遠方ゲストを結婚式二次会から招待は失礼?交通費とお車代マナー

遠方ゲストを二次会に招待©humonia – iStock.com

結婚式二次会のゲストをリストアップする場合、頭を悩ませるケースで聞くのが遠方の友人の招待です。 披露宴から出席してくれるゲストに交通費・宿泊費を出すのがマナーですが、一般的に二次会で交通費を出すという話は聞きません。遠方に住んでいる人を招待したい場合のマナーとお車代の考え方についてまとめました。

結婚式二次会に遠方のゲストを招待するケース

遠方ゲストを二次会に招待©LoudMango – iStock.com

結婚式の二次会に遠方からのゲストを招待したい場合、そこで頭を悩ませるのは「お車代」についてです。遠い場所から来てもらうとすると、交通費がかかります。二次会は夕方から夜の開始が多くお酒も入るため、日帰りするのが難しくなるなら宿泊費も考えなければなりません。
披露宴であれば、お車代として交通費・宿泊費を半額~全額、または一部負担するというマナーになっていますが、二次会ではそういった例をあまり聞きません。ゲスト側も「二次会に交通費は出ない」と思っていることが多いのです。そのため、遠い場所で行う二次会に招待するのは失礼だ、と感じてしまうゲストも少なくありません。

結婚式での一般的な「遠方」の距離と判断の基準

通常、結婚式の披露宴でお車代を出す基準として考えられている「遠方」とは、つぎのような距離です。
 
・結婚式の出席により宿泊の手配が必要な距離
・新幹線の特急券、航空券の手配が必要な距離
・高速道路を使用して高速料金がかかる距離
 
この距離でゲストが二次会から参加する場合、交通費・宿泊費のほかに、ヘアセット代や会費もかかる上に、移動時間もかかります。まる1日、場合によっては翌日まで時間を拘束されます。二次会に遠方に住むゲストを招待したい場合は、このような負担をかけることを考慮して、よく考えてお声がけする必要があります。

二次会に遠方の友人を招待するケースとは

披露宴で用意できる会場の席数・親族と両家のつり合い・異性の友人…など、いろいろな理由で披露宴に呼びきれなかったゲストを招待するのが二次会です。
遠くに住んでいるけれど、どうしても二次会からお声がけしたいケースには、例えば次のような間柄が考えられます。
 
・地方大学時代の学友やそのグループ
・同郷の友人やそのグループ
・転勤先の同僚やそのグループ
・以前自分が結婚式または二次会に招待され遠方でも出席している
 
例として、引っ越しや就職などで離れてしまったが親密な間柄であった友人達は、グループ全部を披露宴から呼ぶには席が足りないが、結婚報告だけで済ませてしまうにはちょっと寂しいし、関係性で角が立つことも。マナーの問題だけでは割り切れない人間関係の背景が考えられます。

二次会に遠方ゲストを招待する場合のお車代の考え方

二次会に気持ちよく出席してもらう・または考えてもらうために、まずはお車代をどの範囲まで用意するのかを、新郎新婦でしっかり決める必要があります。
次の4つの対応方法が考えられます。
 
(1)交通費・宿泊費をお車代として用意して招待する
(2)交通費・宿泊費を一部負担(上限いくらまでと明示)で招待する
(3)交通費・宿泊費が出せないことを伝え、二次会の会費をいただかない形で招待する
(4)交通費、宿泊費を出さず通常通り会費もいただく
 
マナー的には(1)が一番丁寧な対応ですが、二次会はいただく会費がそこまで高くないため、全額出してもらったことでゲストか恐縮してしまうことがあります。
そのため、(2)(3)あたりを選択するカップルが多いようです。
二次会は会費制のため、(4)の対応も多くみられます。グループの関係性でお車代は出さないと暗黙の了解で決めているケースもあるようです。ですが、(4)を選択する場合、失礼だと受け取るゲストも多くいることを念頭に置き、そう思われないためにも事前のフォローが大切です。

遠方ゲストを二次会に招待するときのマナー

遠方ゲストを二次会に招待©miya227 – iStock.com

交通費・宿泊費を出す出さないにかかわらず、遠方の友人を二次会に招待する場合は、事前のフォローがとても大切になってきます。

必ず事前連絡を

いきなり正式な招待メールを出すのではなく、二次会にお声がけしたいことを事前に伝え、来てもらえるか考えるための期間をもうけるといいでしょう。

できれば直接電話を

メールよりも誠意が伝わります。忙しいゲストの場合はメールでもいいのですが、アポをとって相手の都合のいい時間帯に合わせて電話をする…というひと手間で、相手のことを思っている気持ちが伝わります。

なぜ二次会からの招待なのかの理由を添える

披露宴からではなく二次会からの招待になってしまう事情や理由を、差支えない範囲でいいので伝えましょう。現在ではいろいろな形の結婚式があります。身内のみ少人数で披露宴をして、会費制で金銭負担が少ない形の二次会から友人を招待するようなスタイルも多いです。なぜ二次会からなのか、ということが分かったほうが、ゲストにとっても親切です。

(1)~(4)のお車代の用意を告げ考慮期間を設ける

遠方からパーティの用意をして出席することは、ゲストにとって時間的にも金銭的にも負担が大きいものです。すぐに出欠を聞くのではなく、少し考える期間があると親切です。また、遠方ゲストをグループで招待したいケースでは、グループ内で出欠の情報交換があると考えられます。お車代を一切出せない場合には、ゲストにとっても負担が大きいので、それでも来てもらえるか、ゲスト自身によく考えてほしいところです。

遠方ゲストを結婚式二次会へ招待するマナーと交通費(お車代)まとめ

いろいろな事情で、遠くに住んでいる人を二次会から招待したい場合は、ゲストに対してどれだけ配慮できるかが大切です。遠方なのに二次会だけ呼ぶことが失礼だと感じるゲストも少なくありません。また、披露宴ではマナーとして用意するお車代(交通費・宿泊費)も、二次会は会費制だから出さないと勝手に思い込むのは配慮が足りません。
ゲストに負担をかける以上、新郎新婦が金銭面で負担できること、できないことをはっきりさせ、正式に招待する前にきちんと打診して、ゲストに考えてもらう時間を作りましょう。

関連するキーワード