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結婚式の招待状を手作りしたいと思っている皆様へ。結婚式の招待状は封筒と封筒の中に入れる結婚式の本状と同封物すべてです。今までの慣習やマナーに沿って特殊な書き方やルールがあり、整理して構成を考える必要があります。招待状はゲストにとって結婚式のイメージを印象付ける大切なもの。基本を知っておきましょう。
目次
結婚式招待状の封筒の中に入れる案内状
結婚式の招待状には今までの習慣に基づいたマナー・ルールが存在します。そのため、招待状の封筒に入れる中身も用途に基づき、同封物がいくつかあり、封筒を含めたすべての1セットで「招待状」と言います。封筒の中身は以下の内容で構成されます。
本状
結婚式披露宴を催すことについて、挨拶・日程・会場・出欠返信期限をゲストへのお知らせするものです。結婚式の「招待状」というとこちらを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
返信はがき
ゲストが出欠を回答し、主催者あてに返信するはがきです。
会場地図
最寄り駅から会場までのルート地図です。最近では本状の中に一緒に記載する場合もあります。
付箋
招待ゲスト全員ではなく、一部ゲストのみお知らせしたい、またはお願いしたい内容を別添えでしるしたカードです。
以下で、1つ1つの招待状について詳しく内容を見ていきましょう。
結婚式招待状の本状の内容と必要項目
招待状の「本状」に記載する必須項目の内容は次のような形になっています。
・本文(挨拶文)
・披露宴の日時
・式場の場所
・出欠席の返信期限
・差出人の名前
・差出日
結婚式の内容によっては、次の項目を付け加える必要があります。
・媒酌人の名前(媒酌人を依頼した場合のみ)
・会費(会費制結婚式の場合のみ)
・ドレスコード(ドレスコード指定がある場合のみ)
各項目の内容を1つ1つ説明していきます。
本文(挨拶文)
ゲストの方々へ時候のご挨拶と、結婚式披露宴を開催するので、ぜひ出席してほしいという招待についてのお願いする内容です。書き方には形式に沿ったマナーがあります。
内容については別章で詳しく書き方・注意点を解説します。
披露宴の日時
披露宴の日程・開宴(開始)時間・受付開始時間をお知らせします。
結婚式の招待状は、一般的には結婚式の招待状は披露宴をお知らせするもので、挙式からをお知らせするものではありません。挙式に参列してもらう方には別途「付箋」を同封しお知らせします。神前式を行うことが多かった昔は会場が別になることがほとんどだったため、付箋はその名残です。
会場の場所
披露宴会場名を書きます。別紙の同封物で地図をつけるようであれば会場名のみ、地図がないようなら、住所・電話番号・公式HPなども一緒に記載します。
会場名が英語・横文字表記の場合は、どのゲストも一目で分かるよう読み仮名をふりましょう。
出欠席の返信締切日
返信期限は招待状発送から1カ月・結婚式披露宴当日の1カ月前までには返事をいただけるように設定しましょう。
「なお お手数ではございますが ご出欠のお返事を ○月○日までに賜りますよう お願い申し上げます」
などの一文を添えます。
差出人の名前の決め方
「結婚式招待状の差出人」=「披露宴の主催者」という考え方をします。
現在では新郎新婦名義が多くなってきましたが、一昔前は両家の父親・両親名義で出すことも多かったのです。現在では、披露宴を計画するのに主導した人・金銭負担・家同士のつながりなどを考慮した上で、差出人の名義を決めています。ここは一度、各家庭の両親に相談を。差出人の名義の書き方として、次の4つの選択肢があります。
・新郎新婦本人
・両家の両親(一般的には父親名義)
・両家の両親と新郎新婦の連名
・発起人、幹事名(会費制結婚式の場合のみ)
差出日
発送日は縁起がいい日にするべきと言われています。縁起がいい日を選んで発送したことを示すために
「〇年〇月〇日吉日」「〇年〇月吉日」
と記載します。
会費
一般的なご祝儀を包んでいただく結婚式ではない、会費を設定して行う「会費制結婚式」の場合は招待状に会費を明記します。会費制結婚式はゲストにとってはなじみがうすい場合もあり、会費と別にご祝儀を包むか迷う人も多いようです。
そのため、
「なお 当日は会費制とさせていただきました
ご祝儀 お祝いなどのお心遣いはなさいませんよう お願い申し上げます」
というお祝い辞退の一文を挨拶文、または会費の下に注釈として補足する配慮を。
ドレスコード
レストランウエディングや、1.5次会、一般的な結婚式ではあまり選ばないような会場でのカジュアルな結婚式では、やはりゲストが当日の服装に迷ってしまうことがあります。そのため、ゲストが迷わないようにドレスコードを指定すると親切です。
媒酌人の名前
現在では少なくなってきましたが、少し前までは結婚式の立会をしていただく媒酌人」をお願いすることがありました。そういった場合は、本文に
「このたび ◯山◯男様ご夫妻のご媒酌により
私たちは結婚式を挙げることとなりました」
という媒酌人の氏名がわかる一文を盛り込む形になります。詳しくは下記項目にある本文の文例をご覧ください。
会場地図の内容
最寄り駅からの分かりやすい地図を同封します。ランドマークと会場までの道筋がわかるよう簡略化された地図をデザインして作ったものが主流です。ゲストが迷わないよう案内するためのものなので、次のような情報を一緒に載せると親切です。
・最寄り駅出口・徒歩分数・目印・会場HPアドレス
・車での来場の方向けに最寄りの高速ICからの時間、駐車場の案内など
結婚式招待状の返信はがきの内容と文例
招待状を受け取ったゲストが、披露宴への出欠に対する返事を書き込み、新郎新婦に返信するためのはがきです。
表面
新郎新婦の住所・名前を記載します。基本は新郎新婦連名か、どちらかの一方名前が書いてあるのですが、集計をしやすくするために、どちらか片方だけの名前にすることもあります。
ゲストの出欠記入欄・住所・名前
現在のゲストの住所を書いていただく記入欄を設けます。
備考欄
披露宴に対して、ゲストの心配事を解決するためにゲストに書き込んでいただく欄です。
アレルギーの有無やお子様用メニューの手配、送迎手配・宿泊手配が必要な場合は書き込んでいただくように促します。
例文
お体に合わない飲料・食材等がございましたら遠慮なくご記入ください
結婚式招待状の付箋の内容と文例
招待状本状には記載していない内容、または一部のゲストだけにお知らせしたい内容を記した、本状とは別のカードのことを「付箋」といいます。付箋は全員ではなく、それぞれ該当するゲストのみに同封するものです。内容は以下のものがあります。
挙式付箋
挙式会場の収容数が限られている場合は、挙式から出席してほしいゲストにのみ付箋でお知らせをします。全員参列していただく場合も、本状ではなく別紙の付箋を用意します。
挙式から参列の場合はゲストの拘束時間が長くなるため、ゲスト都合に配慮する必要があります。
文例
「ご多用中とは存じますが 挙式にもご参列賜りたく
当日〇時〇分までに 〇〇へお越しくださいますよう
お願い申し上げます
挙式開始 午前〇時〇分」
受付・スピーチ・乾杯等お願いの付箋
結婚式で受付やスピーチなどの役割をお願いする場合は、まずは事前に本人にお願いして承諾を得た上で、覚書として付箋を同封します。
受付付箋の文例
「誠に恐れ入りますが
当日受付をお願い致したく存じますので
〇時〇分までにお越しくださいますよう
よろしくお願い申し上げます」
スピーチ付箋の文例
「誠に恐れ入りますが当日披露宴にて
一言お言葉を賜りますよう
よろしくお願い申し上げます」
送迎・宿泊用意の付箋
宿泊用意の文例
「このたびは遠方よりお越しいただくため
宿泊をご用意させていただいております
ご都合をお知らせいただければ幸いです」
送迎案内の文例
「なお 披露宴会場までは最寄り駅より
マイクロバスをご用意させていただいておりますので
ご利用ください」
結婚式招待状本文(挨拶文)の構成と書き方
結婚式招待状の「本文(挨拶文)」の内容は、ゲストへの挨拶・結婚式のお知らせ・ゲストへの参加をお願い、の3つの内容で構成されています。
書き方にはマナーに沿った決まりがあります。当てはまる内容を組み込んで本文を完成させます。
本文(挨拶文)の構成
頭語・結語
手紙の頭にくる「こんにちわ」の意味で使われる意味の言葉で、結婚式の招待状には、一般的な「拝啓」、より丁寧な「謹啓」などが使われます。頭語で始まる文脈は最後は結語で締めるのがきまりです。頭語とセットになっている結語があります。正しく使いましょう。
時候の挨拶
書き出しの部分は招待状が届く季節に合わせた、その季節らしい挨拶の言葉です。決まった定型の表現方法があります。
結婚式の開催と招待本文
主文である、結婚式をとりおこなうことをゲストに伝え、招待をお願いします。結婚式がどのような内容であるかを盛り込むこともあります。二人らしさが伝わる表現や一文があると、ほほえましく好ましい印象です。
本文(挨拶文)の書式・文体の使い分け
新郎新婦がどのような結婚式をイメージしているのか、ゲストに伝えるために文体や書式を使い分けることもできます。
文体
披露宴の雰囲気によって文章のスタイルを使い分けます。フォーマルな場合は頭語結語を改まった場合のものにしたり、カジュアルな披露宴を想定しているなら、時候の挨拶や文章は柔らかい表現を選びましょう。
書式
頭揃え、またはセンター揃えにして、一文字あけての段落は文章にはつけない書式にするきまりがあります。また書式の向きとフォントによって、ゲストが受けるイメージも変わります。差出人を誰にするかによって、縦書きか横書きかを変えることもあります。
縦書き・和風・・・フォーマル
横書き・洋風・・・カジュアル・アットホーム
本文(挨拶文)で使ってはいけない言葉
結婚式の招待状には、不吉を連想するために使ってはいけないとされる言葉・表現があります。以下の3つに気を付けて招待状の文章を作成してください。
・忌み言葉…不吉なこと(別れ、死)を連想させる言葉
・重ね言葉・・・繰り返しの表現。離婚を連想するため不吉な言葉
・句読点・・・「区切る」「終止符」は不吉とされ招待状では使わない
結婚式招待状・本文(挨拶文)の差出人別文例
文例1:媒酌人なし・差出人新郎新婦
拝啓
花の盛りもいつしか過ぎて 葉桜の季節を迎えました
皆様におかれましては
お健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます
このたび 私たちは結婚式を挙げ
新たな門出を踏み出すこととなりました
つきましては 末永くご懇情をいただきたく
ささやかながら小宴を催したいと存じます
ご多用中まことに恐縮でございますが
ぜひご出席をいただきたく ご案内申し上げます
敬具
平成〇年〇月吉日
〇〇〇〇(新郎フルネーム) 〇〇〇〇(新婦フルネーム)
文例2:媒酌人なし・差出人両親
謹啓 ◯◯の候
皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
さて このたび
〇〇(新郎父名) 長男 〇〇(新郎名)
〇〇(新婦父名) 長女 〇〇(新婦名)
の婚約が相整い 結婚式を挙げることとなりました
つきましては 今後も幾久しくご懇情を賜りたく
披露かたがたささやかな宴を催したいと存じます
ご多用中まことに恐縮でございますが
何とぞご光臨の栄を賜りたくご案内申し上げます
謹白
平成〇年〇月吉日
〇〇〇〇(新郎父フルネーム) 〇〇〇〇(新婦父フルネーム)
文例3:媒酌人なし・差出人両親本人連名
謹啓 ○○の候
皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび 私たちは結婚式を挙げることとなりました
つきましては 幾久しくご懇情を賜りたく
披露かたがた 心ばかりの小宴をご用意いたしました
ご多用中まことに恐縮でございますが
ぜひご出席賜りますよう お願い申し上げます
謹白
平成〇年〇月吉日
〇〇〇〇(新郎フルネーム) 〇〇〇〇(新婦フルネーム)
ご多用のところ誠に恐縮ではございますが
若い二人に励ましをいただきたいと存じます
ご来臨の栄を賜りたく 心よりご案内申し上げます
平成〇年〇月吉日
〇〇〇〇(新郎父フルネーム)〇〇〇〇(新婦父フルネーム)
文例4:媒酌人あり
謹啓 ◯◯の候
皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび 〇〇〇〇様(媒酌人氏名)ご夫妻のご媒酌により
〇〇(新郎父名) 長男(続柄) 〇〇(新郎名)
〇〇(新婦父名) 長女(続柄) 〇〇(新婦名)
両名の婚約相整い 結婚式を挙げることとなりました
つきましては 皆様により一層のご指導を賜りたく
ささやかではございますが 披露宴を催したく存じます
ご多用中 まことに恐縮ではございますが
何とぞご臨席賜りますようお願い申し上げます
謹白
平成〇年〇月吉日
〇〇〇〇(新郎父氏名)〇〇〇〇(新婦父氏名)
結婚式招待状の基本の書き方・構成・文例まとめ
結婚式の招待状とは、封筒を含む本状・返信はがき・封筒・付箋すべてほ指します。書き方には昔からの慣習に従ったマナーの部分と、ゲストに分かりやすく結婚式の内容を伝えるための配慮が両方必要です。基本の構成と書き方を参考にして、ゲストに伝わりやすい招待状を作りましょう。