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マリッジブルーとは、結婚の前後に起こるとされる精神の落ち込みのことを指します。
「本当にこの人と結婚してもいいのかな……」「なんだか気持ちが冷めきってる気がする」など、本来喜びを感じるはずの結婚を目前にしながら、憂鬱な気持ちで心がいっぱいになってしまうのだとか。
では、人はなぜマリッジブルーになってしまうのでしょうか。マリッジブルーの原因を知り、現状を乗り越えるための糧にしましょう!
目次
マリッジブルーとは
マリッジブルーとは、結婚の前後に気持ちが落ち込んでしまう状態のこと。男女共に起こる可能性があり、症状が酷いと結婚そのものが白紙になってしまうケースもあるようです。
結婚という人生の大きな変化を前に、自分の選択は本当に正しかったのかという漠然とした不安を抱えてしまい、後ろ向きな精神状態になってしまうようですよ。
マリッジブルーの症状は、人によってそれぞれ異なります。どのような例があるのか、詳しく見ていきましょう。
マリッジブルーあるある:会いたくない・一人になりたい
何をしても気分が晴れず塞ぎこんでしまい、恋人にすら会いたくない、ただただ一人にしてほしいという思いを抱えてしまうことはよくあるのだそう。
酷いケースだと、電話やメールさえ受け付けられなくなってしまうようです。
落ち着いて考える時間が欲しいからこその行為かもしれませんが、あまりにも長引くと恋人にかなりのダメージを与えてしまいます。
最低限、音信不通にはならないよう心がける必要があるのではないでしょうか。
マリッジブルーあるある:別れたいと思ってしまう
結婚直前に自分や相手の問題点が次々と見つかり、「このままでは結婚できない、いっそ別れたい」と考えてしまう人は少なくありません。
一時の気の迷いならほとぼりが冷めるまで待つことで解決できますが、これまで目をつぶってきた部分が目について仕方なくなった場合、もう一度結婚を考え直したいと思ってしまうようですよ。
マリッジブルーあるある:気持ちが冷めた気がする
お互いのことが好きで結婚を決めたはずなのに、相手への愛が冷めきってしまったように感じる人も。
すると、「好きかも分からない人と結婚して幸せになれるの?」という疑念に苛まれ、結婚に対し後ろ向きな考えしかできなくなってしまうそうです。
マリッジブルーあるある:漠然とした不安に襲われる
はっきりした理由は分からないものの、大きな不安に襲われて心身に異常をきたしてしまう人も。
食事が喉を通らなくなったり、眠りが浅くなったりと、日々の生活に支障が出るほど悩むケースも数多く存在します。
原因がはっきりしていないため、解決策を練ることもできず、出口のない不安に押しつぶされてうつ状態になってしまうのではないでしょうか。
マリッジブルーあるある:情緒不安定になる
とにかく感情的になり、恋人の些細な一言や態度に激昂してしまう、というパターンのマリッジブルーもあります。
相手と会話をすることができず、「帰りたい、別れる」という思いだけで胸が埋めつくされ、それを恋人にそのままぶつけてしまったという声も。
感情をぶつけられて平気な人はそうそういないため、「別れたい」という言葉が例え本心ではなかったとしても、恋人から別れを告げられてしまう危険性がかなり高いです。
マリッジブルーの原因
厄介な症状を引き起こすマリッジブルーですが、なぜ結婚の前後には精神状態に大きな揺らぎが発生してしまうのでしょうか。原因を探っていきましょう。
人生の大きな変化に対する不安
結婚という決断は、やはり人生の大きな転換点だと言えます。
いずれ別れることを前提に結婚をする人はあまりいませんが、それは裏を返せば「一生を共に過ごす」という覚悟を決める必要があるということ。
今まで育った家庭を離れ、新しい家庭を築こうとすることに、どうしようもない恐れや動揺を感じてしまうのも無理はないのかもしれませんね。
親離れができていない
結婚相手の事よりも実家の方が気になってしまったり、家族と離れて暮らすことにどうしようもない寂しさや孤独感を覚えてしまう、というパターンも考えられます。
結婚したら実家は二の次で、新しい家庭を優先させなければいけないことに、強い抵抗感を抱いてしまうのではないでしょうか。
「本当にこの相手でいいのか」という迷い
恋人の時には気にならなかった欠点が急に目についたり、義両親との相性が悪かったりと、不安要素が重なって「本当にこの人と結婚していいの?」と思ってしまってという声もあります。
価値観の相違や多少の欠点ならば乗り越えていくほかありませんが、
- 見下すような発言が多い
- あまり丁寧に扱ってくれない
- 相談なしになんでも一人で決めようとする
というように、結婚後の生活に大きな不安を覚えるような点がいくつもあるのなら、一度立ち止まって考えることも必要かもしれません。
結婚式や新生活の準備の際に衝突が多い
結婚の前はやるべきことも多くバタバタしがちです。そのため、忙しさが原因で衝突が起きることもしばしば。
誰にでも起こり得る事ではありますが、あまりにもぶつかり合いが多いと「結婚後も喧嘩だらけでギスギスした家庭になってしまいそう」と心が落ち込んでしまうのだとか。
結婚式や新生活の準備で喧嘩をするのは、むしろ普通のことでしょう。
ですが、準備に一切協力してくれなかったり、逆に相談もされずすべて独断で進められてしまっては、不安になってしまうのも不思議ではありません。
準備すら協力して進められないのに、結婚生活で手を取り合うことができるのかと、疑問に思ってしまうのではないでしょうか。
基本的には一過性の症状だが、婚約破棄をした方が良い場合もある
マリッジブルーは、多くの場合は一過性の症状のため、心に平静さが戻って来さえすれば乗り越えることは難しくないそう。ですが、場合によっては婚約破棄を検討した方が良いこともあります。
- 結婚前の不安な気持ちを相談しても寄り添ってくれない/否定された
- 「結婚についてもう一度考えたい」と言ったら暴力を振るわれたり暴言を吐かれた
- マリッジブルーを理由に浮気をされた
というように、マリッジブルーをきっかけに深刻な問題が発生してしまうケースは、残念ながら少なくないようです。
婚約破棄をした方が良いか否かを見分けるポイントは、相手の言動に誠意があるかどうか。
結婚後の人生で、迷うことや悩むこともたくさんあることでしょう。そんな時、頭ごなしにその感情を否定して怒鳴ったり、面倒だとはねつけるような相手と、果たして信頼関係を築いて行けるでしょうか。
また、結婚という大イベントを目前にして浮気をするような相手が、今後訪れるかもしれない出産などの大事な時期に、同じことを絶対にしないと言い切れるでしょうか。
後には引けないという思いもあるかもしれませんが、一度結婚してしまえばそれこそ身動きがし辛くなってしまいます。
未来を見透かすことができる人は、この世に存在しません。幸せの絶頂で結婚し、一生離れないと誓った人でも、数年後にあっけなく離婚してしまうことだってザラにあるでしょう。
ですが、始まる前から「この人と結婚をしても自分はどうにも幸せになれる気がしない」と思うようなら、その結婚は考え直した方がいいかもしれません。
自分にとってはもちろんのこと、相手の人生にとってもプラスに働くような決断ができるよう、マリッジブルーをいい機会として結婚について改めて考えてみてはいかがでしょうか。
マリッジブルーになったら無理をせず冷却期間を設けることも大切
マリッジブルーになってしまった時、「これはよくあることだ」と流して自分の気持ちに無理矢理蓋をしてしまうと、後になって心にかなりの負担が掛かってしまうことが予想されます。
なので、もしマリッジブルーになってしまったら、無理をせず冷却期間を設けることも大切です。
冷静な頭で考えることができれば、マリッジブルーによる衝動的な行動がきっかけで破局、なんてことが起こる確率はかなり低くなります。
自分のため、そして相手のためにも、マリッジブルーと真剣に向き合うよう心がけましょう。