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結婚式で新郎新婦本人だけでなく、両親・兄弟・ゲスト全員に一番心に残る「花嫁の手紙」。書くか書かないか、とても悩んでいる花嫁も多いでしょう。この機会だから言える言葉があります。感動的にドラマティックに、時にはユーモラスに、悔いのないよう気持ちと感謝を伝えるために、大切な書き方のポイントをまとめました。
目次
結婚式の花嫁の手紙で自然に感動を呼ぶために大切なこと
花嫁の手紙を書きだす前に、決めておくべき大切なことが2つあります。
誰に向けての花嫁の手紙なのかをはっきりさせる
両親二人に、家族全員に、義両親に、ゲストに…まずは手紙の中で、どの人に、どの範囲まで手紙で伝えるのかを決めましょう。
・伝える範囲を絞りすぎると私的なものになりすぎる
・伝える範囲を広げすぎると文章が長く儀礼的になりすぎる
という恐れがあります。
本当に伝えたい人と範囲を、最初にはっきりさせると内容がぶれません。
自分らしい言葉と「ありがとう」の感謝の気持ちを優先する
マナーや配慮は後付けで構いません。まずはどんな「ありがとう」を伝えたいのか、そしてなるべく相手の心にダイレクトに伝わるよう、いつもの自分らしい言葉を心がけましょう。
花嫁の手紙を読む最適な長さと文字数
思いのたけをすべて伝えたくなりますが、手紙を聞いている人に心地よく印象に残るような手紙を意識するとその分、自分の思いが相手に伝わりやすくなります。
「人の話を飽きずに聞いていられる長さ」は、5分までと言われています。6分前後では、どんなに感動的な内容でも飽きられてしまう可能性があることを考慮に入れて、手紙をしたためましょう。また、時間の長さによって聞き手が受ける印象が変わってきます。
短めの長さと手紙の文字数
時間は1~2分、文字数は300~500字が目安です。
伝えたい人・内容・言葉がしっかり決まっている場合や、「絶対にこれだけを伝えたい」というフレーズがある場合は、1~2分で完結にまとめる長さがおすすめです。
平均的な長さと手紙の文字数
3~4分、文字数は600~800字が目安です。
スピーチとしても基本の長さで、聞いている人が気持ちよく聞ける長さです。手紙の内容を三部構成に分けて組み立てられるため、エピソードを交え伝えたいことがより明確に表現できる余裕があります。
ボリュームのある長さと手紙の文字数
5~6分、文字数は900~1100字が目安です。
聞いている人を飽きさせないための工夫と仕掛けが必要な長さです。感謝を伝えたい家族が多い場合や、どうしても話したいエピソードがある場合はこのボリュームになることも。
文字数が多いと、文章を追いがちで後半が早口になってしまうため、事前に何度か読み方のリハーサルが必要です。焦らず話すスピード・声の抑揚・要所に感情を込めるなどポイントで練習しましょう。
花嫁の手紙の構成と内容
聞いている人に伝わりやすい、分かりやすい手紙にするために、手紙の内容を3つの構成で組み立てまとめる方法があります。スピーチでもこの方法がとられているため、自分が伝えたい気持ちとエピソードを幾つか書き出し、この構成に組み込んでいくと「花嫁の手紙」の原型がひとまず完成します。
その後、他に付け加えたい内容やエピソードはないか、声に出して読んでみてのテンポをみて、ブラッシュアップしてくといいでしょう。
3つの構成は次のような内容になります。
書き出し
手紙の導入部分で最初の掴みで流れのテンポを決めるため、簡潔さとスムーズさが大切です。
前置きや挨拶
ゲストや家族への配慮や挨拶、誰へ向けての手紙なのかを明確に伝える部分です。
書き出し
なぜ手紙を書こうと思ったかや、どういった内容の手紙なのかを前もって書き出し簡潔に伝えるとこの後のエピソードが生きてきます。
本題とエピソード
内容の展開部分です。一番聞かせ所なので、ボリュームが大きくなります。
内容としては、次のようなものを交えるのがおすすめです。
・感謝の気持ちの内容を具体的に伝える
・両親や兄弟の家族ごとに心に残ったエピソードを伝える
ゲストが共感しやすく、家族もそのときの思い出がよみがえってくるようなエピソードを選びましょう。
結び
締めの部分です。ご両親が安心して新たな門出を見送れるように
・これからの未来に向けての決意
・ゲストへの感謝や義両親へのメッセージ
など、未来につながる明るい内容がふさわしいのではないでしょうか。
花嫁の手紙を書く際の4つの注意点
花嫁の手紙を読み終えた卒花さんたちが「あの時こうしておけば…」という少し心残りに思った口コミやエピソードから、4つの注意点・事前準備をおすすめします。
新郎側の義両親とゲストへの配慮
花嫁の手紙はそれまでの人生を支えてくれた家族に向けて書くので、何が不正解ということはありません。ただ、この2つのどちらかを入れておくことで、今後の人間関係が明るくなり、ご両親にも社会的に成長した姿を見せることができます。
・ゲストへの断りの前置き
・義両親への心遣いやメッセージ
特に義両親へのメッセージは、うっかり入れ忘れ後々「何かお伝えすればよかった…」と後悔する花嫁さんが多いようです。
結婚式の3~4日前までには書き終えておく
結婚式の最終1週間前は本当に忙しくなるため、できれば1週間前には一度下書きができているとベター。一度書き終えて、日を開けてもう一度冷静に読み返すと、改善点がいろいろなことが見えてくるものです。前日に慌ただしく手紙を書いていたら、いろいろな思い出が脳裏を駆け巡り、一睡もできずに朝を迎えてしまうなんてことも。
便箋と封筒の選び方
最終的にはご両親にお渡しすることになるので、プレゼントの意味を込めて自分が一番納得する封筒と便箋を選びましょう。
実は一番多く花嫁に選ばれているのは、真っ白な封筒と便箋という意見も。まっさらな門出にふさわしい色です。
花嫁の手紙を書く場所
できるだけ落ち着いて、静かな気持ちで書ける場所がおすすめです。思い出があふれる場所だと、書きたいことがありすぎてエピソードが絞り込めないという意見もあります。自分をフラットな気持ちで見返せる場所がおすすめです。
花嫁の手紙を読む前に準備と確認したいこと
本番前に必ず一度リハーサルと確認を
声に出して読んでみて、時間・声のトーン・テンポの確認を。特に、後半になると、どうしても早口になってしまう傾向があるようです。落ち着いたテンポでゆっくり話すことを心がけリハーサルしましょう。
新郎にお願いすることを確認する
花嫁の手紙を読んでいる際に、泣いてしまうことも考えられます。そっと涙を拭いてもらえるよう、ハンカチの持参をお願いしましょう。
BGMの選び方
自分の言葉がスムーズに伝わるよう、BGMの曲は歌物以外がおすすめです。家族との思い出の曲のインストゥルメンタルや、ムードが出るものを早めに探してピックアップしておきましょう。
代読・プレゼントの選択肢も
花嫁の手紙を読むときは、いろいろな思いがあふれて泣いてしまう…というシーンがあるのですが、それが不安でどうしようか迷っている花嫁さんの声をよく聞きます。そういった場合は司会の方に代読を頼むという解決策があります。
また、私的な思いをお祝いに集まってくれたゲストの方々の前で披露するのも…という考えの花嫁さんの声も。そんな時は披露宴では読まずに両親へのプレゼント贈呈の際にスマートに手渡すといった方法もあります。
花嫁の手紙の書き方・準備についてのまとめ
結婚式での花嫁の手紙を書くときは、結婚式の忙しい準備の中で、どうしても慌ただしくなってしまうと思います。しかし、今までの人生を支えてくれた身近な家族に素直な思いを伝えられる場面は、長い人生の中でもそうそうある機会ではありません。素直な思いを悔いのないよう伝えられる素敵な時間にして、家族にとっての最高の贈り物にするために、いくつかポイントをまとめました。これを読んだ花嫁さんの不安が、少しでも解消されるよう祈りつつ、結びと変えさせていただきます。