徹底比較!結婚式費用相場は地域別・花嫁年代別で考え方が変わる

結婚式費用の地域別・年代別比較©Gonzalo Aragon – shutterstock.com

結婚式の費用のかけ方や相場の考え方は、日本各地域や新郎新婦の年齢によって、大きな特色や意外な違いがあるのをご存知でしょうか。金額は低いのに大勢の人数を招待できたり、ゲスト1人1人のおもてなしにこだわりお金をかけたり、親族身内すべて招待するなど、風習や地域差・新婦の年代別で非常に大きく影響します。

データ参照:リクルート ブライダル総研 結婚トレンド調査2018

結婚式にかける費用の考え方の地域別・年代別の差

結婚式費用の金額に地域別で差が出るのはなぜ?

結婚式についての考え方は、地域によってその土地に住む人々が培ってきた歴史や伝統、習慣などで大きく左右されます。二人だけでなく家のつながりが深いほど、かかわる人すべて招待し100人単位の大規模な結婚式を行うような地域があります。また、ゲスト1人1人を手厚くもてなすことを重視する土地では、料理や引き出物に重点を置いてお金をかけることで結婚式の費用があがります。一方で、結婚式をもっと合理的に捉えている地域では、費用が少ない傾向です。

結婚式費用の金額に年代別の差が出るのはなぜ?

新郎新婦の年代・年齢・経験によって、結婚式に抱く希望や価値観が大きく変わってくるようです。結婚式の費用は20代後半をピークに、30代になると年齢が進むにつれ、徐々に控え目になる傾向があります。年代によって人間関係と環境が変わることや、結婚式の出席経験によって価値観が変わるためです。結婚式の費用項目でどこにお金をかけるのか重視しているかが、衣装やゲストの料理・飲み物・衣装の費用に年代別で大きく表れてきます。

結婚式費用の日本の地域別による比較

結婚式費用の地域別の比較©Tuangtong Soraprasert – shutterstock.com

全国の結婚式費用の平均値

費用総額357.5万円 ゲスト数69.4人 
ご祝儀金額217.1万円 自己負担金額142.8万円
ゲスト1人当たりの飲食費 18700円
ゲスト1人当たりのギフト総額 6500円

結婚式の披露宴・パーティにかる費用の平均とゲスト数・料理・飲み物・引き出物の費用を、比較する参考のためにまとめました。

結婚式費用平均が高い地域

結婚式費用が高い県TOP3

1位 高知県490.6万円 ゲスト数128.3人 ご祝儀総額平均320.4万円
2位 佐賀県411.8万円 ゲスト数112.2人 ご祝儀総額平均331.3万円
3位 福島県395.9万円 ゲスト数84.9人 ご祝儀総額平均260.9万円

高知県・佐賀県で目を引くのがゲスト数の多さ。結婚式には親族・身内や近所の人まですべて招待する土地柄で、結婚式の参加人数が300人を超えるような結婚式も珍しくありません。
福島県では、ゲスト平均数は他の2県に比べそこまで多くないのに結婚式費用が高くなっています。理由として参列するゲストへの料理・飲み物の費用総額が全国平均と比較しても非常に高くなっていることです。福島県の結婚式では、伝統的にゲストへのおもてなしで料理と飲み物は最高のものを用意するという考え方が現在も強くあるそうです。
また、この3県は二次会の実地率も高いのですが、二次会には近所の人たちまで参加するそうです。結婚式は、両家に係わるすべての人たちに、二人が結婚したことを告知する意味合いがとても強いのです。

地域的に結婚式の費用が高いエリア

【北関東エリア】
茨城・栃木・群馬 379.9万円
平均ゲスト数73.0人 ご祝儀総額平均245.4万円

北関東の人は親戚や地縁を大切にするので招待客が増え、ゲスト1人あたりの料理や飲み物に出費を惜しまない傾向があります。見栄を張るというよりは、福島県と同様にゲストへのもてなしを特に重視しています。特に群馬県は、ここ10年以内の調査で何度か結婚式平均費用日本一になっています。

【九州地方】
九州 377.6万円
平均ゲスト数93.4人 ご祝儀総額平均298.1万円

福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県の結婚式費用総額はは380万円越えています。宮崎県のみ335.5万です。
九州では全親族を招いて結婚式を行う風習があります。古くから地域のつながりを重視する風習があるため、職場や友人、親戚のほかに近所の方までゲストに招くことが多いようです。そのため、必然的に大人数になり、招待客が100名を超える式も少なくありません。また現在でも結納の実地率が全国で最も高い地域で、家と家との結びつきをとても大切にしています。

【北陸地方】
富山・石川・福井・新潟 費用総額平均342.3万円
平均ゲスト数58.5人 ご祝儀総額平均192.3万円

費用総額を見ると全国平均より低いのですが、ゲストに対してお金を非常にかけている地域です。また、全国の地域の中でも親からの平均援助額が216.3万円と最も高い金額です。
北陸地方の結婚式の特徴は、引き出物がとにかく豪華なこと。引き出物では富山県の大きなかまぼこが有名ですが、ゲスト1人当たりの引き出物総額平均が9100円・品目数平均も4.1品目(全国平均は2.9)と、引き出物金額、品数ともに日本で一番高い地域になっています。

結婚式費用平均のが低い地域

結婚式費用が低い県TOP3

1位 北海道 194.6万円 ゲスト数83.0人 会費制結婚式の割合 83.9%
2位 青森県 287.9万円 ゲスト数133.3人 会費制結婚式の割合 86.5% 
3位 鳥取県 316.4万円 ゲスト数64.9人 ご祝儀総額平均221.4万円

北海道・青森県はご祝儀制ではなく会費制結婚式が主流となっており、費用をかけずに結婚式ができる合理的なプランがホテルや専門式場で多数用意されています。ゲストに金銭的負担をかけずに出席してもらえるため、どちらの地域でもゲスト数が多くなり、青森県の平均ゲスト数はなんと日本一。また青森の結婚式は新婦のお色直しが多いことでも有名で、平均着用枚数は3.1枚ととびぬけて全国1位です。

※北海道・青森の会費制結婚式の詳しい説明はこちらから

地域的に結婚式の費用が低いエリア

【関西エリア】
費用総額平均348.8万円
ゲスト平均数59.7人 ご祝儀総額平均217.1万円

実は全国の地域の中でも結婚式費用が低い地域なのが関西地域。結婚式費用総額とゲスト数はどちらも全国平均以下で、倹約的な土地柄がうかがえますが、実はゲストにかかわる部分の費用を見てみると、全国平均値より高くなっているのがわかります。
1人当たりの料理・飲み物費用 19400円(全国18.7)
1人当たりのギフト総額費用 6700円(全国6.5)

これを見ると、ゲストへのおもてなし部分では手を抜かず費用をかける部分にはしっかりとお金をかけ、他の削る部分は削って費用をおさえるという、地域のしっかりとした考え方がうかがえます。

結婚式費用の新婦の年代別による比較

結婚式費用の新婦年代別の比較©takayuki – shutterstock.com

20代前半の花嫁の結婚式費用

費用総額平均334.4万円 ゲスト数73.2人
ご祝儀総額228.3万円 自己負担額123.5万円
ゲスト1人当たりの飲食代18100円
新婦の衣装総額43.5万円 衣装着用平均枚数2.2枚

20代前半新婦の結婚式の特色として、まだ社会人経験が浅いために貯蓄が少なく、結婚式にそこまで費用がかけられない現状がうかがえます。目を引くのはゲスト数の多さで、全世代のうちで最多の参加者です。しかしゲストへの飲食代にはあまりお金をかけておらず、まだ結婚式とはどういうものかの経験サンプルが少ないため、そこまで気を配るのは難しいことがうかがえます。また、衣装金額は低めでお色直しの回数は多い傾向で、3枚ドレスを着用した人の率は16.2%(平均8.5%)と全世代で一番高く、プチプラで可愛いドレスを何枚も着たいという強い気持ちが感じられます。

20代後半の花嫁の結婚式費用

費用総額平均374.6万円 ゲスト数72.4人
ご祝儀総額240.3万円 自己負担額149.8万円 
ゲスト1人当たりの飲食代19400円
新婦の衣装総額50.8 衣装着用平均枚数2.3

結婚式の費用や衣装にかける金額は前年代で最も高くなっています。というのも、社会人としての経験が増え、結婚式の出席回数が最も多いのがこの時期です。結婚式への知識と経験がグッと深まり、その分理想や夢も大きくなっているため、結婚式に費用をかけることに、ためらいがなくなります。貯蓄額が増えたことやゲスト数の多さも後押しして、結婚式費用は総じて高い傾向です。

30代前半の花嫁の結婚式費用

費用総額平均354.5万円 ゲスト数66.3人
ご祝儀総額233.3万円 自己負担額141.8万円 
ゲスト1人当たりの飲食代19800円
ゲスト1人当たりのギフト代7400円

新婦の衣装総額46.4 衣装着用平均枚数2.3枚
日本の初婚平均年齢の上昇とともに増えつつある30代の花嫁。特に結婚式ラッシュを経験・通過したばかりの30代前半の花嫁は、ゲストのおもてなしにこだわり、大きく力を注いでいるのがゲストの飲食代やギフト代の高さから伺えます。
社会人のキャリアが増えた分だけゲスト数も多くなりそうですが20代に比べ減少しているのは、20代で結婚した同年代の友人がまさに子育て真っ最中といった事情が大きく影響しているようです。

30代後半の花嫁の結婚式費用

費用総額平均280.2万円 ゲスト数51.2人
ご祝儀総額182.7万円 自己負担額124.5万円 
ゲスト1人当たりの飲食代19900円
ゲスト1人当たりのギフト代6300円
新婦の衣装総額44.3 衣装着用平均枚数2.0 
ウエディングドレスを1着のみ着用した人は32.1%(平均値は16.2%)

30代も後半になると、10~20代まで仲が良かった人との付き合いが、家庭事情や転職等でかなり変化があるため、ゲストは親族や現在付き合いのある本当に仲のいい人のみ厳選して招待する傾向が強くなり、ゲストへのおもてなし(特に料理など)には非常に気を使います。自分の衣装も厳選傾向で、衣装でウエディングドレス一着のみ着用した人の割合は3割以上で、平均試着回数は全世代のうち最も多く、ドレス以外の衣装から選択(ワンピースやカジュアル服)する花嫁も増えているようです。結婚式をエンターテイメントではなく「ゲストとアットホームでゆったりした時間を過ごしたい」という人が増えている傾向です。

結婚式費用相場の地域別・花嫁年代別考え方まとめ

結婚式の費用について、どの項目にどのようにお金をかけるのか、さまざまな考え方がありますが、日本の地域別、そして年代別で多い傾向や特徴があります。結婚式の費用や考え方に正解はありません。自分の生まれ育った故郷や今の気持ちを大切にして、結婚式の計画に生かしてくださいね。

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