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人前式の誓いの言葉を、パートナーやその家族に寄り添う素敵な言葉を選びたいのに、自由過ぎて思い浮かばない…という新郎新婦はとても多いよう。素直に結婚の感動と決意を伝えるか、ゲストが盛り上がる面白い要素を入れるのか、読み方の順番でも人前式のイメージは変わります。誓いの言葉を考える際のヒントをまとめました。
目次
人前式の誓いの言葉とは
人前式の「誓いの言葉」とは、立会人であるゲストに対して、新郎新婦が結婚の決意を表明して誓う言葉です。人前式の中では最も重要になるプログラムで、一番の見せ場でもあります。内容は、結婚の決意・愛の誓い・夫婦としての約束事・お互いの家族を大切にする、など新郎新婦によってさまざまです。
例えば教会式では、牧師が問いかける形で二人の誓いの言葉を形式に沿って誘導してくれます。一方で人前式は、二人が特に大切だと思うことをピックアップして、オリジナルの言葉を考えて誓いあうため、新郎新婦の個性が発揮できます。ゲストも二人が何を大切に思い誓うのか、その言葉に期待感をもって注目しています。
人前式を計画したら、なるべく早めに誓いの言葉を二人で考えましょう。
会場がフォーマルかカジュアルかでの「誓いの言葉」の違い
誓いの言葉を決める前にまず考えたいのは、人前式のテイストです。
教会式をイメージしたフォーマル寄りなものか、ゲストとの一体感を意識したアットホームなものかを決めましょう。フォーマルかアットホームかで、演出や構成、選ぶ言葉が変わってきます。自分たちが目指しているテイストはどちら寄りなのか、招待しているゲストの顔ぶれや会場の雰囲気で判断すると失敗がありません。
フォーマル形式の誓いの言葉
教会式をお手本したおごそかにおこなう格式にのっとった誓いの言葉を作成します。ゲストに年配の方や目上の方が多い場合、ホテルや専門式場で別会場(チャペル)を借りて行う場合は、ウエディングプランナーや司会者に相談しながら誓いの言葉を作成してもよいでしょう。
ゲストと距離が近いカジュアルな誓いの言葉
格式にあまりとらわれず、二人らしい誓いの言葉を作成します。友人や仕事関係でも同期など近しい間柄のゲストが多いパーティや、披露宴と同じ会場内で行う宴内人前式の場合はカジュアルでアットホームな人前式をイメージするカップルが多いです。
誓いの言葉の基本的な構成
誓いの言葉を分かりやすくゲストに伝えるために、基本は以下の4つの要素で構成します。
(1)始めの言葉
ゲストへの挨拶、またはこれから誓いの言葉を宣言するという掴みの言葉です。入籍済、今日をもって入籍などの紹介を入れてもよいでしょう。
(2)誓いの言葉
「誰に誓うか」を明確にして、誓いの言葉を読み上げます。
(3)結びの言葉
ゲストへのお礼や、両家親族への挨拶、改めて結婚の決意、など手短に結びの言葉とします。
(4)日付・新郎新婦の名前
挙式日の日付・新郎新婦の名前を読み上げます。
誓いの言葉の内容は「誰に誓うか」で決まる
伝えたいこと、大切なことがありすぎて、何を誓ったらいいのか分からなくなってしまい、結婚式の直前まで決まらないことが多いという「誓いの言葉」。まずは「誓い」を誰に向けて立てるのか軸をぶらさないために、3つの基本的な考え方を紹介します。
夫婦としての今後の決意表明
誓う相手:ゲスト全員
結婚の決意や固い愛の意志を、ゲスト全員に向けて表明します。例えば「二人で笑いが絶えない家庭を作りたい」や「両親のように愛にあふれた夫婦でいたい」など、二人共通で大切にしたいことです。
二人で一緒に誓いの言葉を宣言するのに適した内容です。
夫婦としての具体的な約束事
誓う相手:パートナー同士
新郎新婦がお互いに向け、どう大切にするかなどの具体的な約束を表明します。例えば新婦が「健康を考えた美味しいごはんを毎日作ります」や、新郎が「一生変わらずに大切にし続けます」など、お互いの立場からパートナーに向けた内容です。
お互いに対する思いと決意を、それぞれでゲストに表現できるので、別々に読み上げるのに適しています。
お互いの家族・友人への誓い
誓う相手:お互いの家族と友人へ
二人だけでなく、お互いの親族を大切にしたいという意思を人前式に取り入れる考え方も人前式では好評です。お互いの人生に深くかかわってきた人たちに感謝と、大切にしたい気持ちを誓います。始めの言葉や結びの言葉に入れると効果的で、新郎新婦別々でも、一緒に読み上げるのにも適した内容です。
誓いの言葉の読み方と例文
人前式では新郎新婦がどのように誓いの言葉を読見上げるのか、また順番などで二人の個性に合わせた演出ができます。二人の息がぴったり合うように、文章を考える際に読み方も一緒に考えましょう。読み方で多くみられる、以下の4パターンがあります。
・二人で一緒に読む
・新郎新婦がそれぞれ交互に読む
・「一緒のパート」と「別々のパート」のミックスで読む
・立会人代表又は司会に問いかけてもらう
では、以下で読み方ごとのポイントと例文を見ていきましょう。
二人で一緒に読むポイントと例文
夫婦二人で全文を一緒に読み上げます。二人で読み上げるのは、息を合わせてテンポがずれないような工夫と少々の練習が必要です。誓いを箇条書きにしたり、できるだけ短い文章にするような工夫が必要です。
【例文】
<始めの言葉>
「今日お集まりいただいた、私たちにとって大切な皆様の前で、晴れて夫婦となることができました。ここで皆様に、夫婦としての誓いを宣言させていただきます」
<誓いの言葉>
「私たち二人は
・1日にあったことを食卓を囲んで報告します
・お互い日々の連絡を欠かしません
・どんな時にもどんなことも必ず相談します」
<結びの言葉>
「これらの誓いを胸に刻んで、お互いの家族・友人を大切にする家庭を築いていくことを、共に誓います。未熟な二人ではございますが、今後ともよろしくお願いいたします。」
新郎新婦がそれぞれ交互に読むポイントと例文
新郎新婦が別々に役割を決め、始めの言葉・誓いの言葉・結びの言葉を読み上げます。お互いへの誓いを新郎側と新婦側で誓いあったり、二人で決めた箇条書きのゲストに対する誓いを交互に読んでいく、という読み方ができます。当日何を誓うのかお互いが内緒にしていておくというサプライズ演出をするカップルも。
【例文】
<始めの言葉>
新郎「私たち二人は入籍して新居に入り、3カ月がたちました。今日集まっていただいた皆様の前で、お互い結婚生活でさらに努力していきたいことを誓います。どうか証人として見届けてください。
<誓いの言葉>
新郎「私、〇〇は
・残業しないで時間内に終わらせる仕事のできる男になります
・休日はなるべく私がご飯を作ります。
・ずっと△△さんを変わらず愛し続けます。
この3つを、皆様の前で△△さんに約束します。」
新婦「私、△△は
・毎日栄養を考えた献立の食事を作り続けます。
・休日は忙しい夫を労わります。
・ずっと〇〇さんを変わらず愛し続けます。
この3つを、皆様の前で〇〇さんに約束します。」
<結びの言葉>
新婦「皆様、ご清聴ありがとうございます。この誓いをお互い守れるよう、これからの日々、精一杯努力してまいります」
新郎「入籍して3カ月が経ちますが、ここからまた気持ちを新たに、皆様に見守られながら一人前の家庭を築いていきたいと思います。本日は結婚の承認としてお立合いいただき、本当にありがとうございます。」
「二人一緒のパート」と「別々のパート」のミックスで読むポイントと例文
二人で息を合わせるパートと、新郎新婦別々で読むパートと分けて構成します。
始めと結びの言葉は二人で読み上げてから誓いの言葉を別々に読んだり、その逆の構成もあります。二人で一緒の誓いの言葉のあとに改めてプロポーズをしあったりと、掛け合い風にメリハリの利いた演出構成も楽しいですね。
【例文】
<始めの言葉>
二人一緒に「今日、ここにお集まりいただいた皆様に見守られ、晴れて夫婦となる誓いを立てさせていただきます。」
<誓いの言葉>
新郎「改めてプロポーズさせていただきます。僕が落ち込んでいてもいつも笑顔でいてくれて、おおらかな笑いで悩みを吹き飛ばしてくれる、△△さんが大好きです。一生一緒にいてください。」
新婦「はい、喜んで。たとえ落ち込んでも、すぐに立ち直って新しいことに挑戦する〇〇さんのひたむきさを尊敬しています。ずっとそばで支えさせてください。」
<結びの言葉>
二人一緒に「この言葉を胸に刻んで、二人で力を合わせて明るい家庭を築いてまいります。皆様、どうか今後ともお力をお貸しください。」
立会人代表または司会者に問いかけてもらうポイントと例文
教会式の牧師の役割を、立会人代表にお願いします。誓いの言葉は新郎新婦で台本を考える場合もありますが、多くは代表をお願いした友人や家族に考えてきてもらい、問いかけてもらうケースが多いようです。新郎新婦をよく知っている人の場合は、ユニークな内容や心温まる内容になって、見ているゲストに伝わり盛り上がります。
始めと結びの言葉も一緒に考えてもらい、誓いの言葉の進行役をお願いする場合は、心ばかりのお礼(お車代またはプチギフト)をしましょう。
【例文】
<始めの言葉>
立会人代表「今日は皆様を代表して、お二人の結婚への決意の確認を取らせていただきたいと思います。私の言葉への返答をもって誓いの言葉とし、ここにいらっしゃるゲストの皆様に証人になっていただきます。」
<誓いの言葉>
友人A「新郎〇〇さんは飲み会に誘われると断れずに、つい付き合ってしまう性格ですが、非常に面倒見のいい優しい男です。そんな〇〇さんの健康管理と手綱をしっかり握ってくれますか?」
新婦「はい、誓います。飲み会は1週間に2回まで。必ず間に休肝日を設けさせ、朝食もしっかり用意します。」
友人B「新婦△△さんは昔から一見しっかりしていて姉御肌ですが、実は裏では人一倍努力していて寂しがりやです。そんな△△さんを、新郎〇〇さんは支え続けてくれますか?」
新郎「はい、誓います。△△さんが1人で抱え込まないように、夫婦の会話と時間を最優先します。」
<結びの言葉>
友人代表「私たちの問いかけに、真摯に答えてくださった新郎新婦の誓いに、お集まりの皆様全員で、お祝いと結婚承認の盛大な拍手を、どうぞよろしくお願いいたします。」
人前式の誓いの言葉の読み方と演出・例文のまとめ
人前式での「誓いの言葉」は、教会式の誓いの言葉と違って、新郎新婦が自由に決めることができます。言葉の考え方のポイントは「誰に向かって何を誓うか」ということです。誓う相手はゲスト全員・お互いのパートナー・お互いの家族に向けての内容が一般的です。まず基本構成に従っておおまかな内容を作ってから、読み方の役割をアレンジしていくといいでしょう。親しい人に立会人代表をお願いして問いかけを考えてもらうのも、イベント性があり盛り上がって効果的です。二人の個性を発揮した、心に残る素敵な「誓いの言葉」を考えてくださいね。