顔合わせ食事会の手土産にのしは必要?選び方と表書きマナー

顔合わせ食事会ののしの付け方©yumehana – shutterstock.com

顔合わせ食事会は、婚約した二人を中心に両家の親や親族が初めて顔を合わせる場で、手土産を持参することが多いのですが、熨斗(のし)のつけ方に迷う声をとても多く聞きます。一般的な手土産につけるのしは「蝶結び」ですが、顔合わせは結婚を前提とするおめでたい場。のしの考え方とマナー・表書きの書き方をまとめました。

顔合わせ食事会の手土産に熨斗(のし)は必要か

顔合わせ食事会にのしは必要?©smspsy – shutterstock.com

顔合わせ食事会の「手土産」

顔合わせ食事会とは、婚約が決まった二人の両親・家族をお互いに紹介するために設ける場のことで、フォーマルな儀式である結納に代わって、よりラフな形で行われるようになりました。顔合わせ食事会によっては結納の雰囲気を残したフォーマル寄りな形で行うこともありますが、現在は婚約記念品の交換・または披露のみ(婚約指輪など)を行うことがほとんどです。両家を代表して、顔合わせの際に心ばかりの手土産を持参することが一般的です。

顔合わせ食事会での手土産の選び方、渡し方注意点についてはこちら。

両家顔合わせ食事会の手土産の疑問を全て解決!マナーと渡し方

顔合わせ食事会の手土産にのしは必要?

顔合わせ食事会のフォーマル度と、家庭によって考え方が変わるところです。
顔合せは本人以外の家族が初めて正式に対面する席ですから、たとえカジュアルな席であっても普段の食事会とは異なります。そのため、「正式な挨拶」という意味を込めてのしを付けた方が失礼にはなりません。迷う場合は、両親に相談するか、手土産を購入する際に百貨店や老舗の和菓子屋などに聞くなどして、信頼がおける店舗のカスタマーサービスに相談をするのも一案です。

必要な場合

結納の後に行う顔合わせ食事会であれば、のしは必要です。
結納の代わりとしての位置づけで、比較的フォーマルな顔合わせのような状況なら、のしをかけていったほうがいいでしょう。

必要ない場合

それぞれの家庭で考え方がありますが、結納なしで両家の親睦を深めるための顔合わせ食事会であれば、のしをつけると丁寧すぎるとみる向きもあります。きちんと包装紙がかけられていれば十分です。

顔合わせ食事会で選ぶ熨斗(のし)の種類

顔合わせ食事会の手土産にかける熨斗(のし)の種類は「紅白結びきり」を使います。一般的な訪問の際の手土産には紅白蝶結びを使うのですが、顔合わせの際は違います。その違いと理由をしっかり理解しておきましょう。

顔合わせ食事会で選ぶのしは「紅白結びきり」の熨斗(のし)

熨斗(のし)

「紅白結びきり」は、蝶結びと違い水引が簡単にほどけないようになっている形のことをいいます。簡単にほどけない結び方が意味するのは“一生に一度きりの縁であってほしい”という願いが込められているので、結婚関連のお祝いには、紅白結びきりを選ぶのが正解です。

水引

紅白結びきりは、水引が5本・7本・10本のものがあります。結婚関係のお祝い事には「かたく結びついて離れない」という願いを込めて10本の水引ののしが使われるのが一般的ですが、顔合わせはまだ結婚前。手土産に使うのしは、水引が5本・7本のものを使っても問題はありません。

地域差

地域や家によっては訪問の手土産に一般的な「蝶結び」を使う考え方もあります。両親や地域の風習に詳しい方に聞いてみた方が安心です。

一般的な熨斗(のし)の種類

その他、代表的なのしの種類を参考までに挙げておきました。

紅白蝶結び

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紅白蝶結びの熨斗(のし)は名前の通り、水引が蝶結びでつけられているものをいいます。蝶結びは何回でも結び直せるため、何度も祝いたいという意味。そのため、お中元・お歳暮や、出産祝いなど何回もお祝いしたい事で渡すお祝い、ビジネスやご自宅訪問の際の手土産につけられます。
※結婚の承諾を得るための挨拶に伺う時に持参する手土産では、まだ結婚を許されていない場合やご両親と初めて顔を合わせる際には、蝶結びののしを使います。

紅白結びきり

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結びきりは、蝶結びと違って簡単にはほどくことができない結び方になっているのしのことをいいます。簡単にほどくことができない結び方なので、“一生に一度きりであってほしい“という意味合いが込められています。結婚式などのお祝いごとには紅白結びきりが使われます。結婚祝いだけでなく、退院祝いを贈るときにも紅白結びきりののしをつけます。
※結婚の挨拶に伺う際手土産で、事前に訪問先の親が結婚についておおむね承諾済みである場合には、結びきりののしを使います。

黒白結びきり

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黒白結びきりは弔事や法事などに使います。紅白結び切りと同じ結び方がされていますが、水引の色がおめでたい紅白ではなく、弔事や法事に合わせた黒白のものがつけられています。意味合いは「一度きりであってほしい」ことなので同じです。

黄白結びきり

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黄白結びきりも基本的には黒白結びきりと同じで弔事や法事で使われるのしです。一般的に一回忌法要まではどこでも黒白結びきりがつけられますが、その後は地域で異なっていて、黒白結びきりではなく黄白結びきりをつける地域があります。

顔合わせ食事会での表書きの書き方とマナー

顔合わせ食事会での表書きの書き方©Patty Chan – shutterstock.com

水引を境に上段・下段とあり。上段にはお祝いの種類を、下段には贈る側の名前を書きます。表書きは濃い色の墨を使って毛筆ではっきり書きます。表書きが印刷でも問題はありません。毛筆に自信がない場合は、店舗で購入した際にのしをかけてもらうようお願いし、一緒に表書きも依頼しましょう。

表書きが「ご挨拶」の場合

両家の親睦を深めるための、アットホームな顔合わせ食事会の場合の表書きは「ご挨拶」で。単に両家揃って食事をするだけ、または記念品交換程度のラフなものであれば、ご挨拶の表書きがいいでしょう。

表書きが「寿」の場合

既に結婚式の日取りが決まっている、または、結納も兼ねたフォーマルな顔合わせ食事会の場で手土産を渡す場合は、表書きは「寿」で。紅白蝶結びきり「のし」に表書きは「寿」として苗字を書いて贈ります。

下段には家の名前を

一家を代表し贈る形なので、「鈴木」「田中」など、苗字のみを書きます。手土産の用意は一家で1つで十分で、他の兄弟や親族まで用意する必要はありません。

顔合わせ食事会の手土産につける熨斗(のし)の種類と表書きのまとめ

顔合わせ食事会で手土産をもっていく際に、のしについて迷うことがあるでしょう。
今回の顔合わせ食事会の主旨が、結納寄りかカジュアルかで、のしをつけるかどうか判断しましょう。のしがついていたほうが丁寧な印象、ととらえる人もいます。
のしの水引きは結婚祝いに使う紅白結びきりを選ぶのが一般的で、表書きは「ご挨拶」か「寿」を場に応じて使い分けします。
のしには昔からのお祝い事への願いが込められており、きちんと使い分ければ心が伝わる大切なマナーです。お祝いや訪問の意味合いに応じて理解できると、今後もきっと役に立つでしょう。

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