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結婚式でゲストにとって一番重要となるのは、やはりパーティスタイルではないでしょうか。友達の結婚式は着席スタイルばっかりだったし、趣向を変えて私たちの結婚式は立食にしよう!とお考えの方、ちょっと待ってください!
よかれと思っての選択かもしれませんが、立食スタイルの結婚式は最悪……。と感じてしまうゲストもいるようですよ。
目次
結婚式に立食を取り入れる理由は?
賛否で言ったら否の声の方が多い立食の結婚式ですが、なぜ未だに立食を選ぶ新郎新婦が後を絶たないのでしょうか。
- 「ゲスト同士でも積極的に交流してほしい」
- 「どうしてもこの式場で式を挙げたいけど、着席だと席が足りない」
なんて理由もありますが、ちゃんとゲストのことを考えていますか?
立食の結婚式に対し多くのゲストが様々な理由で「最悪の結婚式だった」と感じてしまっているようです。
立食の結婚式が最悪な理由:「疲れる」
立食は文字通り立ちっぱなしなので疲れます。疲れるはもっとも想像がしやすい理由です。1時間前後ならギリギリ我慢ができますが、それ以上となると祝う気持ちより苦痛が勝ってしまいますよね。
朝早くから準備しているのに……
早起きをして美容室に行くことはもちろん、人によっては着物の着付けなどもあるため、式が始まる頃にはかなりの疲労感を背負っています。
それに加えて、2時間前後も立っていなければならない立食スタイルとなると、帰る頃にはもうへとへとです。式の内容よりも、ゲストの心には「疲れた」という記憶の方が強く刻まれることでしょう。
ヒールが辛い
きらびやかなドレスに合わせるとなると、どうしてもヒールが高く華奢な靴を選ぶことになります。ただでさえ履き慣れていない靴を履いているのですから、せめて式の間くらいは座っていたいものです。
ですが、立食では休む間もなく立ち続けなければなりません。せっかくおしゃれをしたのに、最後の方は足の痛みに耐えかねて裸足になる人も……。
ご年配の方も辛いのでは
20~30代ですら大変なのですから、ご年配の方にとっては輪をかけて辛いことでしょう。特に、足腰が頑丈でない方々がたくさん出席する結婚式にとって、立食は最悪の選択と断言することができます。
立食の結婚式が最悪な理由:「安っぽい」
どことなく高級感が漂う着席スタイルに比べると、立食はどうしても安っぽく見られがち。「こんな内容ならご祝儀制ではなく会費制にしてほしかった……」と思う方もいるようです。
ご祝儀に見合わないのでは?
コース料理ははっきりと一人分の料理の量がわかるので、満足感もより大きなものになります。ですが、立食形式だと食べる量は自分次第ということになり、状況によっては「ほとんど食べられなかった!」ということも。
最低でも3万円のご祝儀を払ったのに、まともに料理を食べられなかったとしたら、全然割に合わなかったと残念な気持ちでいっぱいになってしまいますね。
友人主体ならいいけど……
出席者のほとんどが友人のカジュアルな式ならまだいいのですが、親戚や会社の方を多く招く式で立食にしてしまうと、「格式が低い」「チープだな」と眉をひそめられてしまうことも。
いくらゲストをもてなす気持ちが強かったとしても、立食スタイルだというだけで最悪な印象を与えてしまう可能性が高いです。
大皿に盛られていて美しくない
軽いパーティならいいのかもしれませんが、せっかくの結婚式なのに大皿にざっくりと盛られたお料理では、気持ちが盛り上がらないというゲストも。
また、代わる代わるたくさんの人が料理を取り分けていくため、ビジュアルはどんどんと崩れていってしまいます。見た目も美味しさのうちですので、最悪だと感じてしまうのも頷けます。
立食の結婚式が最悪な理由:「食べにくい」
結婚式には、料理を楽しみに出席するという方も多いです。ですが、ゆっくりと味わいたいと思っているゲストにそうさせてくれないのが立食スタイル。幸福な記憶は食と結びつきやすいですが、その逆もまた然りのようです。
慣れない食べ方でゆっくり味わえない
片手にお皿をもって立ちながら食べるというのは、普段の私たちの食事スタイルからかけ離れた食べ方です。そのため、料理を味わうことよりも食べるという行為そのものに気が向いてしまい、結局どんな味だったのかあまり覚えていないという結果になってしまうことも。
たとえどんなに美味しいお料理を用意していたとしても、それをゲストに感じてもらわなければ意味はありません。
服が汚れないか気がかり
慣れない食べ方ということは、それだけ粗相も起こしやすくなるということ。結婚式に着ていく服は、普段着に比べてかなり高価なケースがほとんどですので、いつ汚してしまうか、そして誰かに汚されてしまわないかとヒヤヒヤしっぱなしです。お料理を味わうどころではありませんよね。
お皿の置き場に困る
少し両手を空けたいと思った時、お皿の置き場所に非常に困ります。会場内に小さいテーブルがあったとしても自分のお皿を置くスペースが空いているとは限りませんし、置けたとしても少し席を外していただけで片付けられてしまった!と最悪な思いをさせてしまうことも。
立食の結婚式が最悪な理由:「新郎新婦と話しができない」
料理以上にゲストが結婚式に求めているのは、新郎新婦とのコミュニケーションです。一見、立食は交流も弾みそうな雰囲気がありますが、このスタイルがかえって仇となってしまうケースがあるようですよ。
椅子があっても……
立食でも会場に椅子を置いておけば大丈夫!というわけではありません。全員分の椅子が無ければあぶれた人だけが立ち続けることになり、たくさんあったらゲストのほとんどが着席して会場の壁際から動かなくなってしまいます。
結果、新郎新婦との交流ではなく椅子の確保にばかり注意を払ってしまい、なんとも妙な雰囲気の結婚式になってしまうという危険性も。
特定の相手とばかり話す新郎新婦
自由に動き回ることができるということは、それだけ自分自身でゲストと交流する配分を考えなければならないということ。ですが、楽しい雰囲気に流されて、仲のいい特定の相手としか話さない新郎新婦もいます。
疲れているのに立たされて、料理もまともに味わえない上に新郎新婦とも話せないとなったら、一体自分は何をしにここまで来たのかと、ゲストを最悪の気分にさせてしまうことでしょう。
結婚式を立食でしないとダメな理由はある?
ゲストは、初対面の他のゲストとではなく、新郎新婦や知り合いとの交流を楽しみにして結婚式に訪れます。新郎新婦側は良かれと思って企画しているのかもしれませんが、ゲームなどでの強制交流はまったくと言っていいほど求めていません。
また、結婚式はお祝いの式典とはいえそれなりに気を張るもの。ゆっくりとできる自分のスペースがあるだけでなんとなく気分が落ち着くものですが、立食ではそれも叶わず、仮に椅子が置いてあったとしても結局は椅子取りゲームになってしまいます。
ゲスト目線に立って考えた時、結婚式での立食スタイルほど最悪なものはありません。少々断定的にはなってしまいますが、それでも良いところ無しと言わずにはいられません。もし交流を大事にしたいと考えるなら、知人同士でグループ分けした着席スタイルで、新郎新婦が各席を回るようにしましょう。立食の結婚式に比べ、ゲストの幸福感・満足感も段違いに高くなります。
結婚式を立食スタイルにするのは慎重に
立食スタイルの結婚式はゲストにとって何一つ良いことは無く、むしろ最悪な気持ちにさせてしまう危険性が高いです。100%新郎新婦の自己満足な結婚式にするというなら話しは別ですが、もしゲストのことを少しでも考えているなら、立食スタイルは採用しない方がいいでしょう。
仮に、何がなんでも立食でないとダメ!という場合には、せめて招待状に立食スタイルだということを明記したり、ご祝儀制ではなく会費制に変更したりと、ゲストの不快感を少しでも減らすよう慎重に努力をする必要があります。
最悪な結婚式だったと思われないためにも、立食スタイルはできるだけ選ばないようにするのが吉です。