©Africa Studio – shutterstock.com
顔合わせ食事会は両家が親睦を深め、和やかな歓談や進行を行うために、どんな部分で配慮したらいいか、迷いやすいマナーなど、全体の流れをモデルケースを例として把握しておきましょう。流れを知っておけば、食事会の進行がスムーズに行われ、新郎が食事会を取り仕切る時に、新婦が新郎をフォローする際に役立ちます。
目次
顔合わせ食事会の当日前にパートナー・両親と確認すること
顔合わせ食事会を行う上で、当日までに用意・準備するものと段取りを確認しておきましょう。
顔合わせ食事会の進行役と費用の支払い
基本は新郎が行います。費用や支払いは中心になる人、新郎新婦が両家の間に立ち、両家の分担を決めましょう。
顔合わせ食事会での進行役・支払い分担の決め方、注意点についてはこちら。
顔合わせ食事会の費用は誰が払う?費用負担と支払いのタイミング
顔合わせ食事会の参加人数を決める
顔合わせ食事会に、家族のどこまで参加するのかを決めて両家でつり合いをとります。
顔合わせ食事会での参加家族の決め方の注意点についてはこちら。
顔合わせ食事会に両家家族はどこまで呼ぶ?人数とメンバーの決め方
手土産の用意
両家で手土産を持参すると決めた場合は手土産を用意します。
顔合わせ食事会での手土産の選び方、注意点についてはこちら。
顔合わせ食事会の服装
両家の両親と婚約する本人、同席する家族で格式を合わせます。
顔合わせ食事会での服装の選び方、注意点についてはこちら。
顔合わせ食事会での話題の確認
初めて会う両家の家族が和やかに歓談できるよう、プロフィールを共有し、話題のネタをいくつか用意しておきます。また、結婚式や結婚についての確認事項は事前にすり合わせしておきます。
顔合わせ食事会での話題の選び方、注意点についてはこちら。
予約したお店側に当日の段取りの確認
顔合わせ食事会の会場となるお店に予約をします。当日の段取りをお店側に話し、記念撮影などスタッフに協力してほしいことは段取りを確認しておきましょう。
顔合わせ食事会のお店の選び方、注意点についてはこちら。
どこでやる?誰が決める?顔合わせ食事会の店選び完璧マニュアル
顔合わせ食事会の流れと進行の際の注意点
食事会当日の進行・シミュレーションチャート
(1)お店の前またはフロントで両家の待ち合わせ。5分前に集合を
(2)個室に通される。手土産があれば、ご挨拶をした後着席する前にお渡しする。
(3)食事会始まりの挨拶。新郎の後に続いて新婦が挨拶を
(4)両家の家族紹介。新郎側・新婦側の順に一人ずつ紹介
(5)婚約記念品の披露または交換
(6)両家族全員で記念撮影(このタイミングで乾杯酒と食事スタートを指示)
(7)乾杯の挨拶(新郎または新郎の父親)
(8)お食事スタート
(9)歓談スタート。前半は両家の親睦を深めるための和やかな話題で盛り上がる。
(10)歓談後半は結婚式や今後の新婚生活についてなど、両家で話し合いまたは確認すべきことを話題に。
(11)支払いは進行役が食事の進行具合の折を見て一括で済ませる。
(12)食事会の終わりの挨拶。新郎の後に続いて新婦が挨拶。最後に新郎側の父親が挨拶する場合もある。
(13)お店を出た後、両家がお互い再度挨拶して解散。
待ち合わせ時間・場所・エスコートの確認
待ち合わせ時間と場所
待ち合わせ時間は食事会が始まる10~5分前には到着しているようにしましょう。お店が広い場合は、駐車場・エントランス・ロビーなど、分かりやすいように場所を細かく指定しましょう。
エスコート
当日は新郎新婦共に、自分の実家から両親と家族をエスコートして出向きましょう。住んでいる場所が違う場合は、一度最寄り駅で合流するなど、家族単位で集まってからお店に出向くのが望ましいです。
開始時間と滞在時間
縁起がいいのは午前中とされていますが、食事のタイミングや帰りの時間を考え、11時~12時に開始するのがベスト。滞在時間は2~3時間が目安です。両家で会話が弾んでいる場合は、そっとお店側に何時まで滞在していいか聞き、まだ会話したりないようなら、すぐ近くで適当な店がないか探しておくなどの手配を。
着席の際の座席位置と手土産の注意点
両家の上座と下座
基本的には入り口から遠い方が新郎側、近い方が新婦側の家族が座ります。席順のマナーは、入口から最も遠い奥から父親、母親、本人、兄弟姉妹の順番で座ります。
入り口から離れた上座に新郎側の家族が案内されることがほとんどですが、新婦側の両親の方が年上で、相手側が上座を勧めた場合は新婦側家族が上座に座ることもあります。
手土産の用意と渡すタイミング
手土産を用意するかしないかは、事前に両家ですり合わせをして足並みをそろえます。
手土産を渡すタイミングは、個室に通され、席に着く際に、全員がそろって一度挨拶をしたタイミングがベストです。着席前に、袋から手土産を出し両手を添えて差し出します。
一家の主である父親に差し出すのが基本です。このタイミングで渡せなかった場合は、食事会の終わりの挨拶後に席を立つときにお渡ししましょう。「美味しいと評判のお菓子です。ご家族でお好きとおうかがいしまして」「私達の地元でとても人気のもので」など、何か一言添えてお渡しするのが好印象です。
手土産を渡した後に「お使いください」と袋を渡します。ただ持ち帰るのに紙袋が必要ですし、自然な流れで紙袋に入れたままお渡しする、という人もいます。終わりの挨拶後に手渡す際は、手間を省き紙袋のままお渡しするのが自然な流れです。
顔合わせ食事会の挨拶と家族紹介挨拶
顔合わせ食事会で挨拶をする人
カジュアルな顔合わせ食事会では、主に挨拶する人は食事会の進行役を務める新郎が行います。結納の代わりの、フォーマルを意識した顔合わせ食事会であれば、挨拶は新郎側の父親が務めるケースが多いです。カジュアルな食事会でも、新郎の父親に何か一言挨拶をしてもらうよう割り振りをするケースがあります。挨拶については、新郎が中心となって、事前に段取りと割り振りを決めておきましょう。
家族紹介は1人づつ自己紹介を
家族の紹介は両家それぞれ行いますが、できれば参加している家族が紹介に続いて、1人一言ずつ自己紹介すると場が和み、打ち解けやすい雰囲気になります。
顔合わせ食事会に組み込むイベント例
婚約記念品披露、交換
カジュアルな顔合わせの場合は、婚約指輪をリングケースから出し、女性の指にはめ両親にお披露目するという簡素な披露になります。
儀式らしさを出すために、婚約指輪以外に結納金(ご祝儀)を用意することも。その場合、白木の盆にご祝儀袋と指輪を載せ、両脇に長熨斗・末広と結納で使われるアイテムを添えて、略式結納らしいセットにします。白木盆や簡易結納セットは通販やブライダル店舗、顔合わせ食事会をするホテル・料亭・式場で購入・用意が可能です。
記念撮影
顔合わせ食事会では両家の門出の思い出に、参加者全員で記念撮影も多く取り入れられます。お店側に事前に顔合わせ食事会である旨と、記念撮影をしたいことを申し出ておくと、お店のサービス係がタイミングを見てスムーズに協力してくれます。記念撮影するためのカメラを忘れずに。中には記念撮影がサービスとなった顔合わせプランもあります。
撮影した写真は食事会参加のお礼の手紙を添えて、両家両親に後日郵送しましょう。
婚姻届の証人欄にサインの注意点
せっかく両家が集まる場なので、婚姻届けの証人欄にサインしてほしい…と考えるかもしれません。ただ、顔合わせ食事会はもともと婚約の儀式をカジュアルにした場であり、ここでサインしてもらうのはいささか性急と感じる親もいるでしょう。
両家がしっかり結婚に対して意思が固まっている、何の問題もないと確認が取れた上で、新郎新婦の姓や戸籍・入籍日をどうするかを事前に両家の両親にしっかり話し合い、婚姻届けを用意しましょう。顔合わせの場でサインをいただくのであれば、二人の記入欄は事前にすべて埋めておき、捺印まで済ませておくのがマナーです。
歓談中に両家で確認・相談したい話題
顔合わせ食事会以降、両家家族が顔を合わせる機会を作るのは難しいところがあります。この場で両家が確認をとっておきたいこと、話し合いたいことは、事前に決めておきましょう。揉めそうな話題については、事前に把握し、この場では出さないほうが無難です。
結婚式について
結婚式の日取りや会場が決まっているようであれば、式場の様子やどんな結婚式にしたいかなどを説明しておきましょう。両家の両親の服装をどうするかなど、ここですり合わせをしておくと、両親の衣装手配や着付け手配なども安心です。
結婚式の両家の費用負担
お金の問題はナイーブなので、話し合うというよりは、両家の意思や考え方を事前に結婚する本人同士が吸い上げておき、先にすり合わせをして、それを各両親にフィードバックしておきます。当日は、こういう分担にしたいと確認をとるだけにしておきましょう。
入籍について
どちらの姓になるか、戸籍、入籍日等も事前に決め、それぞれの両親に決めたことについて確認、承認を取っておくと話がスムーズです。
食事会費用の支払いのタイミングと注意点
支払いの負担
支払いの負担は顔合わせ食事会前に事前に両家で決めておきます。“新郎新婦が折半”“両家がそれぞれの家族の分を負担”など、いろいろな方法があります。調整役は、婚約する本人が調整役となり、それぞれの家の意見をまとめて食事会までに決めておきましょう。
支払い方法とタイミング
支払いはどのような方法になっていたとしても、代表して1人(この場合は新郎か新婦)が一括して行います。食事が終わる直前を見計らって、お手洗いに行く際などを利用して、スマートに済ませましょう。分担分の支払いは食事会終了後に、それぞれの家族ごとに新郎新婦がとりまとめて行います。
顔合わせ食事会の流れを和やかにするアイデア例
顔合わせ食事会を和やかに行うために、事前に用意しておくと喜ばれる手作りアイテム・アイデア例をいくつかご紹介します。
顔合わせ食事会の手作り招待状
最近では顔合わせ食事会の招待状を手作りし、改めてご両親を招待する新郎新婦も増えています。招待状を作ることで、日時や場所を確認できることもそうですが、それぞれの両親にしっかりとした印象を持ってもらうことができます。顔合わせの食事会は、両親も楽しみにしているイベントです。日時や場所だけではなく、新郎新婦の「当日楽しみにしています」などの一言を添えて気持ちを伝えましょう
顔合わせ食事会の手作り進行表「しおり」
顔合わせ食事会のしおりとは、両家の顔合わせ当日の流れ・二人からの挨拶・家族のプロフィール紹介などが書かれたプログラムです。
当日の流れ以外に、二人の馴れ初めや結婚式の会場や日取りなど、結婚式の準備の話し合いをスムーズに進めるための内容が記載されていることもあります。
顔合わせの合間にこれをもとに和やかに歓談が進む工夫がいっぱいのアイデアです。
両家の懐かしい写真やアルバム
顔合わせ食事会の歓談の話題の中心は、やはり両家家族のことや思い出話が鉄板です。会話が弾みやすいように、アルバムや懐かしい写真を持参するアイデアを取り入れるのもいいでしょう。何冊も持っていくのは重く負担になるため、顔合わせ食事会用に、写真をピックアップしたオリジナルアルバムを手作りする人も。
両親へ記念品プレゼント
両家の両親へ、今までの感謝の気持ちを込めて顔合わせ食事会でプレゼントを用意するカップルも。夫婦箸や夫婦茶碗、夫婦円満のお守りをDIYしたボックスに詰めて…等、いろいろなアイデアがあります。二人の結婚のよろこびだけでなく、今まで長く連れ添った両親夫婦へのお祝いにもなりますね。
顔合わせ食事会当日の流れと進行プログラムの注意点まとめ
顔合わせ食事会の進行の流れを確認して理解しておくと、両家が親睦をよりスムーズに深めることができます。和やかに食事と歓談を進めるためには、お互いの両親への配慮や、会話を弾ませるための話題のきっかけ作りとになるしおりなどを用意するとよいでしょう。新郎新婦が協力して、家族の親睦が深まるよう流れをしっかり把握しておきましょう。