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「長男と結婚するのはちょっと……」という意見を少なからず耳にすることはありませんか?
以前は「家を継ぐのは長男」というのが常識がありましたが、現代ではその意識がだんだんと当たり前ではなくなってきています。
それでも、長男とは結婚できない、したくないという声は完全に途絶えてはいません。どのような理由で、長男との結婚が忌避されがちになってしまうのでしょうか?
目次
長男は結婚に不利?
「長男は結婚に不利だ」なんて考えもあるようですが、最近は気にしないという人がずいぶん増えてきたのだとか。
ですが、それはあくまで長男の出身地が都会だった場合の話であり、田舎の長男との結婚はまだまだ敬遠されてしまう傾向があるようです。
そう考えるのには、結婚生活を見据えた上での切実な理由があるようです。詳しくご紹介していきましょう!
田舎の長男とは結婚できないと思う理由:家業を継がされるのではという不安がある
田舎で暮らす人々の中には、代々受け継がれてきた家業を担っている方もいらっしゃることでしょう。その場合、跡を継ぐのは長男である可能性が非常に高くなってしまいます。
また、「旦那の家業を手伝うのが妻の役目」という意識が強い家庭や地域だと、結婚後に自分のキャリアを諦めることを余儀なくされることが想定されます。
そのため、「自分のやりたいことと引き換えにするぐらいなら、結婚を諦める方がいい」という思いから、田舎の長男とは結婚できないと判断してしまうようですよ。
田舎の長男とは結婚できないと思う理由:地域特有の風習に巻き込まれるのではないか
町内会や寄合、消防団など、田舎では何かと会合が多い傾向があります。地域によっては、休日をそれらの集まりに費やすことが当たり前になっているケースも珍しくないのだそう。
また、「長男の結婚相手=家庭内や地域における働き手」とみなされ、プライベートの確保が難しいほどに色々な場所へ駆り出されてしまうこともあるようです。
そういった、地域特有の風習に巻き込まれたくないがために、田舎の長男との結婚はどうしても避けたいという考えに至るのではないでしょうか。
田舎の長男とは結婚できないと思う理由:義実家との距離感が異常に近くなりそう
「長男=大事な跡取り」として過剰に可愛がられながら育てられた長男には、親が過干渉ぎみなきらいがあります。
そのため、結婚後にも何かと長男を頼って家に呼び出したり、お二人が住んでいる家に義家族が押しかけて来るケースもあるようですよ。
また、結婚当初は別々に暮らしていたとしても、いずれは同居を迫られてしまうことも珍しくありません。
酷い場合だと「うちに嫁いだんだから」という言葉で女性を縛り、年末年始などでも実家に帰らせてもらえなかった、なんて意見もありました。
田舎の長男とは結婚できないと思う理由:時代錯誤な価値観が常識になっていそうで怖い
現代では「男だから、女だから」という考えがかなり変わってきましたが、田舎の方ではまだまだ性別によって役割に大きな隔たりがある可能性が高いです。
特に、男尊女卑の思想が未だに根強く残る地方などでは、女性の意思を完全に無視して物事が進行することが当たり前だという声も聞こえてきます。
中には、女性陣が食事の準備で忙しく働きまわる中、男性陣だけで飲み食いを楽しむ、なんて光景が普通になっている地域もあるそうですよ。
また、「長男夫婦との同居は必須事項」「私たちの介護は長男の嫁がすべき」という思想を押しつけられては、たまったものではありません。
もし、結婚を考えた相手が「自分の人生を自分らしく生きる」という考えが許されない地域で生まれ育った長男だと分かったら、一度結婚を考え直したいと思っても仕方がないのではないでしょうか。
田舎の長男とは結婚できないと思う理由:子どもを産むようプレッシャーをかけられそう
子どもを産む・産まないの判断は夫婦二人で決めるべきですが、田舎の方では「どうしても跡継ぎが欲しい」と考える人の割合が多く、それ故に子どもを産むようプレッシャーを掛けられてしまうケースが後を絶ちません。
子を産めという催促だけでも辛いのに、性別まで指定されてしまうことも……。デリケートな問題に踏み込まれてしまう可能性を考えると、田舎の長男との結婚はどうしても躊躇してしまうという人も、少なくはないようです。
田舎の長男が結婚するためにはどうしたらいいの?
良くない印象を抱かれがちな田舎の長男ですが、必ずしも結婚できないというわけではありません。
もちろん、一番楽なのは結婚に伴う環境の変化に完璧に対応してくれる配偶者に巡り合う事ですが、世の中そうそううまくはいかないもの。
もしどうしても結婚がしたいと考えるのなら、結婚に不利な「田舎の長男」の特徴を把握し、パートナーの不安を取り除くよう努めることが重要です。詳しくご紹介していきましょう!
両親との距離を置く
田舎の長男と結婚する女性にとって一番の不安は、義実家との関わり方だと言っても過言ではないでしょう。
「結婚後、夫婦の関係に口を出されてしまうのではないか」「頻繁に呼び出されたりしたらどうしよう……」というように、あらゆる不安を覚えてしまうことが想定されます。
そのため、両親からは最低限の距離を置き、必要以上に干渉しすぎないよう、されすぎないよう心がけることが大切ですよ。
地元から離れた場所に家を構える
いくら両親との距離を置こうと考えても、近い場所に住んでいたらそれが難しくなってしまいます。
精神的な距離感を保つには、まずは物理的な距離から。地元とは離れた場所に家を構え、簡単に行き来ができないようにすれば、自然と癒着はなくなっていくことでしょう。
よほどのことが無い限り妻を優先する
基本的に、妻と子どもを優先して物事の判断をするように気をつければ、家庭内が険悪になることはありません。
例えば、両親と妻が対立してしまったら、よほどおかしな主張をしていない限り妻の味方につくことが大切です。妻が両親によって理不尽な状況に立たされているようなケースなら、なおさらのことでしょう。
基本的には妻を優先し、有事の際は両親の手助けをする、ぐらいの塩梅がちょうどいいですよ。
田舎の長男との結婚を考えた時のチェックポイント
もし、結婚を考えた相手が田舎の長男だとしても、必ず苦労してしまうことはありません。育った環境はもちろん重要ですが、それ以上に相手の性格や人柄を見ることが必要不可欠です。
では、どのような点に気をつけて相手を見極め、結婚するか否かの決断をすべきなのでしょうか。
自己主張がはっきりできるか
ここぞという場面で自分の主張をはっきりできない人は、もし義両親から不当な要求をされたとしても跳ねのけることをしてはくれないでしょう。
なし崩しに同居や介護を請け負うことになることも考えられますので、いざという時にきっぱりと断ることができる性格でないと、義実家が絡むトラブルはすべて自分自身に降り注ぐことになりかねません。
義両親から理不尽な扱いを受けたら守ってくれそうか
パートナーがたとえどれだけの人格者だとしても、その両親まで素晴らしい性格とは限りません。中には、息子と結婚した相手を良く思わず、事あるごとに嫌がらせをしてくる人もいるのだとか……。
そんな時、義両親から自分を守ってくれたり、手の打ちようが無いほど酷いようなら義実家との関わりを絶ってくれるような人でないと、先行きが暗いこと間違いなしでしょう。
同居をしたくないという思いに応えてくれるか
多くの女性は、男性の両親とは同居したくないと考えるのではないでしょうか。ですが、田舎では長男が親と同居するのが常識だという地域もありますので、これを回避するには男性が頑張るしかありません。
義両親と同居をして、毎日ハッピーに暮らしているという人はかなり少ないのだそう。
難しい事ですが、「心穏やかに結婚生活を送るために同居は避けたい」という気持ちを汲み取ってくれるかどうか、しっかりと判断する必要がありますよ。
「男だから〇〇、女だから〇〇」という価値観に固執していないか
判断基準が性別ありきになっている人は、今は優しそうに見えても、いずれその考えを押しつけてくる可能性が非常に高いです。特に、田舎暮らしの長男にリスクが高いことは否めないでしょう。
「女は家事をしてればいい」「嫁に来たんだから俺の両親を大切にしてよ」なんてことを言われた日には、百年の恋も冷める気分です。
物事を考える際の判断基準に性差を多少織り込むくらいなら問題はあまりないでしょうが、それがすべてになっていそうな相手からは、速やかに身を引きましょう。
田舎の長男が必ずしも結婚に不利なわけではない
田舎の長男に苦手意識がある女性が少なくないことは事実ですが、かといって必ず結婚できないわけではありません。
大切なのは、「実家とのトラブルがあった際には、なんとしても妻の盾になる」という確固とした意識が見えるかどうかという点。
両親や生まれ育った地域ではなく、パートナーを一番に考えるという姿勢さえあれば、結婚が不利になってしまうことはさほどありませんよ。