婚約指輪とは?歴史・意味・値段の相場から知る結婚指輪との違い

婚約指輪と結婚指輪の違いとは©Sombat S – shutterstock.com

婚約指輪は本当に必要?と思ったら、まずは婚約指輪がどんな意味のある指輪なのかを知っておきましょう。その歴史はとても古く、そして指輪に込められた意味があります。婚約指輪の値段の相場や人気のデザイン、どんなシーンで使用するか、結婚指輪とどう違うかなど、検討に必要な情報をまとめました。

婚約指輪とは?

婚約指輪とは©AlmarinaStudio – shutterstock.com

婚約指輪の意味

婚約指輪とは、男性が婚約の記念に、女性に贈る指輪です。ダイヤモンドをあしらったものが一般的で、日本では結納や顔合わせ食事会の際の「婚約記念品」として選ばれることも多くあります。

婚約指輪の歴史

婚約の際に指輪を贈ることが文献に出てきたのは、古代ローマ時代と言われています。男性が贈った指輪を女性がはめるということは婚約が成立したことを示し、女性は結婚までの婚約期間純潔を守る決まりがありました。15世紀から婚約指輪にダイヤモンドが飾られるようになり、現在の婚約指輪のデザインにつながっています。天然鉱物の中では最も固い物質でできていることから「不屈の精神、永遠の絆、約束」を意味します。婚約に際し、男女の「永遠に続く愛」の象徴 として、婚約指輪に装飾する宝石に選ばれるようになったのです。
婚約指輪の慣習が日本で定着したのは比較的新しく、昭和30年代半ば以降になります。昭和40年代にはダイヤモンドの供給会社による婚約指輪のキャンペーンによって、日本のプロポーズの際の憧れとして広がりました。

材質やデザインと使用するシーン

宝石はダイヤモンドが圧倒的に多く、素材はプラチナを選ぶ人が8割・ゴールドを選ぶ人が1割といった割合です。
一粒のダイヤモンドの美しさを最大限に引き出すと言われるソリティアリングは婚約指輪の代表的なデザインです。センターダイヤモンドの周りをメレダイヤ(小さいダイヤ)で彩ったメレや、石畳のようにダイヤを敷き詰めたパヴェなど、婚約指輪は華やかなデザインのものが多く選ばれます。日常的に身に着けるというよりは、特別な時にだけ身に着けるという使い方をする人が多い傾向です。最近は「婚約指輪を日常や、ちょっとしたおしゃれをするシーンで身に着けたい」という人が多くなり、結婚指輪との重ね付けを考えたデザインを購入する人が増えています。

婚約指輪の値段の平均相場と購入の割合

婚約指輪の平均相場

婚約指輪の平均価格は35万4000円

購入の割合

婚約指輪を購入する割合

婚約指輪を購入したカップルの割合は65%と、多くのカップルが婚約指輪を購入しています。理由としては男性側が結婚を決意したけじめとして、また女性サイドも婚約指輪に対する憧れが強いという声が大きいです。

婚約指輪と結婚指輪は両方必要か

一方で、購入しないことを選択するカップルも1/3以上います。
理由としては
「お金がもったいないから」が32%で最も高く、
「婚約指輪に意味を感じないから」「結納しなかったので必要なかった」「普段身につけるものではないから」と、普段あまり指輪等のアクセサリーをしないので興味がない、という女性側の意見も多いようです。
婚約指輪や結婚の価値観に対して、二人の意見をしっかりすり合わせることが大切です。

結婚指輪とは?婚約指輪との違い

結婚指輪とは©images72 – shutterstock.com

結婚指輪の意味

結婚指輪(マリッジリング)とは、結婚をした証として夫婦となった男女が身に着けるペアリングのこと。意味合いはキリスト教式が由来なので、キリスト教挙式の際にふたりで交換するのが一般的ですが、現在では人前式や神前式でも指輪の交換をする演出が盛り込まれています。結婚指輪はふたりの愛の誓いの証であると同時に、自分にパートナーがいることを周囲に知らせるための指輪です。

結婚指輪の歴史

婚約の証しに指輪を贈る婚約指輪の始まりは古代ローマ時代ですが、結婚指輪を結婚式で交換する儀式・週間が生まれたのは11世紀と、だいぶ時代を経てからです。結婚式で「花婿は花嫁に金の指輪を、花嫁は花婿に鉄の指輪を交換している」という記録が残されており、新郎がコールド・新婦がシルバーやホワイトゴールドの指輪をする風習は今も息づいています。その後、結婚指輪の交換は13世紀のヨーロッパで一般にも広まっていきました。日本で指輪が装飾品として普及し始めたのは明治時代で、キリスト教が一般に広まってからです。その後、大正時代には結婚指輪の慣習は上流階級で多くみられるようになり、一般に広まったのは第二次世界大戦後に、欧米風の結婚式が定着してからになります。

結婚指輪の材質やデザインと使用するシーン

結婚指輪で選ばれる材質は、現在では圧倒的にプラチナが多く、ゴールドを選ぶ人の割合は7%ほど。日常でいつも身に着けられていることをモットーに選ばれるため、女性サイドは控え目なメレダイヤがついたものが多いのですが、男性側はダイヤや石がついてないものを選ぶことが多い傾向です。
夫婦でお揃いのデザインが基本で、選ぶ際に「シンプルで清楚なデザインであること」「流行り廃りのないデザインであること」が重視されています。また、近年では婚約指輪との重ね付けを重視する人が急増しています。
とはいえ、最近は女性サイドではメレダイヤをぎっしり飾った華やかなデザインや、ダイヤモンドをアームにぐるりと並べたエタニティリングを結婚指輪とする人も。男性でも小さなバゲットダイヤモンド(四角くカットしたダイヤモンド)を一粒だけ飾ったり、見えない内側にダイヤモンドを入れたりと、選択の幅は広がっています。

平均相場と購入の割合

結婚指輪の平均相場:平均価格は2つで24万1000円

夫側の指輪:11.1万円 妻側の指輪:13.2万円

購入した人の割合

購入したカップルは98.1%と、ほとんどのカップルが購入しています。婚約指輪を購入しない、結婚式はしない選択をしたカップルも、結婚指輪は結婚の証しとして検討・購入に至るケースが多いです。

婚約指輪とは?値段の相場と結婚指輪との違いのまとめ

婚約指輪とは婚約の決意の証しとして、男性側から女性に贈られる指輪のこと。結婚指輪は結婚した証しとして夫婦ペアでする指輪のことです。どちらも古代から中世のヨーロッパに歴史があります。2つの指輪の意味を知っておくと、贈る際・贈られる際に、また思い入れもよりいっそう深いものになるでしょう。

関連するキーワード