントは「親との癒着具合」です。例えば、何かあるごとに親を引き合いにして物事を決めたり、一人暮らしをしているのに毎週のように帰省している人には、特に注意が必要ですよ。
また、親から頻繁に金銭の援助を受けている場合も、自立をしていない可能性が高いです。精神的・金銭的に本当に自立ができていそうか、さりげなくチェックをしてみましょう。
一人っ子の親の面倒を誰がみるべきか決める
現時点で親が健康でも、数年先まで続く保証はどこにもありません。そのため、一人っ子の親の面倒は誰がみるのか、前もって決めておく必要がありますよ。
基本的には実子が担当するのが一番問題が起こりませんが、住んでいる地域と実家の距離がかなり開いている場合もあるでしょう。
そのように、実子が親の面倒をみにくい問題があるのならば、施設に入ってもらうことも検討しておいた方がいいかもしれませんね。
どちらの苗字を名乗るかじっくり相談
どちらの苗字を名乗るかは、人によってはかなり大きな問題です。中には、これが原因で結婚の時期がかなり遅れてしまったというご夫婦もいらっしゃるそう。
いずれにせよ、両者が納得できるまでとことん話し合い、最終的な決断を下す必要がありますよ。もし親に反対をされても、根気よく説得するよう全力を尽くしましょう。
同居をしたくないならきっぱり断る
義理の親との同居はしたくないと思うのならば、たとえ相手が一人っ子でも最初からきっぱり断っておく必要があります。
「たった一人の子供だし…」という気持ちから譲歩してしまうと、後で大変な苦労をすることになるかもしれません。一人っ子との結婚を後悔しないためには、何よりも初動が大切ですよ!
一人っ子の結婚は万全の状態で臨もう
一人っ子と結婚するのは、下調べと事前の準備さえしておけば、さほどリスキーな選択ではありません。
むしろ、日本の出生率は下降傾向にありますので、一人っ子との結婚を意図的に避けようとすれば、結婚相手の候補はかなり絞られてしまうことでしょう。
先入観だけで一人っ子との結婚から目を背けるのではなく、万全の準備で結婚に望めるよう努力するような心がけが大切ですよ。