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「マリッジブルーは結婚を目前にしてなるもの」という印象を抱いている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は結婚後に起こってしまうこともあります。
結婚後にマリッジブルーになってしまう原因として、どのようなことが考えられるでしょうか。また、マリッジブルーで離婚してしまうことはあるのでしょうか。
結婚後のマリッジブルーについて、詳しくご紹介していきます。
目次
マリッジブルーになるのは結婚前だけじゃない!?
マリッジブルーは、結婚の前だけでなく後にも起こります。中には、結婚前は平気だったのに結婚してからマリッジブルーになってしまったというケースもあるのだそう。
マリッジブルーの原因は結婚への不安感とされていますが、さらに細かく突き詰めると、人によってさまざまな理由があることが分かります。
自分自身の憂鬱な気持ちはどこから来るのかをはっきりさせ、現状から脱却するためのヒントを見つけ出しましょう。
結婚後にマリッジブルーになる原因
結婚後のマリッジブルーの原因として、挙げられることの多い理由をまとめました。もし、結婚後に憂鬱な毎日が続いているようなら、それはマリッジブルーなのかもしれません。
ご心配な方は、以下の項目に当てはまっていないかぜひチェックしてみてくださいね。
思い描いていた結婚生活とのギャップを感じて
新婚生活に対して強烈な憧れを持っていると、実際に新生活がスタートした際、現実とのギャップに苦しめられることがあるのだそう。
幸せいっぱいの毎日を送ると思いきや、知らない土地で友達はいないし、パートナーも仕事で帰って来るのが遅いし、帰宅後もすぐ寝てしまって満足に会話ができない……という状況に立たされてしまうことも。
すると、夫婦で仲睦まじく過ごすと思っていた期待がどんどんと萎んで行き、やがてどうしようもない孤独感に支配されてしまうようです。
パートナーと生活スタイルやリズムが合わない
生活を送る上での些細な違いに、お互いがイライラしてしまうことも。例えば、
- 食器を洗うタイミング
- 掃除の頻度
- 共有スペースの散らかり具合の許容範囲
- 生活音
- 一緒にいる際のくつろぎ方
など、挙げればキリが無いほどに、イライラしてしまうポイントが生活のそこかしこに潜んでいます。
自分とは違うんだな、という気持ちで受け流すことができずにどうしても喧嘩になってしまう、ということから始まり、次第に「この人とは合わないのかもしれない」と気分が落ち込んでしまうようです。
価値観の差が浮き彫りになった
家事の分担に対する考え方や、金銭感覚など、大きくかけ離れていると共同生活がままならないポイントで、価値観の違いが浮き彫りになってしまうケースもあります。
腹を割って話し合い、価値観のすり合わせができればマリッジブルーも解消されるのでしょうが、その勇気が無くいつまでも言い出せずにいれば、鬱々とした気持ちが積み上がって行く一方でしょう。
実家が恋しい
実家から離れて暮らした経験がないまま、住み慣れた地元から遠く離れた地域で新生活を始めた人は、マリッジブルーになりやすい傾向があります。
生まれてからずっと側にいた家族に気軽に会えない喪失感や、友人や知り合いが生活圏内にほとんどいない孤独感が、心の落ち込みをさらに加速させてしまうのではないでしょうか。
頼れる人が周囲にいない
何か困りごとがあった時、気軽に頼ったり、相談できる相手が周囲にいない環境だと、マリッジブルーになってしまうことがあるのだそう。
パートナーには相談しにくい悩みを抱えている場合、さらに寂しい気持ちを抱えてしまったという人も少なくないようですよ。
パートナーに本音を打ち明けられない
結婚生活を送る上で不安なことや、パートナーに対して不満に思っていることを、うまく打ち明けられずに悩んでしまうという場合も考えられます。
これから先の人生を一緒に過ごして行くのなら、ある程度のぶつかり合いは覚悟しなければなりません。
ですが、どうしても踏ん切りがつかずにストレスをため込んでしまい、「結婚しなければよかったのでは」と考えるようになってしまうこともあるようです。
雑に扱われるようになった気がする
結婚した直後は近い距離間で仲良く暮らすのだと思っていたのに、友達と会うことを優先されたり、急に実家へ遊びに帰ってしまったりと、「なんだか雑に扱われてる?」という出来事が頻発してしまうことも。
ほとんどの場合、パートナーは特に深く考えておらず、単に独身気分が抜けていないだけのことが大半のようです。
ですが、結婚してから急に暴言が増えたり、酷い時には暴力を振るって来るようなら注意が必要。結婚という制約であなたを縛り付けた安心感から、今まで隠していた本性が明らかになっていることが考えられます。
多少そっけないぐらいなら、深刻に悩まずともいずれ落ち着くことでしょう。ですが、身の危険を感じるような出来事が増えているようなら、今感じている憂鬱感はマリッジブルーではなく心が放つ危険信号です。
「結婚したばっかりだし、周囲の人にも面目が立たない」などということは考えず、離婚も視野に入れながらご自分の身を守ることに徹してくださいね。
結婚後のマリッジブルーが原因で離婚することはある?
結婚後に起こったマリッジブルーが原因で、離婚をしてしまうケースもゼロではないようです。特に、結婚前から既にマリッジブルーを感じていたものの、気持ちに蓋をして無理矢理結婚した人に多いのだそう。
「結婚すれば何かが変わるはず」という希望に賭けたものの、期待していたほどの変化は見られず、最終的に気持ちの落ち込みが抑えられずに離婚を切り出してしまうようです。
自分ではなくパートナーのマリッジブルーが原因で別れることもあるようですが、中には浮気や借金をカモフラージュするために、マリッジブルーが原因で別れたいと言い出す輩もいるようです。
もし不審なタイミングで「マリッジブルーだから離婚したい」と言われたら、申し出をすぐに飲まず、まずはパートナーの様子を伺いましょう。
結婚後のマリッジブルー体験談を紹介!
ここで、結婚後にマリッジブルーになった方々の体験談をご紹介します。結婚してからマリッジブルーになってしまう人は、案外多いようですよ。
【体験談①】
昔から新婚生活に憧れがあり、結婚式の日には「明日から楽しい毎日が待っている!」とワクワクしていました。ところが、思っていたより彼がそっけなく、思い描いた毎日にはなりませんでした。なんというか、ただの同居人みたいな感じで……。
寂しいと伝えてみたものの、彼にはピンと来ている様子は無く、それどころか夫婦になって初めて過ごす週末に友達と遊びに行ってしまいました。
当時はものすごく腹が立ち、彼が帰って来た後に大喧嘩になってしまいましたが、その出来事をきっかけに私との時間を大切にしてくれるようになったんです!
それでも理想の生活にはあまり近づきませんでしたが、自分が想像していた毎日よりも、穏やかで気持ちが満たされるような今の暮らしの方が気に入っています。(20代後半/女性)
【体験談②】
生まれてからずっと実家で暮らしていたのですが、結婚を機に実家から新幹線で2時間ほど掛かる街へと引っ越しました。
慣れない土地での慣れない生活に、最初の一年は本当に心細く……。彼が寄り添ってくれなかったら、寂しさでおかしくなっていたかもしれません。
一度だけ、彼に泣きながら「帰りたい」と訴えたことがあります。てっきり怒られると思ったのですが、「辛いならそれでもいいよ」と言われ、逆に彼と一緒に生きていきたいという気持ちが生まれました。
あんなに帰りたかった実家でしたが、今では年に2~3回帰省する程度になっています。あの時彼に引き止められていたら、一体どうなっていたんでしょうね。(40代前半/女性)
【体験談③】
前の夫が結婚後に何となく塞ぎこむようになりました。「もしかしてマリッジブルー?」と思い、彼と共通の友達にそれとなく相談してみたのですが、これといった回答は得られず。
そんなある日、彼から唐突に「気持ちが冷めたので別れてほしい」という申し出が。一瞬はショックを受けたものの、どうにも怪しいと思った私は、「考えさせて」と返事を先送りにしました。
こっそりと探りを入れてみると、どうやら職場の女性に入れ上げているらしく……。しかも、信じられないことに結婚前から関係があったようで、怒りや悲しみよりも諦めの気持ちが湧き上がってきました。
その後、離婚には応じたものの、彼の浮気が発覚したこともあり、最終的には弁護士が介入するほどの大事になってしまいました。
今は別の男性と結婚し、子どもにも恵まれて幸せな毎日を送っています。結果的には、あの時別れられて良かったのかもしれませんね。(30代後半/女性)
結婚後のマリッジブルーはどうやって解消する?
もし結婚後にマリッジブルーになってしまったら、どのような方法で解消すればいいのでしょうか。ここでご紹介するのはあくまで一例ですが、解決のヒントになりそうなものがあったらぜひご参考にしてみてくださいね。
自分の時間を作る
パートナーと一緒にいるとますます気分が落ち込みやすい方は、一度自分だけの時間を作って伸び伸びと過ごしてみてください。
慣れない環境に身を置くとそれだけでかなり心は疲弊します。なので、リラックスした精神状態を取り戻すためにも、ボーっとしたり、自分の好きなことをして過ごす環境を整えましょう。
追い込まれていたような精神状態から抜け出すことで、気持ちはかなり落ち着きます。不安な気持ちと正面から向き合うためにも、まずは冷静さを取り戻すことから始めましょう。
思い切ってパートナーに打ち明ける
一人だけでは解決できないような問題に直面しているのなら、勇気を出してその悩みをパートナーに打ち明けてみましょう。
感情的になると話し合いの場にすらなりませんので、あくまで理性的に、悩みの要点を分かりやすく伝えてみることが大切です。
もし、パートナーが最初から悩みをまともに取り合ってくれなかったり、相談内容を聞いて逆上するようなら、所詮はそれまでの相手だったということ。
どうしても我慢ならない時は、別れるという選択肢もあるのだと割り切り、心が落ち着くのを待つか、状況が一向に改善しないようなら離婚も検討しておきましょう。
時間が解決してくれるものと割り切る
結婚してから数年は、むしろ結婚前よりも喧嘩が増えたという人も多いようです。
それもそのはず、「恋人」というなんの責任も発生しない関係から、「夫婦」という契約で結ばれた関係へと大きな変化を遂げたばかりなのですから、ぶつかり合いが増えるのはある程度仕方のないことではないでしょうか。
喧嘩をしながら、それでも一緒に暮らしていくうち、お互いに安心できる間柄へと次第に変わって行くのだそう。
パートナーから物理的・精神的に著しく傷つけられている場合を除き、いずれ時間が解決してくれると割り切って生活するのも一つの手ですよ。
どうしても我慢できないなら離婚も視野に
耐えがたいほどのマリッジブルーに襲われ、心身に異常を来たしているようなら、残念ながら離婚を視野に入れる必要があります。
中には、離婚を決めた途端、嘘のように症状が改善したというケースもあるそう。もちろん、夫婦は恋人ほど気軽に別れられはしませんが、あまりにも辛いという場合は、今いる場所から抜け出せるよう行動することをおすすめします。
結婚後にマリッジブルーになるのは珍しいことではない
「結婚後2~3年は気持ちが晴れず、毎日喧嘩が絶えなかった」というケースも少なくないので、結婚後にマリッジブルーになったとしても、あまり心配しすぎることはありませんよ。
ただし、自分の心身が著しく傷くようなら、何かしらの対策を立てることも必要です。
無理せず自分のペースでマリッジブルーと向き合いながら、現状を好転させられるように努めてみましょう。