a.wedding0609 – instagram
二人の歴史や物語・趣味や好きなものを結婚式のテーマとして選び、それに合わせたコンセプトに沿って会場装飾や衣装を決めてゆき、二人の結婚式に統一感を持たせる「テーマウエディング」を実践している花嫁が増えています。Instagramをのぞいて見ると、お洒落でオリジナリティあふれる世界観の素敵な結婚式を見つけることができます。今回ご紹介するのは、ayakoさん(@a.wedding0609)のアンティークな結婚式。ヴィンテージアイテムがふんだんに使われ装飾のテイストはナチュラルなのに、全体に現代的なエッジが利いているセンスの良さに驚かされます。ayakoさんと直接面識がなくても、彼女の素敵なセンスや好きなものがフォトから伝わってきて、彼女のお部屋にお邪魔しているように居心地よく温かい感覚に。実際に結婚式に出席したゲストの方々は、ayakoさんをとても身近に感じたことでしょう。どうすればテーマに沿ったコンセプトが実現できるのか。「結婚式のテーマが決まらない…」と悩んでいるプレ花嫁さん必見です。
目次
結婚式のテーマとコンセプトは自分の「好き」を生かせる会場選びから
装花・装飾・衣装・ギフト・音楽・ヘアメイク・カラー・テイスト・ペーパーアイテム…二人の好きなもの人生観や物語が感じられるよう、結婚式で使うアイテムをコンセプトで統一する「テーマウエディング」。統一感がある世界は、ゲストにとっても二人を身近に感じられ、会場がアットホームな空気に包まれます。
ayakoさん(@a.wedding0609)の結婚式は、アンティークな雰囲気を生かした会場を選んだことでテーマとコンセプトが決まったそう。選んだ会場は閑静な高級住宅街にある、歴史ある欧風邸宅をスタイリッシュにリノベーションした一軒家の隠れ家レストランでした。テーマを実現するには、自分の「好き」を表現できる場所選びがとても大切です。会場の雰囲気から、テーマが決まることがとても多いのです。
ayakoさんのInstagramより:vintage shopで働いていたこともあり、こだわりあるアンティーク家具達に一目惚れして決定しました!
当日は持っているvintageのお洋服達をどこかに飾りたいなぁ~
ayakoさん:大好きなアンティークがいっぱいのBon Bon Bon LA fait maisonで式を挙げることが決まり、すぐにディスプレイや当日の雰囲気は頭の中にイメージできました。
vintage shopで働いていたことがあり、昔から好きで集めた雑貨や服など自分の好きな雰囲気と式場が既にマッチしていたので、「決めていく」ことはなく「決まった」という感じ。
Bon Bon Bon LA fait maisonが既に作り上げられている素敵な空間だったのもあり、雰囲気作りに関しては特に苦労したことはありませんでした。
テーマをどうやって現実に?内容と演出について
「ホームパーティのような披露宴にしたかったので私の家にあるもので“私の家感”のあるディスプレイを作りました」というayakoさん。
ヴィンテージアイテム、ナチュラル、レトロ、ポップ…いろいろなテイストが1つの空間におさまっているのに、なぜか統一感かあって居心地がいい、外国映画のお洒落な自宅に招かれたような空間に。
通勤時間をウエディングの情報収集時間に
ayakoさん:正直、旦那さんには準備をほとんど手伝ってもらわなかったので大変でしたが、調べ物やアイデア収集は通勤の電車やバスの中で(通勤時間での往復が長時間あったので)。睡眠時間も少なくなって(普段からですが笑)大変なときもありましたが、休む時は休む!やる時はやる!で、作るモノなどはあまり時間をかけずに一瞬、一発で。
理想のフレーム探しに1カ月かけたウエルカムボード。
お父様と一緒に競作したウエルカムサイン。板も枝もお父様が準備してくれたという力作。
お裁縫大好きというayakoさん。オーダーをお願いしたくなるアンティークデザインの、自作の手作りリングピロー。
リボンシャワーも手作り。お子様ゲストが喜んでくれるようにとフラワーと混ぜて使用。
某ブランドのタグのデザインをオマージュして作った引き出物トートバッグ。
ゲストのみなさんにも思い出が残るようにと用意した、ミラー席札とプロフィールブック。
ご両親への記念品もDIYで手作り
いま大人気の「子育て感謝状」を、見た目重視のスッキリ大人テイストでDIY。両家両親ともに遠方からだったので、持ち運びしやすいボックスフレームに。ドライフラワーにしやすいミニ花束をつけ、ドライフラワーにしたら中に飾ってもらえるようにとの配慮と工夫が。中には見本で造花を入れて見た目を華やかに。
子育て感謝状とは?
結婚式のクライマックス、今まで育ててくれた両親に感謝を伝える記念品贈呈。今その記念品として「子育て感謝状」の人気が急上昇。感謝状と言っても従来の台紙タイプのものから、ayakoさんのように花束をイメージしてボックスフレームにフラワーを入れ持ち運びやすい・飾りやすいものにしたり、リースに板をはめ込みメッセージを綴ったものなど、さまざまなアイデアがあります。アイデアと工夫で手作りする花嫁も急増中。心が伝わる記念品に。
ひとつひとつゲストの名前を手描きし、裏面にメッセージも。プチギフトで大人気!「ナンバーシュガー」を使ったエスコートカード。
しかし、ここで大問題が…
ayakoさんから搬入の際の注意点:絶対にやったほうがいいことは、『業者さんやお店の方に個数や種類を用意してもらう系アイテム』の確認です。
「お店の方は間違えるはずないだろう」としっかり確認しなかった(見たつもりではいました)ものが、当日式場に向かっている途中で不備があるとプランナーさんから連絡があり、主人が買い直しに行くという事件が起きたので(笑)
式の前数日はバタバタしてしまいがちですが、確認するものはしっかり確認すること。絶対だなと思いました。
お子さまゲストも大人ゲストも大喜び!中庭を使って「お菓子まき」でのおもてなし
挙式と披露宴の間のプレパーティを、室内ではなく中庭で企画したayakoさん。そこには、こんなサプライズのおもてなしが。
ayakoさん:中庭でプレパーティーをしたいと決めた理由のひとつは、このお菓子まき。
写真タイムのあとに急いで上に上がり、窓を開けて持ち込んだお菓子をまきました!
お子ちゃま向けかな?と思ったけど、親族のおじ様おば様までみんな手を伸ばしてくれて楽しかったー
子供たちにはお菓子入れの巾着も用意しました。
盛り上がること間違いなし「菓子まき」のイベントとは?
実は、名古屋を中心に東海地方の結婚式では、挙式や披露宴の後に新郎新婦が二階バルコニーや大階段の上からゲストに向かってお菓子を撒いておもてなしをする、という伝統的な風習があるのをご存知でしょうか。撒くお菓子は駄菓子が主流ですが、縁起のいい小さな紅白餅を撒いたりもします。ゲストを指定してしまうブーケプルズの代わりに、小さいお子さんも大人も全員参加で楽しめる、縁起のいいおもてなしイベント。トレンドに敏感な花嫁さんが、このアイデアを全国でひそかに取り入れつつあるのです。要チェックです!
定番のダーズンフラワーセレモニーも「私らしい花」を選んで演出
ゲストから新郎が12本の花を受け取りその場でブーケを作って、花嫁に愛を誓う感動のイベント「ダーズンフラワーセレモニー」。定番の花はバラ。でもayakoさんが自分らしく選んだのはマトリカリア。ちなみにマトリカリアの花言葉は“集う喜び”。ゲストが一緒に参加して楽しめるようにイベントを工夫したayakoさんにぴったりです。
ayakoさん:ダーズンフラワーで作られたこのブーケ。本来は12本のバラですが、私はバラっぽくないのでマトリカリアとグリーンを12束用意してもらいました!
みんなの祝福が1つのキャニスターに。テーブルラウンドの新定番イベントは「果実酒ラウンド」
ayakoさんのInstagramより:テーブルを順番にまわり、用意していただいたフルーツをキャニスターに入れてもらいました。その後に写真撮影をする、果実酒ラウンドです!
ayakoさんのInstagramより:フルーツがたくさん入ったキャニスターは、高砂に戻ってみなさんの前でホワイトリカーを注ぎ、蓋をして完成。約1カ月後、うまくできているかドキドキ♡。
ちなみに夫はお酒全然飲めません(笑)お家に友達を呼んで飲もっと
海外映画のワンシーンのようなストーリーを感じる空間作り
ayakoさん:vintage、antiqueの服を使ったラックは家にあるそのままを、「人に見せるラック」に工夫しただけですので、何か特別に用意したりはせず持っているもので。
vintage shop時代にやっていたようにアイテムのピックアップと並べる順番を考え、ヘッドドレスやシューズなどを飾り付けた感じです。
自分の持ち物を使ったオリジナルディスプレイの作り方
自分のお気に入りの持ち物を使って、スペースをディスプレイするコツを流れで説明します。
(1)装飾するスペース全体のコンセプト・テーマを決める。
(2)持ち物でテーマを象徴する「メインで飾りたいもの(いちばん目立たせたいもの)」を何点かピックアップする。
(3)メインで飾りたいものを、棚やデスクの上などにまず配置を決める。バランスを見る。(棚であれば1段につき1~2個)
(4)メインで飾りたいものに合うように、ストーリーを連想するようなサブのディスプレイ小物を決め、配置する。
(5)棚のラックや空いた空間がスカスカに見え物足りない場合は、フォト・CDジャケット・ドライフラワー・造花・クロス・シューズ・バッグ・アクセサリーなど、メインとテイストが一緒で世界観を壊さない、または補足するものをバランスを見ながら足していく。
(6)少し離れたところで、ゲスト目線で見え方を最終チェックする。全体のバランスを整える。
ayakoさん:DIYで結婚式の装飾とテーマ、雰囲気をぶらさないコツ。。。自分の好きなモノをしっかりとわかっていること!ですかね。それをしっかりとわかった自分が作るモノは、全て正解なんだと思います。
一生に一度、だから妥協しないドレスやアクセサリー選び
vintage shopやブランドが好きで、セレクトショップ・百貨店・アクセサリーショップで接客販売をした経験があり、結婚を機に現在はブランド古着のECサイト関係のお仕事をしているというayakoさんさん。ウエディング用アカウントのInstagramがまるでファッション誌を見ているよう。
ウエディングのファッションの参考フォトを探していると「こういうエッジの利いた雰囲気あるデザインのドレスが着たい!」という素敵なデザインのドレスに出会うはず。でも、「着たいけど、どうやって着こなしたらいいの?」と戸惑ってしまうプレ花嫁さんも多いのでは。
ファッション・アパレル分野のお仕事にずっと携わっているayakoさんさんならではのプロらしい、選び方に妥協しない“ブレない姿勢”と“ゲストの目線”でのドレス選びは、真似したい工夫がいっぱいです。
ウエディングドレス選びでブレないために
着たいものがありすぎるウエディングドレス。試着すると「これ…かわいい!!」「思っていたよりこれも…似合う!!」とドレス迷子状態に。そんなときにayakoさんが決定の基準にしたのは「コンセプトのテイスト」と「パーティの状況」でした。
ayakoさん:自分に似合うモノがわかっている&式場の雰囲気と自分の好きな雰囲気がマッチしているので、ウェディングドレスに関しては(素敵なドレスが多く迷いましたが)アクセサリーなど含めブレずに理想だったモノを選びました。
ayakoさん:挙式~披露宴(前半)はとにかくアンティークテイストでスタイリング。
お色直しのドレスは正直かなり迷いましたが(似合うかつ着たい!と思えるモノが多かったので、選べない状態)ウェディングドレスからの変化をつけることと、午後式だったのでパーティー感を出すことを考え選びました。
午後式(夕方~夜)のドレス選びとは
夕方~夜の結婚式のお色直しドレスには、夜の雰囲気にあったドレス選びがおすすめです。夜のパーティではスパンコールやビジュー使いのイブニングドレスが王道。昼ではあまり選ばない雰囲気のビスチェタイプや柄物デザインなど、清楚なウエディングドレスとは思い切ってイメージを変え、大人の魅力たっぷりのドレスが夜のパーティでのあでやかなシーンにぴったりです。
制約のない二次会ドレス選びは自由と自分らしさを大切に
ayakoさん:二次会ドレスは節約で、ネットで購入にしました。試着が出来ないこともあり不安でしたが、これに関しても自分に似合う!とわかって気になっていたモノの中から、こんな時にしか絶対に着れなさそうなデザインを選びました。
ビックリされましたが(笑)ゲストやInstagramを見てくれている方から好評で良かったです。
二次会ドレス選びが今とっても自由
手ごろでデザイン性に富んだ二次会用ドレスがインターネットで探すことができるため、二次会用のドレスを購入する花嫁が急増中です。二次会は友人だけの、一切気がねないパーティになることが多いため、ドレス選びも披露宴以上にとっても自由で攻めたスタイルを選択することができるのです。
二次会だから着たい!着れる!トレンドの最強褒められ花嫁ドレス
このドレス似合ってる?客観的な意見を知りたい時は
ayakoさん:試着した際にお店の方にとってもらった写真を、アプリで並べて(一着目と二着目候補)どのパターンが良いか比較したり。それをInstagramにpostして意見をいただいたり。
注意点としては、自分一人で悩むと本当にわからなくなってくるので、試着の時に写真をなるべくたくさん撮ってもらい、落ち着いて見比べる時間を作ることと自分以外の方の意見(当日のゲストの反応になる)をもらうことはすごく大事でした。
悩んだら聞いてみたい第三者の意見
素敵なデザインがあまりにいっぱいで、知れば知るほど悩んでしまうウエディングドレス選び。迷ってしまった時に、判断する基準として
・会場とドレスの雰囲気があっているか
・パーティの趣旨や時間帯とドレスのデザインが合っているか
・身内・友達以外の第三者の冷静な意見を考慮する
などが、決めるための材料になります。
以前ウエディングレポートでご紹介した〝かすみんさん〟のドレス選びでは「ドレスショップの担当者の方から情報を聞く」ことの大切さをレポートしましたが、ayakoさんのように、自分のリアルな姿を知らないInstagramのフォロワーさんに率直な感想を聞いてみるのも、別の視点から新しい情報が聞けるため、とても参考になります。
一生に一度だからこそ妥協しないヘアメイク
ayakoさん:メイクは自分らしさを崩したくなかったので、ヘアメイクさんにすごく細かい指示を出しちゃいました(笑)
リハーサルにかなり時間をかけていただいたのですが、私はひねくれ者なのでなかなかしっくりこず。
ヘアメイクに関してもドレス同様、自分に似合うものが分かっておりこだわりも強く、一生残るものなので、これは違う!という部分はちゃんと伝えたり、眉毛や前髪の巻き方などは譲れず、自分でやらせてもらいました。
リップは3回も変えていただき、ヘアメイクさんがオススメしてくれた挙式時のリップは、プライベートで購入して使っているほど気に入っています。
こんな反省も…
ayakoさん:ネイルは普段はセルフなので、この時が初めてのネイルサロンでした。
やってみたいデザインがたくさんあったので色々詰め込んで少し派手になってしまったような・・・
ワントーンなどのシンプルなデザインの方が良かったかも?
ネイルもセルフでも良いからリハーサルするべきでした。
結婚式を終えて…ayakoさんが今感じていること
ayakoさん:私達は結婚して二年半が経っていましたが、今までなかなか機会がなくお互いの友人を紹介できていなかったので、結婚式を挙げることで初めて会う方や、久々に会う友人と話せたり、友人同士も久々に集まる機会になったことが良かったです。
そしてまた私達も新たな気持ちになることができ、結婚式を挙げて本当に良かったです。
ayakoさん:結婚式当日は本当にあっという間に終わってしまうので、一瞬一瞬を大切に!
ゲストに楽しんでもらいたい(これはもちろん大事ですが)!という気持ちや、ドレス、スタイリング関係で頭がいっぱいになりがちですが、、、
私自身、終わってから思う反省点(ドレスでの歩き方や挙式時の動き、カメラマンさんに指示書を出せば良かったーなど)がたくさんあったので、Instagramやウェディングサイトでいろんな方のレポを見て、「これはやっておこう!」と思った事を当日後悔しない為にきちんと準備しておくことが大事かなと思います。
好きなものを結婚式で表現する「テーマ」の大切さ
結婚式で「テーマ」を決めたいけど決まらない、決め方がわからないと迷っているプレ花嫁さんに伝えたいのは、ayakoさんのようにまずは自分が大好きなもの、二人に似合うものを選ぶこと。テーマが最初から決まっている、決められる人は少なく、テーマを決める要素はひらめきの部分も多いのです。普段のライフスタイルや二人が大切にしていることを1つ1つ思い出し、検証して棚卸していくと、「この部分をゲストに伝えたい。この部分でおもてなしして楽しませたい」というテーマが、きっと見えてくるはずです。
自分が今まで携わった仕事とライフスタイルの経験を目いっぱいテーマに生かして、ゲストを温かく楽しませたayakoさん(@a.wedding0609)の結婚式は懐かしいのに新しくてファッショナブル。真似したい、参考にしたいフォトと画像がいっぱいの、ファッション誌のようなInstagramを、ぜひ参考にしてくださいね。