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離婚直後はすぐには想像できない新しい相手との結婚生活。ですが、時が経つにつれて意識するのが再婚の二文字ではないでしょうか。
子連れでの再婚の場合、さまざまな不安や心配から「なかなか再婚へ踏み出せない……」と悩まれている方も少なくないことでしょう。
そこで、「子供は再婚を受け入れてくれるか?」など、再婚を子供に反対された場合の理由をご紹介しながら、子供の心理を解説していきます。
子供に反対されたらしてほしい5つのことも併せてご紹介しますので、ぜひ参考にして、あなたとお子さんが納得できる再婚の道を選んでくださいね。
目次
子供の反対があったら再婚はどうする?
離婚後、子供との生活が安定したり精神的なゆとりが生まれたりすることで、これからの生き方を見つめる余裕が出てきますよね。
すると浮かぶのが再婚という選択肢。一人で頑張って子育てを続けてきたけれど「精神的に頼れるパートナーが欲しい」また「再婚は視野になかったけれど頼れる人に出会ってしまった」など、再婚を考えるきっかけはさまざまです。
ですが、子供のことが気がかりで再婚することをためらう気持ちは、多くのシングルファザー・マザーの方が抱えていることと思います。
では、あなたの大切な子供から再婚を反対されたら、再婚は諦めるべきなのでしょうか?
現在お相手がいて再婚を検討している方も、これから再婚を願っている方も、子供に再婚を反対されている方も、まずは子供の心理をしっかりと捉えることが大切です。
再婚に子供が反対する理由をいくつか挙げていきますので、再婚を反対する理由からその心理を探っていきましょう。
再婚に子供が反対する理由:再婚相手を父や母と思えない
子供は物心ついてからなお、親でも計り知れないほどの思いを抱え生きています。ですから、まだ小さいから、もう大きくなったから大丈夫だろうといった考えは、親のエゴであることが少なくありません。
子供の立場からすると新しい親となる相手。口では「いいよ」と賛成しても、少なからず抵抗があることは間違いないので、その気持ちを十分に理解しておくことが大切です。
また、再婚相手を受け入れることが、自分のお父さんやお母さんを否定するような気持ちになるなど、複雑で苦しい思いを持つことを踏まえた上で再婚話を切り出しましょうね。
再婚に子供が反対する理由:親を取られるような気持ちから
離婚を決意してから実際に子供との暮らしに慣れるまで、さまざまな思いがあったことでしょう。また、共に連れ立ったお子さんも同様に、多くの葛藤や思いがあったことが推し量れます。
あなたが懸命に生活する姿を見て育ったお子さんだからこそ、自分だけに向けられていた愛情が他に向いてしまうかもと、不安や心配を抱えるのではないでしょうか。
子供からすれば全くの他人が自分と親との間に介入する=これまでの生活が一変してしまうと考えるのも無理はないですよね。
血の繋がった親はあなただけ。自分だけのものじゃなくなるといった寂しさや孤独感を感じるかもしれないことを理解しておきましょう。
再婚に子供が反対する理由:環境が変わるのが嫌
再婚相手の状況によっては、引っ越しが必要となったり今の生活環境から変わったりする可能性があります。
子供の年齢にもよりますが、幼稚園や小学校などに通っている場合は転校が伴うため、環境の変化が嫌で再婚を反対する場合もあるでしょう。
また、これまでの生活に再婚相手が加わることは、違和感を感じることも安易に予測できます。生活環境の変化は大人であってもなかなかすぐに受け入れがたいもの。
どの月齢の子供であっても再婚によって環境が変化することは、反対する理由の一つといえますよね。
再婚に子供が反対する理由:思春期や反抗期のため心の準備ができていない
心も体も育つ大切な期間といえる思春期。子供から大人に変化するこの時期は、本人自身もなかなかコントロールができないデリケートな時期といえます。
自我がさらに芽生えることで、友達と遊ぶことも増えるこの時期は、親から離れる不安と比例しているとも言われています。
この時期に起こりやすい反抗期もまた、子供が自我を形成するために起こる自然な行動であるといっていいでしょう。
精神的に不安定なこの時期は、親の再婚という現実をなかなか受け止めきれず、ストレスを感じてしまうかもしれません。思春期や反抗期の時期は、再婚を反対しやすい状況であることを知っておきましょう。
再婚に子供が反対する理由:再婚相手と気が合わない
そもそものお話になってしまいますが、選んだ再婚相手と子供がうまくいかない場合もあるでしょう。自分の子供だといっても、あなたが選んだ相手と必ずしも気が合うとは言い切れません。
生理的に受け入れられないパターンや、あなたの知らないところで子供が再婚相手の嫌な部分を見てしまう場合もあるかもしれません。気が合わない理由によっては、家族となり生活をすることは難しいと感じざるを得ないですよね。
再婚に子供が反対する理由: 離婚理由によってはトラウマになっている
なぜ離婚に至ったのか、その理由はさまざまかと思います。離婚理由によっては、再婚自体を躊躇してしまうほどの原因もあるでしょう。
そのことから、あなたが連れ添ったお子さんも同様に離婚理由が原因となり、何らかのトラウマを抱えている可能性があります。
育児に協力的ではなかった、暴力があった、借金があった、そのどれもが直接子供に関わっていなくても、それを見てきた子供は大きな不安を持ちます。新しい親も同じようになるのでは?といった思いが反対する理由の場合もあります。
子供に再婚を反対されたらしてほしい5つのこと
実際に子供に再婚を相談してみたら反対された場合、一体どうすればいいのでしょうか。子供に再婚を反対されたとき、あなたにしてほしい5つのことをご紹介していきます。
1.自分が再婚したい本当の理由をもう一度整理する
どうして自分が再婚を望んでいるのか、もう一度冷静に整理してみましょう。お相手がいる場合は、再婚だけにスポットが当たってしまうことで本来の目的を見失っていることがあります。
また、これから再婚したい方も、目の前の悩みのためだけに再婚を望んでいる場合もあります。
- 老後のため
- 子供に新しく兄弟を作ってあげたい
- 経済的安定を求めて
理由はさまざまかと思いますが、再婚したい理由が本当は何かを子供の反対を機にもう一度整理しましょう。
自分が望んでいる理由は子供も同じように求めていることなのか、自分がこうあるべきと決めきっていないか、見極めるためにも必要な作業です。
子供の理解を得たいのであれば、まずは自分自身の気持ちを理解することをおすすめしますよ。
2.子供と話し合う時間を何度も作る
子供が再婚を反対する理由を聞く機会を数回に分けて設けましょう。大人でも自分の思いを一回で伝えきることは難しいですよね。
子供であれば尚更、再婚の反対理由を一度で説明しきれないはずです。その際、再婚を賛成してほしいが故の話し合いにならないように気をつけてくださいね。
あくまでも「あなたの気持ちを優先したい」といったスタンスを崩さずに、子供の気持ちに寄り添う心を忘れないことです。
3.再婚相手がどう受け止めるか見極める
再婚相手がいる場合、現在の状況を包み隠さず話しましょう。子供が再婚に反対していること、反対している理由、あなたが今感じていることを家族になるお相手にもしっかりと話をすることです。
そのうえで、お相手がどう受け止めるのかも大切となります。子供の気持ちを理解し、反対している理由にも共感してくれるかどうか。あなたにとって大切な子供のことを理解してくれるかどうかは、お相手を見極めるキーポイントにもなります。
4.再婚の時期を焦らず子供の受け入れを待つ
子供とも十分な話し合いをし、再婚相手がどう感じているかも分かったうえで視野に入れるべきことは、再婚時期を焦らずに子供が受け入れてくれるまで待つことです。
自分の年齢的に時期をずらせない、子供が欲しいから再婚を早めたい、今がベストの時期と思われる理由もさまざまでしょう。ですが、子供もある程度の年齢に達し自立することで、親のありがたみや一人で子供育てる苦労も理解することでしょう。
快く親の再婚を受け入れてくれる時期を待ってからの再婚も視野にいれることで、子供の気持ちにも共感できるかもしれません。
5.時期尚早と再婚を諦める
自分が一番大切なことが何かを考えた時、あなたの頭に最初に浮かぶのはお子さんでしょうか?お子さんであるならば、なぜ子供が反対するのかも理解できるはずです。
いま再婚を諦めることは、今後の人生さえも諦めることではありません。再婚に固執してしまうことで、見据えるべきことを見失うこともあり、諦めることで見えてくるものもあります。
一旦手放してみることで得るものが必ずあるので、諦めの勇気も場合によっては必要ですよ。
子供が親の再婚を賛成する状況やタイミングとは?
子供が再婚を受け入れる状況やタイミングとはどんなときなのでしょうか。子供はあなたが思っているよりもずっと、今の自分が置かれている状況を理解しています。どんな状況であれば、子供は親の再婚を賛成するのか見ていきましょう。
忙しい親の負担が軽くなることで遊んでもらえる
シングルで子供を育てることは、想像していたことより多くのことを一人で背負わなければなりません。離婚する前は夫婦二人で分担していたことを、一人でこなす場面も出てくるでしょう。
しかし、幼い子供であってもその姿はしっかりと見ているもの。毎日忙しなく過ごす親であることも感じ取っています。
ですので、再婚によって家族が増えることで親の負担が減り、遊んでもらえるかも?といった理由から、再婚を受け入れる場合があります。
子供の年齢によって受け止め方の違いはありますが、家族が増えることで得られる喜びもありますよね。
父または母の支えが必要な月齢である
子供が乳児や幼児の場合、父と母どちらの力も必要な場面が少なくありません。子供が小さいうちは再婚相手になつきやすいこともあり、新たな家庭への抵抗感も低く受け入れやすいといえます。
子供が心身共に自立したとき
まだ自我が芽生え始めたころなど、親の交際を快く受け入れられないことは当たり前の感情といっていいでしょう。ですが、子供が高校や大学に進学したり、就職したりすることで自立心が芽生え「親に再婚してほしい」といった感情が自然と湧いてくる場合もあるでしょう。
子連れでの再婚を子供の反対で諦めたら後悔する?
再婚をこれからしようと考えている方、または現在お付き合いしている相手との再婚を子供から反対され悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
では、子供から反対されたことで再婚を諦めたら、後悔するのでしょうか?反対されたらどうしたらいいの?と悩む方にいくつかチェックしてほしい点がありますので、ぜひ、ご自身と照らし合わせながら参考にしてみてくださいね。
- 子供の年齢によるタイミング
- 今の環境や状況を客観的にみる
- 相手と子供の関係が良好か見極める
- 子供が望んでいる形は何か
これまでも述べてきたように、子供の年齢や性格によっても再婚するタイミングは変わってきます。「子供に反対されたらしてほしい5つのこと」を踏まえながら、子供の反対によって再婚を諦めたら後悔しないのか?を自分自身に問うべきでしょう。
何より一番大切なことは、子供との対話です。子供の気持ちを知ることに無駄なことは何一つないので、あなたもお子さんも後悔のない選択をしてくださいね。
再婚を子供が反対しても本当の幸せはあなたと子供が決めよう
親の再婚を必ずしも子供が反対するわけではないですが、知っておくべきことは「子供の性格」「その時の状況や周りの環境」「子供の年齢」によっても変わってくることです。
子供が再婚に賛成してくれたとしても反対したとしても、子供を守ることができるのはあなただけです。それは同時に、これから再婚をする自分自身を守ることにも繋がります。お子さんとじっくりと対話をして、誰もが笑顔になれる道を選んでくださいね。