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顔合わせ食事会の男性の服装はスーツ着用が一般的でした。近年ジャケパンスタイルの定着や、アットホームな食事会を望む声が多くなり、フォーマルを崩したスーツ以外やカジュアルな服装を求められることも。定番コーデからジャケット着用の有無・ノーネクタイ・夏冬のスタイルなど、迷ってしまうケースを画像で解説します。
目次
顔合わせ食事会での男性の服装選びのポイントとは
男性の服装選びでの大切なポイント
顔合わせ食事会で何を着ていくか考える時には、自分の服装のコーディネートだけを考えればいいのではありません。顔合わせは両家の両親が一緒に食事をして親睦を深め、婚約を認め合う場です。そのため、服装は自分の両親、相手の両親が同じようなクラスの服装であったほうが、初対面から話がスムーズに進みます。どちらかが一方的にフォーマルだったりカジュアルだったりすると、片方の家族が居心地の悪い思いをする場合もあるのです。
注意点としては、以下の三つがあげられます。
・顔合わせで予約した会場の格や雰囲気を調べる。
・両家の両親と二人の服装の格を合わせる。
・一般的な食事会の際の服装マナーを守る。
顔合わせでカジュアルな服装指定が増えている
ここ数年で、「堅苦しい雰囲気は抜きにして…」というニーズが両親サイドの要望からも増え、比較的フォーマルとされる会場でも、服装にラフさ、カジュアルさを求められるケースが多くなっているようです。しかしカジュアルでという言葉をそのまま受けとるのは危険。服装を会場サイドに合わせる必要があります。
その際には、ホテルディナーやレストランディナーでの服装を想定して、ジャケットは必ず着用しましょう。デイリーなカジュアルユースのサンダル・スニーカー・デニム・Tシャツなどの着用は、どんなにカジュアルと言っても危険です。ノーネクタイは、自分の父親に合わせるようにしてください。
顔合わせ食事会で選ばれる会場と男性のドレスコード
格式ある料亭・有名レストラン・ホテルのレストラン・専門式場
選ばれるドレスコード:フォーマル・セミフォーマル・インフォーマル
礼装・準礼装、略式礼装と言われるスタイルです。結婚式で挙式・披露宴から招待されるスタイルを想定してください。男性はほとんどがスーツが多いのですが、和装ブームの高まりで和装も増えてきました。
フォーマル
【フォーマル用ブラックスーツ】
【紋付袴】
セミフォーマル
【ダークスーツ】
【無地紬(つむぎ)に縫い紋の羽織】
レストラン・一般的な料亭・ホテルのレストラン
選ばれるドレスコード:インフォーマル
おしゃれをして食事に行く時に選ばれるクラスのお店や会場です。通勤着よりもおしゃれできれい目なスタイリングが目安です。
ダークスーツ
ジャケパンスタイル
カジュアルレストラン・割烹・自宅
選ばれるドレスコード:スマートカジュアル
両家の親睦を深めるために肩肘張らない場所でざっくはらんに会話を楽しみたい、ということで、比較的カジュアルな場所での顔合わせ食事会も多いです。「ちょっとかしこまった割烹」や「美味しいと評判の一軒家レストラン」といったような、比較的デイリーにも使う場所が会場に選ばれます。またどちらかの実家に訪問する際は、あまりかしこまった感じではなく、「普段着よりもワンランクきれい目の服装」がおすすめです。ジャケットは着用するほうが望ましいですが、両家の父親の意見によってはラフな格好を望まれることも。その際は、両家でカジュアルさ加減を調整しましょう。
ジャケパンスタイル・ノーネクタイ
ノージャケット・ノーネクタイ
顔合わせ食事会でスーツを選ぶ際の注意点
スーツのメンテナンス
スーツはビジネス用のスーツでも問題はありませんが、着用感が出すぎていると、相手の目に留まります。顔合わせ食事会の前に、着用予定のスーツは必ずクリーニングへ。また肘・膝などのテカリも気になるところ。もし気になるようなら、迷わず新調を。
シャツ
シャツはプレーンな白か、キツくない淡い色合いがおすすめです。アイロンと糊のきいた、清潔感があるものを選びましょう。
ネクタイの色・ソックス
ネクタイの色は派手ではない、落ち着いた色が好ましい印象です。ソックスも料亭などでは靴を脱ぐケースが想定されます。黒・グレー・紺など、スーツに合わせた無難な色がいいでしょう。
顔合わせ食事会で和装(着物)を選ぶ際の注意点
和装(着物)を選ぶ場合は相手側の家へ事前に断りを。
男性が和装を選ぶ場合、両家が格を合わせる必要があります。和装は礼装のため、片方が和装で片方がフォーマルな洋装でもかまいませんが、その際には相手側が納得しているかどうかがポイントです。必ず和装を選びたいということを伝えて承認を取りましょう。
父親と息子(婚約する本人)は和装の格を合わせる
男性が和装をする場合は、父と息子で格を合わせたほうが好ましいとされています。しかし、現在では父親同士が納得していれば父親は洋装という選択が見られます。
父親と相談して、家での格のつり合いがとれるように配慮を。
顔合わせ食事会を夏に行う際の服装を選ぶ際の注意点
ノーネクタイは事前に共有を
夏の男性の服装では定番となりつつあるノーネクタイのスタイル。両家がノーネクタイで問題ないとしていれば、ノーネクタイもおすすめです。ただ、どちらかがネクタイをしていてどちらかがノーネクタイだった…という状況は避けたいところ。ネクタイの有無にこだわる人は父親世代には多いので、情報をしっかり共有してください。事前に決めてしまってかまいません。
ジャケットの着用
夏は「気軽にスーツ以外のスタイルで」と指定されることも少なくありません。その際には、夏向きのジャケットの着用がおすすめです。ドレスコードとしては「スマートカジュアル」以上の服装を意識しましょう。ジャケパンスタイルがおすすめです。
顔合わせ食事会を冬に行う際の服装を選ぶ際の注意点
合わせるコートのテイストに注意
デイリーに合わせるモッズコートやダッフル・ダウンコートの着用はスーツや顔合わせで選ばれる場にそぐわないため、トレンチやチェスターコートの着用を。ビジネスコートも会場のフォーマルさによってはおすすめできません。
その場に合ったコートを選ぶようコーディネートに気を付けてください。
スーツ・ジャケットのインナーに注意を
冬はインナーを着こむことが多いため、室内では暖房が利いて、暑く感じてしまうことも。スーツ・ジャケットのインナーにジレ・ベストを着用してスリーピース対応にしておくと、万が一室温に合わせてジャケットを脱ぎたい場合にも見苦しくありまん。
顔合わせ食事会でスーツ以外のカジュアルな服装を選ぶ際の注意点
スーツ以外と言われても基本はジャケット着用を。
夏の服装の注意点でもおすすめしましたが、たとえスーツ以外の比較的カジュアルな服装を指定された場合でも、会場の格式に合わせてスマートカジュアルを意識したコーディネートがおすすめです。ジャケットを使った、きれい目なスタイリングを。
本当にカジュアルな場合
両家で「肩肘張らないいつも通りのラフなスタイルで」と決めた場合は、デニムやチノパンといった服装もOKです。ただ、できればトップスはTシャツよりもシャツやきれい目カットソーにジャケットなど、襟付きのほうが無難です。また、ラフなカジュアル指定の場合でも素足・サンダルはやめておきましょう。
顔合わせ食事会の男性服装のさまざまなケースまとめ
顔合わせ食事会での男性の服装はスーツが基本ですが、現在はさまざまなケースに合わせて、そのコーディネートも変わりつつあります。あまり堅苦しくならないようにとカジュアルな服装を指定されることも多くなり、スーツ以外で何を着て行くべきか、ノーネクタイやジャケット着用の有無など、両家で配慮することは多々あります。どちらかの家が一方的にフォーマルまたはカジュアルになりすぎないように、婚約する本人が間に入って、両家を調整する配慮が求められます。